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2021年8月2日のTOKYO854の放送内容です|Blooming Days -日々是好日-|倉嶋桃子

みなさん、こんにちは。倉嶋桃子です。

子どもの頃、小学校6年生くらいまでは毎年夏になると、父の友人がいる秋田県の象潟町へ海水浴へ行っていました。
宿泊する旅館で出される「岩牡蠣」が、この世のものとは思えぬ美味しさで、毎年、夏を楽しみにしていました。

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むき身の部分だけでも子どもの手のひらほどの大きさがあり、初めて食べた時は、あまりの大きさにとても驚いたものです。生で食べることはもちろん、カキフライにしてもらったりと、1年のうちで一番食べたと言ってもいいほどでした。

「牡蠣」と言えば、たいていの方は11月~2月に旬を迎える牡蠣をイメージするかと思いますが、この時期に流通している牡蠣は「真牡蠣(まがき)」という種類の牡蠣で、広島県、宮城県、岡山県などが産地の、餌となるプランクトンや太陽の恵みが豊富な海面下50cm~6mの浅瀬で養殖されたものがほとんどです。

一方、「岩牡蠣」は6~8月にかけての夏が旬の牡蠣で、産地は石川県の能登半島、秋田県の象潟地域、長崎県の五島列島など。養殖物がほとんどの「真牡蠣」に対し、「岩牡蠣」は天然ものが多く、「真牡蠣」よりも流通量が少ないという特徴があります。また、「真牡蠣」よりも深い、潮下帯から水深20m程までのところの岩礁や波けしブロックなどに固着しプランクトンなどを食べて生息しています。

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この2つの牡蠣は、旬の時期が違うこと以外に、見た目や味にも違いがあります。

「真牡蠣」は、殻も薄く身も小ぶりで、その分凝縮されたクリーミーなうま味が味わえます。一方、「岩牡蠣」は殻も身もかなり大きく、「真牡蠣」よりも味が濃くミルキーで、磯の風味があるあっさりとした味でそのまま生で食べるのがおすすめと言われています。

同じ牡蠣でも旬が違うのには「産卵」の仕方の違いが理由とのこと。

「真牡蠣」も「岩牡蠣」も産卵時期は同じ夏場ですが、秋冬から栄養を蓄え、夏の手前で一気に産卵をする「真牡蠣」に対し、「岩牡蠣」は、一気に産卵をすることなく、時間をかけて卵を産む為、産卵期の夏場でも栄養が抜けることなく旨味が詰まっていて、美味しく食べられるとのこと。

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牡蠣には、力を蓄えてパワーの源になるグリコーゲンやアミノ酸の一種で疲労回復に効果があるとされているタウリン、他、亜鉛、ミネラル、ビタミンB1.2.12など含まれており、「海のミルク」と言われるほど栄養が豊富な食材なので、この時期の疲労回復には効果がありそうです。

しかし、栄養があるからと言っても食べ過ぎは禁物です。
特に牡蠣に含まれている亜鉛は、一時的な食べ過ぎであれば問題ありませんが、サプリメントなどで長期間に渡って継続的に摂りすぎると亜鉛過多となり、同じミネラルの銅の吸収を阻害して銅欠乏性貧血などをおこしてしまうことがあり、めまいや頭痛、吐き気の症状が起きることもあるそうです。
普通の食生活をしていれば摂りすぎるということはありませんが、チーズや牛肉などにも「亜鉛」は含まれている為、食べ合わせなどにも注意が必要です。

とは言っても、人間の体内では亜鉛が過剰にならないよう調節システムが働いていて、口から入った亜鉛は、胃ではほとんど吸収されず、十二指腸や空腸で吸収されますが、吸収率は20~40%ほど。
吸収された亜鉛は肝臓に運ばれ、その後全身に行きわたりますが、十二指腸や空腸で吸収された亜鉛のほとんどは糞便を介して体外へ排出されるそうです。

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1日の亜鉛の摂取量の目安は、成人男性が10mg、女性が8mg(妊婦は+2mg、授乳婦は+3mg)。牡蠣(生食)で換算すると1個分(10~20g程度)に含まれる亜鉛は(大きさにもよりますが)、1.3〜2.6mg程度ですから、標準的な大きさのものであれば、5個程度が目安と言えます。

しばらく秋田へは遊びに行っていないので、象潟の町もその後どのように変わったのか気になりますし、また実家の父も友人の方とはしばらく会っていないとのことなので、様々な状況が落ち着いたら、父を含め家族と一緒に時間を作って夏の岩牡蠣を食べに行ってみたいと思っています。

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さて、今回は、「高貴な人の『究極の遊び』鷹狩の魅力」をテーマにお送りいたしました。

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番組では、ポッドキャストによる配信をおこなっています。
従来のPodcastは、著作権の問題で音楽を除外したトークのみのものでしたが、クラウド音楽サービスを利用することによって、ラジオ放送と同じ構成で、トーク・番組内でかけた音楽、両方をお聞きいただくことが出来ます。

番組では皆様からのメッセージをお待ちしております。「試してみたよ」「作ってみたよ」といった番組で取り上げた内容のご感想、皆さんが感じる幸せのひとときなど、ぜひお聞かせくださいませ。

それから、番組の構成上、時間の都合でリクエスト曲にはお応えできない場合がございます。ご容赦くださいませ。

今週も皆様にとって素敵な1週間になりますように。

倉嶋桃子でした。

<参考資料>

【京丹後】海開きのおしらせ | 海と日本PROJECT in 京都
https://blooming-days.njs.xyz/kims

牡蠣がおいしい地域は?種類ごとで違う旬の時期や仕入れ方法 | REACH STOCK(リーチストック)
https://reachstock.jp/report_oyster.html

「岩牡蠣」の産地や時期をプロが解説! 旬の夏はプリップリの美味しさ | 三越伊勢丹の食メディア | FOODIE(フーディー)
https://mi-journey.jp/foodie/6621/

牡蠣に含まれる栄養素と効能は?保存方法や上手な食べ方まで徹底解説! – 【E・レシピ】料理のプロが作る簡単レシピ[1/1ページ]
https://blooming-days.njs.xyz/ir1x

亜鉛 | ミネラル(無機質) | 栄養成分百科 | グリコ
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_11.html

低亜鉛血症:亜鉛の働き|一般・患者の皆さま|ノーベルファーマ株式会社
https://blooming-days.njs.xyz/f925

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
https://blooming-days.njs.xyz/zlul

イワガキ/岩牡蠣/いわがき:旬の魚介百科
https://blooming-days.njs.xyz/qymj

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