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よくある中年オトコの短い文章。

週末も終わろうとしている。

小学校の頃は下校してから夕暮れまでの数時間が今よりずっと長く感じたものだ。感情的な密度のせいだろうか?

べつにどうでもいいことではあるのだが、そういった疑問も、脳科学とかに詳しい人に訊いてみると面白い回答が得られそうだ。

また、少し書きました。

こういうのはエッセイと言うのだろうと思うけれど。たぶん、これもポエマーな私の中ではポエムなのでポエムなのだ。もうしわけありません。

贅沢  作・よーかん

窓の上半分あたりに太陽があるはず。カーテンを全開にしてしまうと、ノートパソコンのスクリーンが読めなくなってしまうので、半分だけ遮光カーテンをひいてある。

この季節、西日に染まる部屋にいれると贅沢な気分になれる。残っていた数種の野菜を刻み、冷凍鶏挽き肉を50gほど入れて、そば醤油で味付けをした、昼食のかけ蕎麦の汁がまだ十分に残っているから、夕飯の支度をする必要もない。増えるワカメでも戻してネギを少し刻み、生卵でも落とせば十分だ。

めんどくさかった、ただそれだけの理由でこの週末、洗濯をしなかったのを、少し後悔してはいるが、二三日まだ大丈夫だ。夜コインランドリーに行くのもたまには悪くない。コインランドリーの駐車場で、タバコを吸いながら缶コーヒーでも飲んで、ボンヤリ出来たらそれはそれでまた贅沢なのだ。あそこは、駐車場の土地が歪んでいるせいで、田舎にしては少し忙しい交差点を眺められる角度に車を停められる。信号待ちの人達の後ろ姿を眺めていると、日本も悪くないよななんて思える時があるから不思議なものだ。

ああもう日が落ちたようだ。デスクランプを点ける。窓に眼をやると、橙色の空がレース越しにボンヤリと見える。少し眺めていようと思ったが、すぐに飽きてしまった。なかなか変わらないその色に何も感じない自分がいる。それもそれで贅沢なことなのだろうと、思うことにしてみる。

おしまい。

ありがとうございます。