高齢者の孤独死の原因と対策を考えたい

一人暮らしの高齢者が孤独死するという話を聞いたことはありませんか?

少子化・高齢化が急速に進み、核家族が増えているのも、孤独死する原因のひとつであろうとも考えられています。

そこで、この記事では高齢者に多い孤独死の原因と、これから必要となる対策について考察していきたいと思います。

高齢者の孤独死が増えている?

日本国内の人口の動向を見ると、もっとも人口が多いのは2004年 (平成16年)で、この時期をピークに、次第に人口が減少傾向となっています。

その中で、少子高齢化が急速に進んできたことから高齢者の占める割合が年々増加しており、高齢者の一人暮らしや夫婦世帯が増えています。

ニュースや新聞、週刊誌などのメディアでも、高齢者の孤独死が取り上げられることも多く、深刻な社会問題となってきました。

一般的に孤独死とは、ひとり暮らしの人が家族や周囲の人等、誰にも看取られることなくひとりで亡くなる死に方のことを指します。

孤独死という言葉のイメージから「子どものいない高齢者に多い死に方」という先入観があります。

しかし、実際には子どもが遠方に住んでいて、高齢になった親がひとり暮らしをしていて誰にも看取られずに亡くなるケースも少なくありません。

孤独死とよく似た表現では孤立死という言葉がありますが、この2つの言葉には大きな違いがあります。

孤立死の場合は子どもや親族の有無は別として、社会的な孤立状態が長期化したことが、亡くなった原因のひとつとして挙げられます。

高齢者の孤独死の原因。問題点とは?

次に、高齢者の孤独死が増えた原因について考えてみたいと思います。

孤独死という言葉はすでに1970年代の時代から使われていましたが、それほど深く注目されることはほとんどありませんでした。

しかし、1990年代後半頃から新聞や雑誌などのメディアで盛んに孤独死を題材とする記事を頻繁に見かけるようになりました。

1995年に発生した阪神大震災をはじめとする地震や、その後の台風や水害などの被害により、仮設住宅で生活する高齢者が急速に増えてきました。その結果、ひとり暮らしの高齢者が孤立して亡くなったという話もよく聞きます。

また、孤独死の原因のひとつとして、心筋梗塞や脳梗塞など、健康状態の急速な悪化などが挙げられます。

普段から家族や周囲の人と関わりを持たずに孤立している人や、離婚や死別によってひとり暮らしになった人は、孤独になりがちです。そのため、孤独死になるリスクが高くなりますので、十分に注意する必要があります。

発作が起きやすい人など、持病がある人や体が弱い人、普段から健康管理が十分にできていない人も要注意です。

配偶者や子どもの有無に関わらず、ちょっとしたきっかけであれば、孤独死になる可能性がありますので、しっかりとした対策を取っておく必要があります。

高齢者の孤独死を防ぐには?対策方法

それでは、高齢者の孤独死を未然に防ぐには、どのような対策をすれば良いでしょうか。

孤独死にならないためには、全国各地の自治体で積極的な取り組みが必要になってきます。

具体的な対策として、ひとり暮らしの高齢者の自宅に訪問する、電話で連絡をするなど、コミュニケーションを密にしておくことが重要です。

ただ安否の確認をするといった事務的な内容ではなく、地域住民が積極的に高齢者と関わり、対話を重ねて交流を深めることも大切です。

高齢の方が孤独にならないように、コミュニティの場を設けて交流を盛んにするなど、ひとりにさせないための対策も求められるでしょう。

すでに要支援・要介護の認定を受けた高齢者は、デイサービスセンターや老人保健施設などの介護施設で、適切な介護サービスを受けると良いでしょう。

定期的に通所することによって、多くの人との交流ができるようになり、毎日の生活にハリが出てイキイキと過ごせるようになります。

趣味のサークルや習い事教室に通うことで、趣味や特技を極めることができて、多くの人から認められるようになるとやりがいが感じられるようになります。

周囲の人と日々関わり合いながら、高齢の方が自ら積極的に行動することによって、孤独死を防げるでしょう。

また、両親が離れて暮らす場合には愛の見守りさんでも紹介されてるような高齢者向けの見守りサービスを利用することも大切です。

まとめ

この記事では、高齢者の孤独死の原因と対策について解説しました。

核家族化が急速に進み、離婚や死別などが原因でひとり暮らしの高齢者が増加傾向です。その一方で若い世代の方の非婚化が急速に進んできたこともあり、「おひとりさま老後」の予備軍とみられる人々も増えています。

これらの問題も含めて、孤独死は社会的にも深刻な課題となっているので、高齢の方をみんなで支えるという認識を持ち、自分でできることから始めてみてはいかがでしょうか。

また、万が一、孤独死になる場合に備えて、終活や葬儀など亡くなった後のことを見据えた上での対策も必要となってきます。生前整理や不用品の処分、相続や葬儀対策など、家族や周囲の人に迷惑をかけないように、事前に準備しておくことも重要です。

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