B&M産駒について考える~広尾・YGG~

この記事は、ブリックスアンドモルタル産駒の活躍や得意距離、馬場などを保証するものではありません。参考程度にご覧いただければ幸いです。以下本文。

ブリックスアンドモルタル。期待の種牡馬。米国血統。ただし、芝。ダート馬ではないので、タイプ的にはアメリカンペイトリオットに似る。アメリカンペイトリオットと言えばダート中距離で使われる印象が強いが、親は芝の馬なので「米国血統だから」とダートで使われているんじゃないかと思う。GunRunnerやArrogate、QualityRoadはダート馬。ダート馬でも産駒は芝で走れるのがAmericanPharoah。芝馬で産駒も芝を走るのがアメリカンペイトリオット(ビーアストニッシドが芝重賞勝利)、芝でもダートでも走って血統的にも二刀流なのがジャイアンツコーズウェイ(マイルCSエイシンアポロンなど)。知らない馬でも血統と親名を見て、どの適正で活躍をしているか見れば推測は可能。さて、このジャイアンツコーズウェイがブリックスアンドモルタルの親である。

ジャイアンツコーズウェイは芝で走ってきてG1を6勝。最後はBCクラシックを走って2着。ダートでは1戦0勝も、最高峰のダート戦を2着した実力の持ち主。親は大種牡馬ストームキャットで、産駒にはダート馬や欧州芝に適性を持つ馬が多い、力強さや仕上がりの速さを産駒に伝える馬。母のほうはダートメインながら芝・ダート問わず活躍したMariah's Storm(芝リステッド勝ちかつダート重賞6勝)。この血統を見てもジャイアンツコーズウェイは芝でもダートでも高い水準で走ることのできる馬だと理解できる。さて、そのジャイアンツコーズウェイは芝でG1を6勝のため、その子供は母からダート成分を補完しない限り芝に出ると考えていい。実際、日本の重賞勝ちはエイシンアポロンをはじめ芝に寄る。かつ、米国での産駒も芝に寄る。その子のうちの1頭がブリックスアンドモルタルである。

ブリックスアンドモルタルは私の大好きな馬、アエロリットと縁のある馬である。アエロリットはみんな好きだよね?アエロリットがアメリカで走ったレース、「ペガサスワールドカップターフ」の勝ち馬である。アエロリットと交配してほしいなぁ。さて、B&Mは13戦11勝。勝率で言えばアーモンドアイより高い。全て芝で走っていて、勝ち距離は1700m~2400mと幅広い。ここまで勝っていて距離適性があってもG1は5勝にとどまっている。日本のダート戦線が弱いのと同じで、米国の芝戦線は弱い(整ってない)のかな?最も刺激的なのは、1年2か月の休み明けからの6連勝。G1,G2,G1,G1,G1,G1の6連勝。ペガサスワールドカップやBCターフ含むこの成績。そしてこの成績をもって最優秀芝馬かつ年度代表馬に選出。ダートが主流の米国において、芝馬のB&Mが年度代表馬に選出されるということは、つまりそういうこと。米国でも驚きをもってその強さが受け入れられていた。ただやはりダート主流だからなのか、日本に渡ってきた。そう、芝が主流の日本に。私がこの種牡馬を推したい理由はここにある。アメリカの年度代表馬(芝馬)が種付け料600万円。これってすごくないですか?もちろんSSを持っていないので走るかどうかはわからない。母系からSSを引っ張ってこれれば面白い存在になれると思う。SSがない場合はまぁ、血統によるとしか。SS以外ではあまり米国の血が強くないミスプロ系とか、日本血統がいいんじゃないかと。産駒は基本的に芝に寄るといまのところは推測することが可能。もし牝系にヌレイエフやロベルト、米国系の血統が強めに入っていて、あとは猫やシアトルスルー関連の血が母系から増幅されていたらダート走っちゃいそうな気もする?距離適性は王道を走れるくらいと予想。ただ、日本の芝だと少し短くなるかも。そして不安としては王道距離に出ると日本を支配しているSS血統とガチでぶつかってしまう。そうなるとSS系が得意の「広いコース長い直線でキレ勝負」に勝てるのか?という部分。対抗するには上記のようにSSを引っ張ってきて日本に対応できる速さを持ってくるか、ストームキャットやAP INDYを増幅して軽さを持たせるか、ミスプロをつけて長距離に活路を見出すか、インリアリティのようなスピードを持ってきて短距離的なスピードをつけて速さに対抗するか…。短絡的に米国系をつけると揉まれ弱いとか精神的にムラがあるとかになってしまいそうで怖い面も。日本の芝で戦うとはつまりSSやKingmanboと戦うということで、そういうキレにどうやって対抗するのかは生産のプロたちの腕の見せ所と思うことにする。素人が考えたって意味ないし役に立てないし!

