ローン煉獄から抜け出す方法

Q.私は専門的な仕事に就いているので、同年代の人と比べるとけっこう稼いでいると自覚しています。ですから今までお金のことはあまり考えないで、好きなように使っていました。でも、最近なんとなく財布の中の現金が少なくなってきて、給料日前はたまにキャッシングも利用するようになっています。よくよく考えてみると、所持している6枚のカードでそれぞれ毎月1~2万円リボルビング払いをしていました。そこで、ローンの残額を改めて確認したら驚くほどの金額に…。これからどうなるのか不安です。

■気がついた時には、ローンが…
 タイトル中の「煉獄」とは、天国と地獄の間にあるという場所。つまり、まだ地獄には至っていないけれど、ちょっと危ないかもというニュアンスで「ローン煉獄」と名付けてみました。

 今回の相談者のように、年収はそこそこ高いのに、(だからこそ?)お金には無頓着で、「自分は稼いでいるからこのくらい大丈夫」と、本当は不必要なローンに縛り付けられている人は意外と多いのです。

■借金にはよい借金と悪い借金がある
 ひとくちにローン(借金)といっても、よい借金と悪い借金があります。ごく単純に分類すれば、マイホーム購入や事業用の資金など、将来的に資産になるもののための借金は【よい借金】といわれます。
 これに対し、ブランド物や、高級車、生活費などの、単なる「消費」に当てられる借金は単にお金が出て行くだけの【悪い借金】なのです。そしてこの「消費」のための借金は、最終的には自分の首を絞めることにもなりかねません。

 これまでも何度も書いていますが、お金の基本は整理整頓!です。
これはもちろん借金の場合も当てはまります。そこで、整理整頓のために、自分の抱えているローンの一覧表を作ってもらうことになりますが、その前に、まずやっていただきたいことがあります。

 それは決心するということです。
<もうこれ以上、消費のためのローンを組まない!>
<節約をし、お金を完全に自分でコントロールする!>。

「お金のことでもう悩みたくない」と思うなら、上記のような決心をしっかり固め、覚悟を持って実際に行動に移していくことが必要です。そのためには、想像できる最悪の状況(地獄)と、借金がなくなった後の幸せな状況(天国)を対比させてモチベーションを上げる、といった工夫も必要でしょう。

■ローン一覧表で全体像を把握する
 決心と覚悟が固まったら、ローンの一覧表を作りましょう。
できるだけ詳しく「借入先・借入日・借入金額・返済額・金利等」をまとめた表を作成します。これによって、いったい自分がどこから、どの位の金利で、いくら借りていて、いつまでに返さなければならないのか?といった借金の全体像が把握でき、やっと今後の返済計画が立てやすくなります。また、その他関係資料の書類をまとめておくことも必要です。

 ここで、一般的な借金の返済アイデアを紹介しておきましょう。

・親にお金を貸してもらう
出ました!パパ・ママ銀行。親に余裕があるなら一番手っ取り早く、安心な方法ですね。この際、少しくらいのお小言は甘んじて受けましょう。ただし、税務署に目をつけられないように、税金対策はきちんとね。

・高い金利のものから低い金利のものにローンをまとめる
可能であれば、金利の高いローンをまとめて、銀行等の比較的低金利のローンで返してしまうという方法があります。

・資産・不動産を処分する
もし、お金に換えられるものがあるなら、これも有効な方法です。

 以上の方法が使えないようでしたら、やはり少しずつ返していくしかありません。次回は、地道に返していくための行動プランを説明します。

幸せを呼び込むポイント
・収入の多い人でも、無自覚なローンは危ない。油断大敵!
・借金にはよい借金と悪い借金がある
・まずは、「お金に対するコントロールを取り戻す」という決心が重要
・お金の基本は整理整頓。借金も例外ではありません

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