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アサーション(自己表現)

就労移行支援事業所Blossomの就労講習に「アサーション」があります。
「アサーション」は自己表現です。「アサーション」は3つのタイプに分けられています。3つのタイプは、どのタイプの表現方法が良いのでしょうか?

ノンアサーティブ
(自分の気持ちを伏せて相手に伝えない)
アグレッシブ
(相手のことを考えず、自分のことだけ一方的に攻撃的に表現する)
💮アサーティブ
(相手の気持ちも大事に、自分の気持ちも大事にして表現する)

「アサーティブ」な表現方法が良いと言われています。
それでは、事例から、読みとってみましょう。

ノンアサーティブは、自分が何も表現しなければ相手に何か言われないで済む・・・と思うかもしれませんが、自分の思いや考えがきちんと存在していて、それが伏せられてしまったら、後悔やストレスの素になります。

こんな事例をあげてみます。
例えば、友達とランチを食べに行きました。
友達に、「ここのハンバーグはとても美味しいから一緒に食べよう」と言われた。実は自分は、ハンバーグがあまり好きではない。自分は、今日はカレーが食べたかった。でも、せっかく友達がハンバーグを一緒に食べようと言ってくれたから・・・。
「そうね」と答えた。

やっぱりハンバーグ、完食できなかった。
ハンバーグは苦手、
カレーだったら美味しく食べられたのに・・・。
お金ももったいなかったな・・・。

友達は完食できなかった自分の様子に、「具合が悪いの?大丈夫?」と心配する声を何度も言ってくれた。
友達に余計な心配をかけてしまった・・・。
ハンバーグは苦手だからカレーにすると言えばよかった・・・。

*自分の思いを伏せてしまい相手に合わせましたが、後悔や良い気持ちを持つことができませんでした。この時に、アサーティブな表現だったら・・・、

「○○さん、ごめんね。実はハンバーグは苦手なのでカレーを頼みたいな。カレーでいいかな?」
カレーでいいかな?と問いかけることで相手の思いも自分の思いも両方大事に表現することが出来ていますね。

アグレッシブは、相手のことは考えず自分のことばかりを主張する。攻撃的な表現であります。
一方的な表現に相手とのコミュニケーションは生まれない。それも結果、ストレスを生むことになります。

こんな事例をあげてみます。
例えば、みかん缶詰工場で働いている。今日、木村さんと鈴木さんと中島さんの3人が、上司に呼ばれた。上司から「明日、新しい果物の缶詰の新商品会議を開きたいので、各自が考えて、新たな果物の缶詰を考えて発表してください」との連絡だった。
新商品会議が始まった。

木村さんは会議で、
「八朔の缶詰はどうでしょうか。地元では、みかん以外にもたくさんの柑橘類があります。八朔の缶詰はあまり見たことがありません。みかんと同じ仲間の果物なので、取扱いやすいように思うし、地元の八朔を使えば、地産地消になり地域の町おこしにもなると思います。他の方のご意見も聞きたいです。」(💮アサーティブな表現方法)

鈴木さんは、
「私は桃を推薦します。桃は、定番の缶詰で売っていますが、安価な桃の缶詰は外国産です。最近の桃は銘柄も多く、桃それぞれの特徴があるようです。買う方が、一番好きな桃の銘柄を選ぶことができると嬉しいのではないでしょうか?桃の種類が多数あれば、いろいろと試して食べることができる楽しみもあります。八朔も良いと思いますが、桃のご意見もお願いしす。」(💮アサーティブな表現方法)

中島さんは、「八朔?桃?こんな果物の缶詰は売れるわけない!わたしは、湘南ゴールドしかないと思っている!最近、流行っている湘南ゴールドがいいに決まっている!湘南ゴールドにするべきだ!」
(✖アグレッシブな表現方法)

※一方的に相手を考えずに自分の意見を通そうとする表現は、良くありません。
「他の方の意見も聞きたいです」(八朔)や
「八朔の意見も良いと思いますが、桃の意見もお願いします」(桃)は、
相手の意見にも耳を傾けて公平な気持ちで判断していこうという心持ちですね。特に会議等の意見は数も多く、結果を出すまでに時間を要することも多々あります。みなさんのたくさんの意見を出し合って、他者の意見も大切に自分の意見も大切にして伝えることが大事だと思います。その時に、自分の意見だけが絶対に正しいという考えは間違っています。ディスカッション(意見交換)を上手に行い、良いものへ納得して進められることが良い結果になるのではないでしょうか。

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