以上素人の考えです。以下も素人の考えです。

以上の自分の推測に従って、広尾で募集されているB&M産駒「サンドクイーン」と、YGGで募集されている「キングスミール」について見ていきたい。

まず、広尾の「サンドクイーン」。めちゃくちゃ気になっているのが、募集PDFに書いてある「砂の女王の座を勝ち取りたい」というコメント。マジでこの馬ダートに見てるのか?父が完全な芝馬なのに?アメリカンペイトリオットと同じでダート走らされるのかなぁ。…一応理解はできるんだけど、母系完全なダート系。母の成績もダートに寄る。そりゃゴールドアリュールだからね。ただ高松宮記念勝利のナランフレグはアリュール×ブライアンズタイム(ロベルト系)なので、母系は芝を出す可能性もあり…なんだか難しい母系してるな。母系からは芝なのかダートなのか、ちょっと「こっちかな」という予測を立てづらい。芝馬×ダート馬の本馬は一応芝馬という予測を立てておくが、上記のクラブコメントだったり調教師の意向だったりでダート走る可能性もあるし、何とも言えないな。推しポイントはノーザンダンサーの5×5×5×5。NDの555はたまに見ますけど5555はなかなかお目にかかれないんじゃないかと。かなり面白くて好き。第2仔で若いうちに出産した仔というのもプラスになる。サンデーが入っていてSSに対抗するにはSSを持つという条件もある。芝で走る可能性は十分にある。牝馬でダート戦線を戦っていくのはただでさえレースのないダートのさらに厳しい牝馬ダートで走らなければならない難しい馬生になる。まずは芝で走ってほしい。

YGGの「キングスミール」はこの仔で14仔。高齢での出産になり、確率的にはちょっとマイナス。これまでの仔を見るとゴールドアリュールからはダート中距離馬、キンシャサノキセキからはダート短距離馬、アドマイヤムーンからは芝中距離と、素直に父親を出してくるイメージ。この仔は芝中長距離を走りそうだという予測が立てられる。血統以外からだと、チャンピオンヒルズで育成されそうというのが心強い。YGG民はドライスタウトで、広尾民はバスラットレオやパンサラッサでお世話になっているからいいイメージがあるんじゃないかな。ノーザンに太刀打ちできる期待が持てる育成のひとつで、多少のマイナスはそれで打ち消せそう。YGGにしてはちょっと高いけど、広尾から比べたら安いので手を出しやすいのでは。気にしたいところはやはり母高齢であるということと、YGGが芝を意識しまくってること。うまくいけばいいけど、「やっぱりダートだよね」ってなってしまう可能性もあり。もはや馬と関係ないところだけど。YGGの良いところは幼駒からでも動画をバンバン出してサイズもしっかり載せてくれること。広尾にも要望出してるんだけどテンプレ返答しかなくて載せてくれなさそうなんだよな。アメリカの馬らしく既に大きな馬。サイズの心配なさそうなのも大きなプラスじゃないかな。

素人なのは大前提で、ブリックスアンドモルタルとその募集産駒について考えてみた。広尾の21産駒募集が阿呆みたいな値段だったらサンドクイーンが視野に入ってくるし、YGGのキングスミールはかなり様子見できるのは間違いないのでその後の様子次第では視野に入ってくる。芝で走れそうだし21産駒と兼ね合いで。以上。

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