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Paris brûle-t-il?*フランス革命再び?

魚座土星時代の記事にも書きましたが、フランスの年金改革反対デモが暴徒化しているらしいです。

ただTwitterにUPされている日本人観光客が撮ったパリの平和な風景と、Twitterでリツイされてくる現地映像には隔たりがあります。
どこに意識を向けるかで見えている景色が違うのでしょうけれど。

仏各地で年金改革反対デモ パリではごみ回収業者のストも:時事ドットコム (jiji.com)
日本メディアではほとんど情報がないのですが、市内のあちこちにゴミの山が出来ていることは間違いないようですね。

パリは燃えているか

パリ市民のtweetを見ると、火をつけるのは見飽きるぐらいよくあることだという人もいました。あの「ひろゆき」さんも焚火という表現をしていたので、そんなに差し迫った危機ではないのかな?

映画『パリは燃えているか』(1966年)

『パリは燃えているか』は、第二次世界大戦に起きたパリ解放(1944年)を描いたものだそうです。フランスの歴史の中でも大きな節目となったレジスタンス蜂起でした。

1944年は双子座に天王星と土星が入っている年で、1942年5月ごろに牡牛座29度で天王星と土星がコンジャンクションしていました。
パリ解放から今年で約79年目。天王星の公転周期が約84年なので、そろそろ天王星リターンの範囲ですね。今日現在の天王星は、牡牛座16度にいます。

フランス革命とその後の歴史

フランス革命(1789年)の時は、天王星が獅子座4度にあり、土星は魚座でした。冥王星はまだ発見されていませんでしたが、天王星のホームグラウンドの水瓶座にありました。

フランス革命でルイ16世が処刑されたあと、第一共和政が始まりました。
第一共和政では、1793年に農民によるヴァンデの反乱、ロベスピエールらの恐怖政治があり、1794年テルミドールのクーデターによりロベスピエールが失脚すると、ナポレオンによる第一帝政に変わります。

1814年ナポレオン1世の失脚後、ルイ16世の弟であるルイ18世が国王に即位し、王政復古時代になりました。しかし、ルイ18世の後継のシャルル10世の時代の1830年に七月革命が起き、シャルル10世は失脚します。

七月革命はフランス革命から41年後、ちょうど天王星サイクルの半分です。天王星はフランス革命時の反対側の水瓶座に。土星は獅子座、冥王星は牡羊座に移動していました。

次に始まったのがルイ・フィリップによる七月王政、しかしこれも1848年に二月革命が起き、以後、革命の鎮静化とともに第二共和政が始まり、最終的にナポレオン3世による第二帝政(1850~1870年)になっていきます。

第二帝政時代は、土星が牡羊座から射手座にあり、天王星は蟹座、冥王星は牡牛座。1846年に発見された海王星が、魚座に入っていました。

1848年二月革命

フランスは、1870年から普仏戦争(フランス帝国とプロイセン王国の間で行われた戦争)を開始していました。
ナポレオン3世の第二帝政が崩壊したのは、1870年9月のセダンの戦いが口火となりました。

セダンの戦いでナポレオン3世はドイツ軍の捕虜となり、9月2日には10万の兵士らとともに降伏した。この降伏の報せを受けたパリの住民は4日、議会に押しかけ共和政が宣言され、第二帝政は崩壊、ただちに「臨時国防政府」が組織された。失脚したナポレオン3世はその後、ロンドンへ亡命した。

パリ・コミューンが結成されたのが1871年。パリ・コミューンは、約2か月という短期間存在していた世界初の労働者自治政府です。
ヴェルサイユ政府軍によって鎮圧されてしまいましたが、後の社会主義、共産主義運動に大きな影響を及ぼしたと言われています。

たった2ヶ月の間に、教育改革、行政の民主化、集会の自由、労働組合をはじめとする結社の自由、婦人参政権、言論の自由、信教の自由、政教分離、常備軍の廃止、失業や破産などによる生活困難者を対象とした生活保護、各種の社会保障など民主的な政策が打ち出され、暦も共和暦が用いられたそうです。

1871年5月21日~5月28日は、「血の週間」と呼ばれる凄惨な市街戦になり、政府軍による無差別殺人が発生。コミューンの死者は、3万人にのぼったと言われています。

生き残った者は次々と逮捕され、狭い監獄にすし詰めに投獄されたのち放置され、初夏の暑さで弱った者から順次処刑されていった。裁判により370人が死刑となり、410人が強制労働、4000人が要塞禁固、3500人がニューカレドニアなど遠方の海外領土に流刑となった。
関係のない市民も、その場にいたという不条理な理由で殺されたほか、ヴェルサイユ軍の将軍たちは捕虜に因縁をつけては処刑するなど、パリ全域はコミューン退治を口実とした虐殺の舞台と化していた。

