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映画『カラオケ行こ!』鑑賞の感想メモ

※原作既読

2024/01/22

映画化が発表されてから、どんな風になるのだろ?!と気になっていた作品。
「女の園の星」で和山やまさんの作風にハマり、「カラオケ行こ!」も原作を読んでいました。
簡単には名前のつかない、狂児と聡実の間柄に惹かれるお話でした。

映画もすごく良かったー!
2人の空気や、作品全体のトーン、台詞の数々がちゃんとツボを押さえてあって、すごく丁寧な印象でした。
要所要所でクスッと笑ってしまうシーンがあって、映画館の雰囲気も和やかでした。新しい傘のシーンかわいいね。

主演2人も脇役も本当に素晴らしい。
狂児は距離詰めてくる早さと馴れ馴れしさと、時々見える暴力団員の危うさ、得体の知れない「やばい大人」感が絶妙。
聡実は中学生のあちこち行き来する気持ち、それでも根は素直な可愛さ、変な度胸とか、こう、そっと見守りたくなる魅力があって。
2人の心理的な距離が近づいたり離れたりするのを見ているのが楽しかったです。

映画オリジナルの要素として好きだったのは、「映画を見る部」と栗山くんの存在。古い名作映画を見ながら、狂児や大人についてぽつりぽつりと語るところが、成長中の中学生って感じですごく好きです。あと映画を動画って言っちゃう和田くん、さすが2000年代生まれ。がんばれ。

昔、とある映画ライターの方が、漫画原作の映画について「原作を再現して欲しいんじゃなくて、魅力を表現して欲しいんだ」ということを書かれていて深く頷いたのですが、
「カラオケ行こ!」はそれに成功した幸運な映画だな、と思いました。

ところで、映画観て、原作を再読して、続編の「ファミレス行こ。」を読むと、すごくソワソワします。ソワソワしたい時におすすめ。
落ち着かない!続きはよ…

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