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ネロス帝国を影に日向に支える機甲軍団


概要

ゴッドネロスの表の顔、桐原剛造のために世界各地で破壊活動を行う、ネロス帝国の縁の下の力持ち。
火力重視のロボットから成り、暴魂以下は量産されている。故にヨロイ軍団の軽闘士見習いマドンナ、戦闘ロボット軍団の音楽ロボットのラプソディ(10話でのみ烈闘士)、モンスター軍団の女奴隷ウィズダムのような存在はいない。

凱聖

ドランガー

「ゴッドネロスは倒れても、まだ機甲軍団が残っている!ネロス帝国は不滅なりっ!」

声:飯塚昭三

全身是兵器の軍団長。電撃を放つ剣を愛用する。
寡黙で軍団の派閥争いにも無関心だが、23話の運動会では自軍の奮戦に一喜一憂する意外な一面を見せた。この時は自軍団は数と機動力が売りのように言いつつ、連携を重視する発言もして単なる脳筋でないことが窺える。
上記の台詞は37話のもの。帝王のゴッドネロスが倒れては元も子もないが、囮作戦を理解しての発言であったことが分かる。
当初トップガンダーは他の機甲軍団員の集中攻撃を受けてドランガーと相打ちとなって倒れるプロットがあり、スタッフは別格としようとしていた節がある。
デザイン画は巨大ロボット然としていた。盾にも内蔵武器の様子が描かれていた。


豪将

メガドロン

「戯けたことをぬかすな、ブルチェック。これ以上口答えすると、軍規違反で裁判にかけるぞ」

声:依田英助(3話のみ飯塚昭三)

レドーム型の軍団のNo.2。
20話では新型自走砲、デスターX1の死の商人との商談を進め、ゴーストバンクに戻ったドランガーに代わって采配を振るい、仔犬を使ってメタルダーの弱点(優しさ)をつこうとした。飯塚昭三氏がドランガーとブルチェックを兼任したための変更か、脚本では完成作品の台詞はドランガーとほぼ二分していたという。
造形物はデザイナーの思い通りになったという。

暴魂

アグミス

「帝王に申し上げる。この体は全身魚雷。メタルダーを見付け次第奴に体当たりして、自爆しても倒す」

声:1号…飯塚昭三/2号…西尾徳(23話のみ飯田道郎)

銛射ち銃を持ったマリンロボ。
ゴッドネロスがメタルダーを倒した者に帝国を譲ると言って各軍団が鎬を削る劇場版では軍団の地上での射撃訓練で命中率が60%と測っていたが、普段からそうしているかは不明。
4話で各軍団の精鋭が一人ずつ選ばれ、2人一組でメタルダーを倒す任務に当たることになった時に階級の同じチューボが行動を共にしようとすると光栄に思っていた(チューボが所属するヨロイ軍団では豪将のタグ兄弟(タグスキーとタグスロン)がゴッドネロスの私兵的立場にあり、彼が実質的なNo.2なのも関係している)。
6話の機体はベーリング海で原子力潜水艦を撃沈せしめて負傷、帰還して整備されたという。
造形物についてはメガドロンと同じ。

ダーバーボ

「フン、女々しいぞ」

声:桑原たけし

ミサイルを多数装備し、その性質上同じ階級のアグミスより出番の多い軍団員(アグミスは6話でトップガンダーの死刑執行にも加わらなかった)。
15話の機体はブルチェックからヘドグロスのことを聞いて、共に手柄を奪おうとした。
20話の機体はメガドロンに従い、ブルチェックに上記の台詞を言った。デスターX1でメタルダーを倒すのに失敗し、メタルダーと戦って撃破された。
デザイン画は撃ち尽くした後のイメージでも描き起こされたが、CGがなかった87年当時はそのように描写されることはなかった。ミサイル型の頭部を発射することもなかった。

雄闘

バーベリィ

「誠に申し訳ございません…」

声:桑原たけし(3話のみ飯田道郎)