コミューン女性兵士による戦闘

パリコミューン鎮圧後は第三共和政となり、1889年にパリ万国博覧会が開催され、フランス革命100年を記念する建築物としてエッフェル塔が建てられたり、現在の私たちが知っているフランスの国の姿が整っていきました。
この時代は「ベル・エポック」(美しい時代)と呼ばれます。

1889年は土星は獅子座、天王星は天秤座、海王星、冥王星は双子座にありました。
普仏戦争やパリ・コミューンなどの混乱を経て、産業革命が盛んになり、洗練された文化が栄えていく時代に入っていったのですね。

木星天王星のコンジャンクション

フランス革命から今年は234年目。天王星のサイクルは、約2.7周したところです。(まだ2.7周しかしてない)
1789年6月29日に天王星と木星が獅子座3度で合になったホロスコープを見つけたので(パリが起点になっています)、トランシットを重ねてみました。外側がトランシットです。

トランシットを見ると、土星、冥王星が、フランス革命時の位置に向かっていくのを実感します。
天王星は牡牛座ですが、ネイタルのSノード(牡牛座26度)に向かっています。天王星が牡牛座26度になるのは、逆行もあるので2025年4月末です。

また木星は、ネイタルの海王星とオポジションを取り始めています。今年4月初旬に正確なオポジションになります。
木星は今年5月に牡牛座に入って行き、1789年と同じように天王星と木星がぴったり重なるのは2024年4月になります。
今年のフランスはやはり荒れるのでしょうね。

この1879年の天王星木星合のチャートは、ヨーロッパに長期的な影響を伴う非常に重要な星配置を示していると言われています。

天王星と木星は約13年ごとにコンジャンクションになります。前回は、2011年1月に牡羊座26度付近で重なっていました。2011年というと、つい東日本大震災が思い浮かんでしまいます。

フランス革命当時の色に戻った国旗

2020年7月13日にエマニュエル・マクロン大統領は青の色の変更を命じ、ブライトブルーから第二帝政以来の慣行で、フランス海軍水路海洋部発行の仕様図に基づく伝統のネイビーブルーに戻した(大統領演説の際に置かれる国旗はそれに先立つ2018年に変更されていた。

国旗の色を変えた時、マクロン大統領はなぜ色を変えたのかということについて「フランス革命当時の色に戻したい」と言ったそうなのですが、その命じた日は2020年7月13日でした。7月13日はフランス革命の前夜祭の日です。

一番最初に国旗を青、白、赤の3色に定めたのは、フランスの天文学者で、フランス革命で活躍した政治家でもあったジャン=シルヴァン・バイイ。
初代パリ市長だった人です。

天文学者としての活動も、1759年に出現したハレー彗星の軌道の計算などを行っています。1763年にフランス科学アカデミーの会員、1783年にアカデミー・フランセーズの会員に選ばれました。このバイイ氏は、最後は失脚して、反乱分子として処刑されてしまったのですが。

もうひとり、アメリカ大統領ジョージ・ワシントンの親友で、フランスとアメリカの二国の英雄であるラファイエット将軍(フリーメイソン)がいます。

フランス三色旗はラファイエット(ないしはバイイ)により大革命期の1789年7月に発案され、7月に創設されたばかりのパリ市民軍の標章「青・赤」にラファイエット(バイイ)がさらに「白」を加え誕生したとするのが通説である。
赤と青は、パリ市の標章として用いられていたものを、パリ市民軍に転用したものであり、フランス革命軍が帽子に付けた帽章の色に由来し、白はブルボン朝の象徴である白百合に由来する。「青」は正式には「藍色」であるが、おもに軍用機に使われる国旗をモチーフとした国籍マークやフィンフラッシュについては、同じ赤・白・濃紺という配色の似ているイギリス軍のものと区別するために明るい青を用いることもある。

マクロン大統領が色を変える前の国旗は、1976年から使用されていました。当時の大統領、パレリー・ジスカールデスタン大統領によって明るいブルーに変更していました。それはEUの旗のブルーに合わせるためだったと言われています。
マクロン大統領は、フランスの古い国旗への思い入れがあったのでしょうか。本心では「EUに合わせるなんてイヤだ」とか思っていたりして?

フランス憲法第2条2項において、国旗は国の標語でもある「自由、平等、友愛」を表しています。国旗の色が元に戻ったことで、フランス革命時代の先祖の夢が甦っているのとしたら・・・・民族のカルマでしょうかね。

ルイ16世の最後の言葉を思い出します。
どうか無実の人の血が流されることがありませんように。

「人民よ、私は無実のうちに死ぬ。私は私の死を作り出した者を許す。私の血が二度とフランスに落ちることのないように神に祈りたい」。


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