見出し画像

Full Moon in Aries①10,October 2022~自己受容と自由の呼び声~

10日の満月の記事を作成していたら、また長く(くどく)なってしまったので二つに分けました。こちらは、どちらかというとソフトな牡羊座満月の解釈です。マニアックなほう(マンデン読み)は次の記事で・・・

占星術で太陽が天秤座にある季節は、人間関係におけるバランスがテーマ。
今回の満月は、「私とあなた」の関係性を照らします。「あなた」には、個人の誰かに限らず複数の人、社会全体や国家も含まれます。

満月は、新月で始めたことに一応の結果が現れますので、前回の新月(9月26日)もしくは半年前の牡羊座新月(4月1日)で計画したことがあれば、どの程度実現しているか、状況判断も出来る時です。

自由を欲する月

満月の月は、牡羊座16度にあります。
感情を司る月が牡羊座にあるとき、私たちは勇気と自信を与えられます。
しかし、簡単に自信を失くしてしまうのも牡羊座の月の特徴です。
この月の傍らに、ぴたりと寄り添うようにアンドロメダα星(アルフェラッツ)があります。アルフェラッツは、「独立、自由、愛、富、名誉、鋭い知性を与える」天体と言われています。

ギリシャ神話では、アンドロメダは、エチオピアの王ケフェウスとその妻カシオペアの娘。
カシオペアが、自分のほうがネレイド(海の妖精)たちよりも美しいと自慢したため、ポセイドンは天罰としてエチオピアの海岸を荒廃させ、娘アンドロメダを、海の怪物の生贄として岩に鎖でつないでしまった。
そこへメドゥーサを退治して帰還する途中だったペルセウスが通りかかり、
メドゥーサの首を見せて怪物を石に変え、アンドロメダを助け出した。
のちに二人は結婚し、アンドロメダはギリシャの女王になったと言われている。

アンドロメード、ギュスターヴ・ドレ、1869年

鎖から自由になったアンドロメダは、自由に生きたいと望む私たちを勇気づけているようにも見えます。

月のサビアンシンボルは、「婚期を過ぎた未婚の高貴な女が2人、沈黙して座っている」
この二人の女性のひとりは、鏡に映っている自分の姿です。自分自身と向き合っているのですね。大変、内向的なエネルギーです。
対極の太陽のサビアンシンボルは「仕事を退いた船長が、港に出入りする船を見ている」
これもまた、客観的な視点で自分の過去を振り返っています。

今回の満月は、過去のどんな自分も受け入れる自己受容と、受け入れたら過去に留まらないで先へ進むように促しているようです。

満月のアセンダント(始まり)は、天秤座。ルーラーの金星は、12ハウスで太陽とコンジャンクション。
12ハウスの太陽と金星は、readyではない、準備中という印象です。
心の中ではいろいろな思いがあるようですが、自分の考え表に出していない、行動をしぶっている感じ。
物理的な意味で行動できないということもあるかもしれませんし、精神的な意味で引っ込んでいるかもしれません。

独立性を大切にしたい太陽

太陽は私たちの意志。天秤座の中盤を過ぎると、対極の牡羊座の要素が入り込み、協調性から独立性へと変化します。
ただ、今回の満月では、度数がまだ16度なので「みんなと一緒も楽しいけど、一人もいいよね」ぐらいの感じでしょうか。

満月の軸に対して、水瓶座の土星がコンプロマイズしています。
土星は、興奮しやすく感情が暴走する満月に、安定をもたらす役目になるでしょう。
しかし、土星は厳格な教師であることを忘れないでください。
土星のサビアンシンボルは「山火事が、水、化学薬品、また体力の限りをつくして鎮圧される」
このサビアンは不屈の精神力を表しています。ものごとが予測もつかない状況に発展し、全力で火消ししないといけないわけです。
土星は、地に足をつけていなさい、と忠告をしているのかもしれません。

太陽は天王星とクインカンクス。クインカンクスは強制力。
徹底的な価値観の変化を求められています。従来の価値観ではなく、独自の感覚を持つようにということでしょう。
「みんなと同じが安心」だった世界は終わり、「でも、私はこれがいい」という独立した世界へ。

また天王星は、土星と非常にタイトなスクエアになっています。土星のサビアンシンボルの「山火事」から考えると、重大な困難、最大レベルの災害が起きる可能性も秘めています。

太陽の近くに水星があり、水星は海王星、木星とオポジション、冥王星とトライン。
インスピレーションが豊かで、洞察力もあり、また実現力もあります。
水星は12ハウスにあるため、マニアックな感じになるので、専門的な勉強したり、気になることはとことん調べてみるといいと思います。

