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褒められること、受け取ることからのラポール

今回も読んでいただきありがとうございます。
前回の「ラポールと学び」の続きをお話します。

ジョブコーチ支援の組み立て

実習初日は対象者の1日の勤務時間での終日の支援を行っています。朝の出勤状況(出勤時間)、制服の着替え、タイムカードを押す等の流れや様子を見ていきます。作業場に入る際の挨拶の声や仕事場の方からの対象者への仕事の説明や対応などを聞いて観察していきます(作業理解度や伝達方法について)。仕事の取り組みと進め具合はどうか、ストレス度合いはどうか、昼食は食べられているか、休憩場所での過ごし方はどうか、そして午後の作業の様子は気力体力を持続して作業を継続していけているか。このように一連の流れを見て、課題や躓きがみられないかを確認していくために、実習初日は、終日支援(始まりから終わりまで)を行います。
実習初日の終わりに今日の様子を対象者の方と事業所の方から聞き取りをします。何かあれば、翌日に備えて修正を行っていきます。

対象者や事業所からの双方で、
「頑張りました」
「元気に出来ました」
「大丈夫でした」
「特に困ったことはなかったです」
このような発言があれば、予定通りに明日は終日支援ではない支援時間のスケジュールを進めていきます。

事業所側と支援の入りの時間、支援を終了する時間、明日の作業内容などを確認し予定を入れていきます。
実習期間は実習が始まる前に事業所からの希望日時をうかがいます。
3日間~10日間くらいが多いです。
1~2日では判断は難しいので、このような実習期間であることと、あまりに長期間だと、実習は無賃であり、通勤にかかる費用も実費であることなどの理由もあります。
実習最終日は、ほんの数時間の支援で終えるように整えて進めていくことが
必要です。(事業所側と対象者のラポール形成)

また、実習終了後に、実習評価会議を開き、事業所側からの今後の意向(採用か不採用か)、対象者から今後の意向(引き続きこの仕事を続けていきたいか、仕事を断るか)を支援者や関係機関(ハローワーク等)を含めた会議を行って決めていきます。
双方が同じ方向性(引き続き仕事をしていく)の結果になると、採用(給料が発生する)となります。支援は、採用後の続きを引き続き行っていき、ジョブコーチの支援がなくても現場に定着していくように進めていきます。    
採用後の標準期間は3ヵ月くらいですが、新たな作業の組み立てや新たな課題があれば、支援の組み立てを行い再度、介入していきます。

思えば、お魚を焼くところから「きっとできますよ」
焼く実践から、「段々上手になりますよ」
認め合いの場面がたくさんありました。
対象者は、「ありがとうございます」「がんばります」「やってみます」と
受け取りの返答があります。
褒めることからの相乗効果が良い方向へ導いています。
ナチュラルサポートに入っても、
「上手になってきたね」「うまく出来ているよ」「助かっているよ」「ありがとう」こんな言葉をかけられると、自分の存在をあらためて意識をし、もっと役に立とう、もっと頑張ろう、うれしいな・・・良い気持ちの切り替えが生まれ心も体も元気になる源になりませんか?
どんなにベテラン域の仕事人になったとしても、思いもかけない他者からや、また一緒に汗を流す仕事仲間から、こんな当たり前の声ひとつであっても心の整いや何事にも代えがたい自分の元気を生み出すのです。

挨拶の対話に限らず、認め合いの声があふれて出ている現場は、人も会社も
成長していくものだと思っています。

*次回は、ナチュラルサポートに入った訪問での、事業所のキーパーソンと
ジョブコーチとの「食」に関することから更に強いラポールができたことについてお話したいと思います。

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