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2021年6月22日のKOCOラジの放送内容です|BloomingDays PLUS -日々是好日-|倉嶋桃子

2021年6月22日(火)

みなさん、こんにちは!倉嶋桃子です。

最近スーパーの食品売り場の目につく所に、「さくらんぼ」が沢山並べられいます。
国産のさくらんぼは、アメリカンチェリーに比べると、小ぶりで程よい酸味があり、その酸味がさくらんぼ特有の爽やかな甘みを引き立たせ、そのまま食べるには国産の方が好きです。

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5月末のニュースの中に、「さくらんぼ」の生産高が日本一番の山形県の今年の「さくらんぼ」の作柄調査の結果が出ていたのですが、今年は4月に県全域で低温や降霜が相次ぎ、雌しべが枯れたことが影響し、収穫量が減るだろうという内容でした。
出荷量が減るかもしれないということは、いつもより国産「さくらんぼ」のお値段は少しお高くなる可能性もあるので、少し気になるところです。

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さくらんぼ栽培の歴史は古く、ヨーロッパでは紀元前から栽培されており、中国では、3000年前には栽培されていたことが、五経の一つである「礼記」に記述されています。
日本には、江戸時代初期に中国から入ってきたものの、気候に合わず普及しなかったそうですが、その後、現在私たちが食べている「さくらんぼ」の品種「セイヨウミザクラ(西洋実桜)」が1868年(明治元年)ドイツ人によって北海道に植えられ、その後東北地方、甲信越地方へ広がっていきました。

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2020年に収穫されたさくらんぼの産地の割合ですが、山形県が76%で、全体の4分の3以上を占めており、その次が北海道で8%、山梨県が6%です。

山形県はどうして、さくらんぼの生産が盛んなのでしょうか?
1868年(明治元年)に日本に伝わったあと、1875年には全国にサクランボの苗木が配られ、全国でさくらんぼの栽培が試験的に始まりましたが、山形県を除くほとんどの地域が、霜や梅雨、台風によって上手くいかなかったようです。
一方、山形県は盆地で、山々に守られている土地柄、梅雨時も雨が少なく、台風の被害もほとんどない上、夏は暑く冬は雪が多いという山形ならではの気候が、さくらんぼの産地に適した大きな要因と言われています。

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さくらんぼの中で最も有名で作付面積の割合が多いのが、「佐藤錦」という品種です。
佐藤錦は、山形県東根市(ひがしねし)が発祥の地と言われ、1912年(大正元年)に山形県東根市の佐藤栄助氏によって 味の良い「黄玉」という品種と、日持ちの良い「ナポレオン」という品種を掛け合わせ品種改良され、着手から約15年の歳月をかけて作られました。

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当初、このさくらんぼは、山形県の旧名にちなみ、「出羽錦」と名付けられるところだったそうですが、
佐藤氏の友人である苗木会社の社長岡田東作氏が、そのさくらんぼ食べたところ「砂糖のように甘い」と「佐藤さんが作った」という2つの意味を込めて「佐藤錦」という名前を提案し名付けられたとのこと。
その後、もっと広まるようにと周辺の農家へ無償で苗木を分け、地域の農業振興に尽力されました。

「佐藤錦」の育て方は、一般的には4タイプあります。

一つ目のタイプは、ハウス栽培(加温)。
巨大なビニールハウスで中を暖めてさくらんぼの生育を促成したもので、色づきと味を良く育てる難しさと暖房用の燃料費などがかかるため、さくらんぼの中でも希少で高級品となります。主に母の日用などに出荷され、4~5月が旬とのこと。

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二つ目のタイプは、ハウス栽培(無加温)。
ビニールハウスの中で育てるのはハウス栽培と同じなのですが、暖房はつけずに窓の開閉だけで温度管理するもの。ほぼ暖房に頼らないとはいえ旬を早めるための温度管理は非常に大変なため、取り組む農家さんもごくわずかな難易度の高い栽培方法。旬よりも早い6月上旬~中旬に収穫できます。

三つ目のタイプは、完全露地栽培。
昔ながらの自然な栽培方法で、日差しを遮るものがないので樹に直接日光が当たるため、天気に恵まれればテント栽培より生育が早く実の大きいさくらんぼが収穫されるのが特徴です。旬の時期は、6月中旬から7月初旬。
ただし、天候の良しあしによって品質や収穫量が大きく左右されるため、近年は天候の変化にも対応しやすいテント栽培がメインの農家さんが多いとのこと。

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四つ目のタイプは、露地(テント)栽培。
基本的には外で育て、実が大きくなると、ビニールハウスの上部だけテントをかけて雨にあたらないように丁寧に育て、樹上で完熟させるので、旬は6月下旬から末頃となります。
ハウス栽培(加温)より価格的にはお手頃ですが、旬の時期2週間ほどしか出回らないので早めの購入がよさそうです。

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旬の時期が限られているという「さくらんぼ」、限られた旬の新鮮なものを食べるには、産地直送などの通販を利用する他、観光農園への「さくらんぼ狩り」もおススメですが、今年は予め予約が必要なところがあったり、開園時間が変更になったり、生育状況などによって開園していない場合などもありますので、予めご確認の上、お出かけされた方がいいようです。

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さて、今回の放送内容ですが、テレビやラジオ、新聞に寄せられた人生相談に倉嶋とディレクターが勝手に回答する「勝手に人生相談」をお届けいたしました。

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特設サイトでは、ココラジで毎週放送している「Blooming Days PLUS -日々是好日-」をはじめ、毎週月曜日に放送しているFMひがしくるめの番組「Blooming Days -日々是好日-」、ラジオでは放送していない「放送後記」や「放送予告」も、ポッドキャストでお聴きいただけます。

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今週もみなさまにとって素敵な1週間になりますように。
倉嶋桃子でした。

<参考資料>

サクランボ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9C

さくらんぼの育て方は?ハウス栽培の佐藤錦を見学に行きました! | 清川屋
https://www.kiyokawaya.com/tokusan/15463/

今大人気のさくらんぼ!「佐藤錦」の魅力について詳しく語ります | 旬の果物野菜について青果のプロが徹底解説【オージーフーズ青果部ブログ】
https://www.seika.aussie-fan.co.jp/post-1080/

なぜ山形県は「日本一のサクランボ産地」になったの?(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/9ab23af4409ed5efaa1f7f3cdd932689ccd02b56

さくらんぼの絶対王者【佐藤錦】旬の時期と選び方のコツを解説 | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2019/06/post-5419.html

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