まだ油断できない流行病

水星は、6ハウスの海王星、木星とオポジション。
6ハウス(医療衛生)の海王星はウイルスを表し、水星は身体の機能では気管支や肺を意味するので、木星により感染が拡大し、人々が12ハウス(隔離)病院やステイホームしていると読むことができます。
木星は、入国緩和で増えた外国人という可能性もあります。

国民は、積極的に旅行を楽しむ気分ではない人が多いかもですね。
政府は「全国割」などで国内旅行で観光業を盛り上げようとしていますが、満月図を見る限りは、うまく行っていない感じがします。
予約もナンチャラ証明が必要だったりでめんどくさそうですね。

6ハウスの最後に月とカイロンが入っています。
カイロンについては以下の記事に書きましたので、良かったらご一読ください。

秘密は明かされる

太陽と月は、リリスを頂点にしたTスクエアになっています。
リリスは取り上げられないことが多いですが、リリスには隠れている問題、解決していない事柄を表面化する作用があります。

月とリリスのスクエアは、私たちの隠れた欲望を明らかにするでしょう。
たとえば、もっと自由に生きたい、何でも自分の思い通りにしたいという気持ちが強くなり、抑制や理性が働かなくなることが考えられます。
「自分に嘘がつけなくなった」り、権威(国や会社)への反発心も強まるでしょう。

この満月では、日本はMC(満月の結果)に重なっているので、日本人全体に影響が強いと思います。詳しくは次の記事で。

【金星と火星】
金星と火星は、満月の時点では緩めのトラインになっています。
金星venusと火星marsは、神話の世界では恋人同士。トラインはよい感じです。恋愛以外の人間関係も良好でしょう。

でも、金星と天王星がクインカンクスになっており、突発的な変更や突然の心変わりがあるかもです。
カイロンやリリスが心の奥底に隠れている欲望を浮かび上がらせ、満たされない思いや報われない愛をもう隠し通すことができないかもしれません。
自分を責めるのではなく、どんな自分も受け入れてみてくださいね。

金星は、常に歓びと共にいます。本来は自由奔放なエネルギーです。
金星は、美や愛情やお金に関係しているので、身の回りを美しくゴージャスにしたり、一人のパートナーに拘らず複数とでも愛し愛されることを望み、(なるべく楽に)金銭を得るのが金星の本領です。
しかし、貪欲になりすぎると、権力や支配とも呼応しやすいですね。

牡羊座の月と天秤座の金星が向かい合うとき、良い意味では人生に対して野心的、悪い意味では打算的になりそうです。

誤情報も散見される

双子座の火星と、魚座海王星がスクエアになっています。
火星と海王星がハードな角度を取ると、デマや誤情報が増えたり、混乱したり判断を誤ることがあります。

火星は9ハウス(外国、宗教、貿易)、海王星は6ハウス。6ハウスには医療衛生のほかに、労働や奉仕、軍事という意味もあり。
たとえば、外国のプロパガンダ(戦争のニュース)に翻弄されるとか、外国発の新薬で医療被害が起きるとか。
また、外国経済の変化により円安、物価高が、労働環境や家計に影響が出るというのは現状でも起きていますね。今年は、火星逆行するので金融不安も強まります。

情報の取捨選択が重要ですね。アグレッシブに反応してしまうと、デマに踊らされ続けることになりそう。
誰が言ったかよりも、それを聞いて違和感を感じたらいったん保留にするほうが良いでしょう。

「世の終わりには偽預言者がはびこる」と聖書は警告しています。世の終わりと言われる期間がどれほどなのかわかりませんが、今は世の終わりという雰囲気が濃くなってきました。

『ペルセウスとアンドロメダ』フランソワ・ルモワーヌ

満月まとめ

今回の満月は、自分を縛る鎖を切って自由になるチャンスという感じです。
アンドロメダは、ペルセウスに助けられて自由の身になったのですが、私たちの鎖は精神的な鎖なので、自分が本気になればスルリと鎖を外すことができるはず。

あなたが外したい鎖はなんでしょうか。
人間関係のしがらみ?ブラックな会社?愛が冷えた恋人?
悪魔的な物質優位の世界からの脱却?
満月の影響は2週間ほど続きます。自由と独立を求める声は日に日に強くなり、胸の中にこだまするかもしれませんね。
2週間後は日食です。新たな展開が待っています。
どんな自分も受け入れて、前に進むことを恐れないでいましょう。

フォースとともにあらんことを。
素敵な満月をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?