保険に入っていれば本当に安心?

Q.現在、両親と同居しているOLです。以前はお金も自由に使えるし、お気楽だったのですが、最近「結婚しないまま、親が亡くなったらどうしよう」とか、「ひとりになって働けなくなったらどうすればいいの」など、ふとした瞬間に不安になってしまいます。そこで、いざという時、お金がもらえれば安心なような気がして、勧められるままいろいろな保険に入りました。そんなことを友達に話したら、「それって、保険入りすぎじゃない」と手痛い指摘が…。私の行動は間違っていたのでしょうか?

■気がついたら保険マニア(?)
 この相談者さん、やたら特約のついた医療保険と、いくつもの細かな傷害保険、そしてなぜか保険金が何千万円も出る死亡保険に入っていらっしゃいました。ですから、毎月の保険料もけっこうな金額になっています。扶養家族もいないし、ご両親も経済的に自立されているし、ご自身が亡くなった時にそんな大金があっても仕方のないように思われますが…。

■そもそも保険ってなあに?
 そもそも、「保険」とは、万一の時に、『経済的な』リスクをカバーするものです。
 いざという時、ある程度のお金が手許に入ってくれば、ほっとする部分もあるかもしれませんが、それはあくまでも二次的なもの。残念ながら保険では精神的なものまでカバーすることは難しいといえます。
ですから、保険に加入した、ということだけでなんとなく安心してしまうのは、ちょっと待ってくださいね。
 安心感を持っていいのは、まず、あなたの選んだ保険がきちんと目的に合ったものであること。それによってあなたの経済的リスクをきちんとカバーできる、といったことを納得した上でのことです。

■保険に入る前に…
 まずは、保険に入る前に、その加入目的、つまり自分の将来にどのような経済的リスクがあるかを洗い出してみましょう。
 しつこいようですが、保険でカバーできるのはあくまで「お金」なので、もし貯金がすごくあるとか、親が資産家なのでお金には別に困らないというのであれば、保険は必要ないということになりますね。

 次に、その加入目的にふさわしい保険を選んでいきます。
 扶養家族がいるなら、残される家族のための保障が必要でしょうし、貯金もあまりないし、公的な医療保険も今後心配だ、というなら、医療保険を選ぶ、といった具合になります。

 ここで気をつけなければいけないのは、その経済的リスクを、すべて保険で賄おうと考えてしまうこと。そんなことをしたら、保険料の負担は莫大な金額に…。(-_-;)
 将来のリスクに備えるために現在の生活を犠牲にしたのでは本末転倒ですね。
 いざという時に保険だけに頼るのではなく、貯蓄も取り崩せるように、保険と貯蓄のバランス(できれば貯蓄を大目に)もきちんと考えておきましょう。

 お金は保険と貯蓄で何とかなっても、精神的なものはやはり人間関係がものをいうような気がします。「お金がなくても人脈さえあればなんとかなる」なんて言う人もいるくらいですから、日頃からよい人間関係作りに励んでおきましょう。これも立派なリスクヘッジですよ~。

幸せを呼び込むポイント
・保険の目的は経済的なリスクの補填
・まずは、加入目的をはっきりさせましょう
・保険と貯蓄のバランスもよく考えて!
・よい人脈もリスクヘッジのひとつ、いざという時はお金より頼りになるかも

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