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在宅勤務ハック 「キャリア」編

在宅勤務というのは、単に働き場所を変えるだけにとどまりません。自分の〈居場所〉を変えることであり、そのことはすなわち、誰のため、何のために働くのかという考え方の転換を求められます。

ひとつの会社のためというよりも、ひとつの業界のために。ひとつの業界のためにというよりも、ひとつの社会のために。ひとつの社会のためにというよりも、世界のために。自分のいる立ち位置を、より広い場所へと位置づけていく。そのきっかけが在宅勤務なのです。

そういう視点から考えると、在宅勤務はキャリアの大きな転換につながっていく。そのことを書いてみました。

情報発信で自分ブランドをつくる

在宅勤務というのは、会社との付き合い方も変えていきます。これまでは会社という物理的な施設の中で、まるでシェルターにいるかのように守られていました。疑似家族として社員を捉える日本的な経営も、「同じ釜の飯を食う」ではないですが、実はこうした物理的なイメージに支えられてきました。

在宅勤務になるということは、そうした呪縛から、まずは物理的に解き放たれるということになります。そこでは、疑似血縁でのつながりではなく、別のつながりの中で新しい関係を作っていくことになります。お互いに自立し、対等な関係。たとえば大学における大学教授や、医師、弁護士、またプロスポーツ選手やタレントなど、個人事業主といってもいい独立したプロフェッショナルとして企業と付き合っていく関係性です。

その意味で、ジャニーズ事務所からの元スマップの3人の独立や、吉本興業の闇営業問題などで、所属会社とタレントの関係が見直されてきたのも、偶然とはいえ、こうした時代の流れを受けているのかもしれません。YouTubeなどを使えば、タレントも会社に依存することなく、大きな収益を上げられる時代になった。つまり、物理的な働く場所の変更にとどまらない、所属そのものの見直しが今まさに起きているのです。

こうした状況の中で、会社員も情報発信のやり方を考え直す時期が来たのではないかと思っています。それぞれ専門性を持って、プロフェッショナルとしての矜持を持って仕事に取り組む。そのとき、その人の専門性は、その人が日ごろどんなアウトプットをしているかというところで測られます。大学教授であれば研究論文ですし、医者は臨床に伴う事例発表、プロスポーツ選手も試合でのパフォーマンスだけでなく普段からの振る舞いが注目されます。会社の中での成果にとどまらない自己表現をしていくためにも、プロフェッショナルとしての情報発信を手掛けていくべきだと思っています。

情報発信をするとなると、事前に構成を考えたり、調べ物もしたりしておかなければなりません。つまりアウトプットするためにインプットが必要になります。自分をメディア化することによって、今まで気にもとめていなかったことに気づき、違和感を見過ごすことがなくなり、感性が鋭敏になっていく。YouTubeやブログなどの自分メディアを持つというのは、自分自身をメディア的な身体に組み換えていくことでもあるのです。

そしてそのメディアが、自分と一心同体となる。最終的に自分のブランドになるのです。

5G時代を見据え、YouTuberデビューする

2019年末から、私のまわりでもYouTubeでの発信を始める人が格段に増えました。それまでは子供向けのゲーム中継や、目立つことをやってアクセスを稼ぐようなイメージがあったのですが、最近ではオリエンタルラジオの中田敦彦さんのYouTube大学や、カルロス・ゴーンとのインタビューを成功させたホリエモンチャンネルなど、大人が見ても楽しめる内容のコンテンツが増えています。私自身もこれを機会に、自宅をYouTube動画の撮影スタジオに改変し、毎日動画配信を行うようにしました(まだこの時点で三日目ですが(笑))。

インフラの充実も、こうした動画配信を後押ししています。2020年ではまだ都心部しか開通しない5Gですが、今後は地方にもネットワークが広がっていくでしょう。そのときに重要なのは、5Gの特徴である通信速度や低遅延ということもさることながら、動画視聴のネックとなっている通信の従量課金がなくなり、ネットが使い放題の定額課金が実現することです。

私自身、その状況を先に体験しようと、auのネット使い放題のプラン「auデータMAXプラン」に入りました。入ってみると、それまで動画を見るときに感じていたデータ量が減る怖さがなくなり、いつでもどこでも動画を流しっぱなしで見るようになりました。出張の移動中は、新幹線の中でデータ量を機にすることなく映画を見たり、散歩に行くときにはYouTubeの動画を流しっぱなしにしながら歩いたり、とにかく動画との付き合い方ががらりと変わりました。

誰もがこうした動画視聴をする時代が、もうすぐそこまで来ています。

自宅のYouTubeスタジオ化に必要な機材

YouTubeですが、ホリエモンチャンネルなんかは、おそらくマネージャーが手持ちでスマホ撮影したものをそのまま投稿していたり、ほとんどお金もかけず、大した機材も使っていません。そうしたスタイルで投稿することも可能です。

ただ、せっかくであれば少しこだわった映像を届けたい。ご参考までに、私の自宅スタジオの設備をご紹介したいと思います。

まずはカメラ。昔はニコン派だったのですが、フルサイズのミラーレスがソニーから出てからは、ずっとソニー派。α6600というミラーレスカメラを使って撮影をしています。映像撮影をしている間、リアルタイムで瞳にピントを合わせてくれるので、ピンぼけになることもなく助かります。自撮りしますので、三脚とワイヤレスリモコン(RMT-P1BT)を使っています。

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映像にこだわるのであれば、これにプラスして照明です。蛍光灯などの天井につけるタイプのシーリングライトは、目の下にクマのような影ができてしまい、不健康な感じに写ってしまいます。そうならないように、正面斜めくらいからLED照明で照らすと、顔も明るく写って健康に見えます。YouTuberは一種のタレントですから(笑)、見る人が不快にならないよう、それなりに気を使ったほうがよいでしょう。


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Neewer アドバンスド660 LEDビデオライト

撮影したあとには編集です。編集アプリはさまざま出ていますので、好きなものを使うといいでしょう。本格的にやるならAdobe Premiereですが、そのライト版のRushという手軽に動画編集できるアプリも便利です。私は、手軽にタイトルを入れたり映像の雰囲気を変えられるWondershare Filmora9というアプリを使っています。ただ、試行錯誤中なのでまた違うアプリに乗り換える可能性も高いす。

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