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田舎の暮らしのあれこれ

私が以前住んでいた場所は、都市に近い中核市。ほどほどに何でもあり、不便は何一つ感じませんでした。

今の住まいから歩いていける範囲には、スーパーが一件。品数はかなり少なく、空いている棚があるほどです。
コンビニは車で5分ほどのところに3件あります

買い物は隣の市まで車で行きます
週に1~2回、買いだめをしています

「田舎暮らし」なんてカテゴリをわざわざ作る必要ってあるのかなと思います。実際暮らしてみても、それほど困ることはありません。なぜなら、楽しみたいならその場所に、移動すれば済むことだからです。いまやスマホのおかげで、どこにいても情報は手に入れることができます。

不便と言えば不便です
最初の頃は、服や化粧品をどうしようと悩んでいました
今は、ネットで十分対応できます
それでも手に入れられないものは、わざわざ遠くまで行って買っています。

田舎暮らしで気になることは、ご近所付き合い、不便、仕事がない、文化的なものがない・・などの不安要素でしょうか

確かに、コンサートやミュージカル、野球観戦が好きだった私は、ここに越して初期の頃はわざわざ遠くまで出かけていました。泊りがけの時もありました。
遠くまで行く元気とお金さえあれば、あきらめることはないと思います

ただ、最近はほとんど行かなくなりました。登山という趣味を見つけて、時間があれば山登りをするようになったからです

ご近所づきあいは、ほどほどです
よく何かで言われるような、濃厚な感じは全くありません
イベントで球技大会とか文化的な催しはありますが、強制参加というほどでもありません。
ただ、私は夫が地区の役員になったこともあり、越してきて初期の頃にイベントに参加することが多くありました。
最初は正直気が重かったです。なぜなら、ほとんどの住人が顔見知り、どこのだれで勤務先や家族構成まで知っている間柄の中に、入っていくのはとても気が引けました。また、夫も私も再婚のため、(そんなケースはこの近所では、私が知る限りありませんでした)好奇の目にさらされるような思いがあったのです。

たぶん、私が知らない人でも、私のことを知っている人は多かったと思います。ほとんど人が越して来ることのない土地で、私の引っ越しのトラックは大変目立っていたでしょうし、それ以降トラックを見たことはないような気がします。

仕事をすれば、どこに務めているかが知られます。辞めれば辞めたことが知られます。これには本当に驚きました。
ただ、後で聞くとけっこう間違った情報もあり、伝言ゲームみたいになっていると感じたことはありました。

ほとんど変化のない日常で、噂話をするなという方が難しいのかもしれません。ただ、新しいものも時間がたてば見飽きたものになります。今ではほとんど興味を持たれていないのではないでしょうか。

でも、近所の方は優しかったです。私の方が気負っているのは明らかでした。会えば必ず会話を交わして、笑顔で別れます。

最初の頃、私は構えすぎていました。環境が変わり、処理しきれないこともありました。それを選んだのは自分だということも忘れそうでした。
もし、ここに来ない選択をしていたら、どうだったかなと思うことはあります。
でも、私はこの道を選んだ。住むところは変わってしまったけれど、わざわざ遠くから訪ねてくれる人もいます。
あることが当たり前だという状態から、不便な状態になる。「わざわざ」ということが、とても尊く思える。
そして好きなのは、緑に囲まれているということ。季節の移ろいが美しいこと。空気が清々しいところ。庭に住み着いている鶯の声が聞こえるところ。家が広々としているところ。夫が、優しいところ。

不便さと入れ替わりに手に入れたものは、大切なものです。
いつかまたここを離れる時が来ると思うけれど、それまでは田舎の暮らしを楽しみたいと思います。






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