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邂逅の道 #0

執筆を終えて

思いつきで書き始めた作品だったのですが、想像以上に色々な方が読んでくださっていたようで…

本当に本当にありがとうございます。

今回書いた「邂逅の道」は、私が学生時代に親しんだ街並みが変貌した様子をTVで見たことがきっかけで思いついたストーリーです。


私は「九州第一の県」とも言われる福岡県の出身です。
生まれてから家を出るまでの20数年を、西鉄沿線の街で過ごしました。

最近、福岡都市圏では「天神ビックバン」に始まり…街の再開発がグングン進んでいます。

西鉄も、私がコロナ禍で実家に帰れずにいた数年の間になんと雑餉隈あたりまで高架が進んでいたのだそうです。


私は今、福岡の隣県で暮らしていますが…
諸々の事情からTVは福岡の放送局も視聴することができます。

ある日、ふと夕方の情報番組を見ていると、私が学生時代によく足を運んでいた、とある西鉄の駅が映りました。

…その場所は、私の脳内に残る思い出とは全く異なる場所へと変貌を遂げていたのです。


学生時代に、ちょっと背伸びして足を運んでいたレトロな喫茶店も。
価格がとても安かったハンバーガー屋さんも。
赤提灯が灯る縄のれんの焼き鳥屋さんも。

全てが、高架の影響で移転、もしくは閉店していたようでした。


仕方ないといえば、仕方ないこと。
だけど…馴染みの場所の変貌は、とてつもなく寂しいものです。

私は、自分の想像の世界でだけでも、あの頃の古き良きものとともに歩む未来を構築してみたくて…
「邂逅=めぐり逢い」
をキーワードに物語を組み立てていった次第です。


キリスト教徒だった彼女と、主人公の彼が再びめぐり逢うためには…
彼が「キリスト教徒になる」という選択肢しかないのが、信仰の概念としての正解です。

でも、心は自由ですから。

彼なりの「めぐり逢い」を模索してみてほしいなぁと思います。
そして、読んでくださった人それぞれの「めぐり逢い」を感じてほしいなぁとも思います。

続編「道程の光」

この「邂逅の道」を思いついて、2話目を書き上げたあたりから…
続編として、2人の息子「優吾」メインの物語を書くことを決めていました。

なので、個人的に多忙な今夏を乗り越えたら、徐々に投稿していこうと思います。


タイトルの「道程の光」は、聖書の御言葉をヒントにして付けました。

『あなたの御言葉は、我が足の灯火。我が道の光。』

という、旧約聖書・詩篇の御言葉からインスピレーションを得て、タイトルにしました。

10話で旅立っていった彼が、どんな道標を追って生きていくのか…
私も、自分の脳内から生まれるものですが
(笑)楽しみです。


それでは。
また、どこかでみなさんと再会する日を楽しみに…


2023.7.17 深山ゆみ

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