1千万円貯めるコツ

Q.いま、貯金は14万円しかありません…。でもどうしてもやりたいことができたので、なんとか1千万円貯めたいんです。なんとかなりませんか。

■ まず100万円!
 うーむ。いきなり「なんとかなりませんか」と言われても……。
 いつまでに貯めたいのかとか、いまの収入・支出がどの程度なのか、といった基本情報を知らせてもらえないと、なんとも答えようがありませんねぇ・・・。しかし、この相談者さんのために「なんとかする」ことはできなくても、目標のためにお金を貯めたいと思っている人は他にもたくさんいるでしょうから、今回は「お金を貯めるコツ」について考えていきましょう。

 さて、目標額は1千万円ということですが、現在の貯蓄額が十数万円のところに、いきなり大きな目標を持ってきてしまうと、どうしても挫折しやすくなります。最初のうちは一生懸命ですが、目標があまりに遠すぎるとなかなか目標に近づいているという実感が持てず、そのうち貯めようとする意欲まで失ってしまうのです。ですから、まずは100万円を目指すことにしましょう。

■ お金の《かたまり》を作る
 最初はやはりコツコツ貯めていくしかありません。「お金が貯まらない」という人は、100万円を目指しながらも、数十万円が貯まったあたりで欲しいものが出てきて、ついつい使ってしまうことが多いようです。

 この100万円という単位と、例えば99万円といった100万円未満の金額では、たとえその差が少額でも、心理的には大きく違います。
「お金儲けの神様」と呼ばれる作家の邱永漢氏もその著書の中で「100万円という金額はブロックのようなひとかたまりとなって崩したくなくなるものだ。」と書いていますし、貯蓄額が100万円を超えたとたん、お金が貯まる楽しさや、貯める喜びに目覚めたという人も多いのです。

 そうなったらしめたもの。その100万円のことはしばし忘れて、次の100万円を目指します。そんなふうに100万円、また次の100万円というように目標額を刻んでいけば、自然と貯蓄の習慣がつき、自分なりのコツも身についてくるはずです。そして気がつけば、いつの間にか1千万円という目標額に到達している、ということになるはずです。

■ 一部は投資にまわしてみる
 ある程度お金の《かたまり》ができてきたら、全体の1割か2割程度を投資にまわしてみるのもいいでしょう。というのも、いまの金利水準ではどうしてもお金が増えるスピードに限りがあるからです。
とはいえ、何も考えずいきなり投資の海に飛び込んでもうまくは泳げません。せっかく貯めたお金を失ってしまうなんてこともありえるので、お金を貯めながら前もっていろいろ勉強しておきましょう。このとき学んだことは、目標を達成したあとでも役に立つはずです。

■ 節約もほどほどに
 お金を早く貯めたいとなると、いきなり爪に火をともすような節約生活を始めてしまう人もいますが、それでは長続きしません。精神的にもストレスが溜まりますし、無理な生活がたたって健康面にも影響が出てしまうようでは本末転倒です。ある程度の余裕を持ちながら、楽しんで節約していきましょう。また、お金が貯まってくると、それ自体がおもしろくなり、単に「お金を貯めること」が目的になってしまう人もいますが、お金というものは使わなければ意味がないので「なんのためにお金を貯めているのか?」という最初の目的を忘れないようにしてくださいね。

 というわけで、晴れて目標を達成した自分をイメージしながら、がんばってください。

幸せを呼び込むポイント
・いきなり大きな目標は達成しにくい、まずは100万円を目指して。
・100万円はお金の《かたまり》。心理的に崩し難くなる。
・少しなら投資に挑戦してみるのも可。

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