視覚障害者の社員2人の世界観を知ってもらう勉強会を開催しました
こんにちは、SUGIです。
私はサイボウズでアクセシビリティ・エンジニア(現在アルバイト・2020年新卒)をしています。
私はサイボウズで、
1. アクセシビリティの啓発活動
2. グループウェアをアクセシブルにしていく活動
3. 上記2つを社内外に広める活動
この3つをやっていきたいと思っています。
今回は、この間(11月26日)に実施した社内勉強会「見えない・見えづらいとはどういうことか知る会」の開催報告をしたいと思います。
勉強会の実施事態は上記の「1. アクセシビリティの啓発活動」にあたり、このnoteを書くことは「3. 取り組みを社内外に広める活動」にあたります。
なお今回の勉強会は、直接的にアクセシビリティの話をしているわけではありませんが、アクセシビリティの必要性を感じ取るという意味では重要な会だと思っています。
勉強会概要
見えない・見えづらいとはどういうことなのか。
実際に視覚障害当事者から見え方や仕事の作業環境、私生活などについて聞いて、その世界観に触れてみよう、という会です。
今回は視覚障害のある社員2人で行いました。
1人はロービジョンのNKさんで、もう1人が全盲の私(杉崎)です。
NKさんは残存視力を使っています。私はまったく見えないので視力は用いていません。
当日は、NKさんと私で、
・障害について(見え方や向き合い方など)
・仕事の作業環境
・買い物や移動はどうしているか
などについて話しました。
実施目的
この勉強会には2つの目的がありました。
サイボウズの社員に対して、
1. 一口に視覚障害といっても、多様であるということを知ってほしい
2. 障害は決して他人事ではなくて、自分にも共通することがあると気付いてほしい
1. 一口に視覚障害といっても、多様であるということを知ってほしい
「2人のことを知ってください」
これが勉強会の最初に伝えたメッセージです。
「視覚障害について知ってください」ではありません。
今回NKさんと私がお話しすることは、あくまでも一例であって、視覚障害の代表というわけではありません。
一口に視覚障害といっても、障害そのものの程度やとらえ方、生活スタイルは一人ひとり異なっています。
2人の話を通して、それぞれの個性について知ってほしい、そして同じ障害とはいえ多様であると感じてほしい。
それまでの経験や知識にとらわれず、個人個人のことを知ろうとすること、この姿勢が大事だと思います。
2. 障害は決して他人事ではなくて、自分にも共通することがあると気付いてほしい
これは特に参加者に伝えていませんが、私の願いです。
障害は決して他人事ではない。
勉強会で話すことは、障害のあるなしにかかわらずどんな人にも共通する部分があると思います。
それにどんな人でも、一時的であれ、身体的・精神的制限を受ける状態は日常的にあると思います。
たとえば明るい店から真っ暗な路地に出てしばらく見えにくかったり、騒音がひどい環境にいて人がしゃべっている声が聞き取りづらかったり。
今回の勉強会で、少しでも「それ自分も同じだ」というのを感じる瞬間があればいいなと思います。
実施内容
勉強会は、東京拠点のラウンジという社員が集まる部屋で行いました。
またリモート参加ができるよう、他拠点とビデオ会議で繋ぎました。
進行は座談会形式で、小林さんがモデレータとなり質問をしていき、それにNKさんと私がそれぞれ答えていきました。
最後には、普段PCを使って仕事をしている様子をデモしました。
話している内容の字幕を、UDトークを使ってリアルタイムでプロジェクタに投影しました。
これにより音声が聞こえにくかった場合でも、字幕を見てキャッチアップすることができます。
多くの社員が参加し、現地・リモート参加併せて60人ほどでした。
以下、勉強会で取り上げられた例をいくつか紹介します。
普段の仕事環境は?
杉崎の場合
NKさんの場合
よく使う交通手段は?
杉崎の場合
NKさんの場合
お金の扱いは?
杉崎の場合
NKさんの場合
実施結果
2人の個性・性格の違いが色濃く出ていたと思います。
勉強会中、kintoneのスペースでは、感想・質問などが活発に飛び交っていました。
一部を紹介します。
サイボウズには「多様な個性の尊重」という文化があります。
NKさんと私の個性に触れて、視野を広げてもらえたなら幸いです。
このような勉強会を今後も定期的に実施していきます。
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