ヘリコプター型の偵察要員。武装は手のミサイルと機銃。
ゴッドネロスはその希少価値を理解しており、2話でメタルダーとそのマシンの性能の前に敗れて這々の態で帰還した機体に本来は処刑物といってから修理を許可している。

激闘士

ストローブ

「メタルダーを発見、奴はポイント9に向かっている。攻撃を開始する!」

声:森篤夫(1話のみ渡部猛)

ジェット機を模した、バーベリィと並ぶ帝国の空中戦力。主翼のミサイルとレーザー砲で戦う。
重量級の同軍団員を担いで飛ぶだけの運搬力は23話で発揮した。

烈闘士

ブルチェック

「仔犬達が可哀想です。それだけはやめてください」

声:飯塚昭三

頭部の前面に70mm戦車砲を、側面に3期の機関砲を、右手に速射砲を備えた戦車型の軍団員。本編で活躍した中では最も階級が下。
桐原剛造のコンツェルンのために他社の石油基地などを破壊する関係で悪路をものともしないが、反面水は苦手。
15話の機体はヘドグロスのことをダーバーボに教え、共に悪し様に言っていた。手柄を奪おうとした。
20話の機体は仔犬を愛おしみ、牧場で搾りたての牛乳を飲ませた。メタルダーも奇妙な友情を感じた。脚本のラストではドランガーが忠誠を誓わせて戦列に戻す展開になっていた。

グルーゾー

7話の回想でタグ兄弟に逃亡罪で粛清された、機雷型の軍団員。
一体のみの登場は機甲軍団の量産の設定と相容れず、一機の罪から根本的なAIの欠点(帝国を見限るようになった経緯など)が判明して全て廃棄されたかは不明。
階級の同じブルチェックと異なり機雷の特性を利した隠密任務にあたっていたかどうかや、眉尖刀のような得物が接近戦の不得手を補うものかどうかも不明。
やはりタグ兄弟が始末した戦闘ロボット軍団爆闘士ロブル(「時空戦士スピルバン」のバイカーの改造)がメガドロンの手を一時的に付けて処理されたとも言われる。

その最期

「超人機メタルダー」は37話で打ち切られることが決まった後次作「世界忍者戦ジライヤ」の制作の遅れにより2話追加され、スタッフも目まぐるしく動いた。
その煽りを受けてか、機甲軍団の量産の設定は置き忘れられ、37話で暴魂以下もメタルダーとトップガンダーが砲台を撃つとドランガー以外は全滅したことになり、ドランガーはメタルダーとの一騎打ちで火力を活かしたと言い難い戦いの末、倒された。
この回はその後トップガンダーがヨロイ軍団長のクールギンに倒される展開が待っていた。ライフル抜きでも別格の強さを見せていたトップガンダーが1話で(強さを覚醒させる前の)メタルダーに勝っていたとはいえ急にクールギンに倒されるのが納得できないファンもいる。

各軍団長の退場回での優遇度

バルスキー(戦闘ロボット軍団)≧クールギン>ドランガー>ゲルドリング(モンスター軍団)
といったところか。バルスキーは人情家と使命に生きるロボットのせめぎ合いが感じられ、メタルダーに倒され彼のゴッドネロスに対する怒りを倍加させる38話は深読みができる。クールギンは当初から帝国の重鎮と言われてメタルダーのライバル扱いであったが、本当の彼の強さは終盤描かれたと言い難い。ゲルドリングは35話での復活後も特段強くなった様子はない。

豪将は

4軍団とも豪将は凱聖の代行を務めたことがある。
個人的には
ブライディ(モンスター軍団)≧ガルドス(戦闘ロボット軍団)>メガドロン>タグ兄弟
ブライディは32話でゲルドリングがメタルダーに倒された(と思われた)後の34話でメインで作戦をゴッドネロスに任されている。ガルドスは30話でメタルダーに敗れるもそれなりに奮闘した。タグスロンは25話でメタルダーに敢えなく倒され、仇討ちに燃えるタグスキーは次の回でメタルダー相手にたいして善戦もできず、地雷原に投げられてタグスロンの後を追った。

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