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いろんなアートとの出会い〜テート美術館展@国立新美術館


とても楽しい1日を過ごした。
国立新美術館(@東京メトロ乃木坂駅)で、『テート美術館展』を見てきた。

テート美術館展 光〜ターナー、印象派から現代へ

場所:国立新美術館 企画展示室2階
開館時間:10:00〜18:00
会期:2023年7月23日(水)〜10月2日(日)

事前予約は不要。

ただ一部の展示は時間帯により見られない。
私はたまたま全部見られたが、いくつか後から戻ったら入れなくなっていたものがあり要注意。

検索したらこちらのサイトにありました。
たまたま全部見られたけれど、時間帯により見られないと残念だと思うので要チェック。

『光』をテーマした名品約120点

絵画、写真、彫刻、素描、キネティック・アート、インスタレーション、映像などの様々な作品に触れることができ、絵の作品だけの展覧会とは異なる会場構成になっていた。

*キネティック・アート
動くような、もしくは動くように見える芸術作品

*インスタレーション
現代美術の表現方法・ジャンルのひとつ。

国立新美術館に来るのも久しぶり。

延べ14,000m2、
国内最大級の展示スペースを持つ
12の展示室、アートライブラリー、
講堂や研修室のほか、
レストラン、カフェ、ミュージアムショップも充実
設計者は黒川紀章・日本設計共同体
黒川氏生前に完成した最後の美術館

クロード・モネ

日本人の多くが大好きだと思われる
クロード・モネ。

クロード・モネ
《エプト川のポプラ並木》1891年
日本初出展

この絵も良かったのだが、こちらの作品が良くて、かなりの時間見ていた。

クロード・モネ
《ポール・ヴィレのセーヌ川》1894年

穏やかでずっと見ていられる絵。
写真にしてしまうとこの絵のいろんな色彩が伝わらないけれど、川面や川沿いの自然の色が静かに美しい。

国立西洋美術館にある『セーヌ河の朝』1898年はグリーンの色調で好きな絵だった。

この色味が少ない絵が今の好みなのかもしれない。


アルマン・ギヨマン

印象派の画家、リトグラフ版画家。

先週行った松岡美術館@白金台にも数点展示があったが、それらの作品よりはこの絵が好きだった。

アルマン・ギヨマン
《モレ=シュル=ロワン》

モレ=シュル=ロワンというと、アルフレッド・シスレーを思い出したのだが、この明るい色彩の作品もなかなか良い。

でも、今再びこの絵と同じ場所に立ったとして、こののどかな風景は残っているのだろうか。

ジョン・ブレッド

写真だと全く伝わらないが、この作品は海にきらめく陽光が大変美しい絵だった。
まさに『光』が主役の作品。

ジョン・ブレッド
《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》1871年

この画家が気になり、調べてみたらすでに同じことを思われた方がいらしてこちらの記事を見つけた。

この方も書かれているけれど、実際の作品を見てもらいたい。

現実世界でこのくらい海がキラキラしていると、とても眩しいと思うのである程度絵画的に修正しているように思えてしまうけれど、「煌めく海はこんな感じ」というイメージがそのものという作品だった。

草間彌生


草間彌生
《去ってゆく冬》2005年

画像は、『美術手帳』からお借りしたもの。(https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/23971/pictures/4)

丸い穴から中を覗くと無数の丸がいろんな見え方をする。
鏡も入っているのか自分の姿も映る。

小型のミラールームという形態のこの作品は解説によると、

作品に見る人自身が映り込むことで、作品と自分の境目が曖昧になってゆく、

そうだけれど、私は曖昧にはならなかった。
集合体恐怖症のケがある私は、かぼちゃの水玉とかを避けていて、この方のアートはまだ見に行ったことがない。

ジョン・エヴァレット・ミレイ



こちらの絵は奥と手前の光の対比とそもそもの自然の描写が好きだった。

ジョン・エヴァレット・ミレイ
《露に濡れたハリエニシダ》1889-1890年


「《露にぬれたハリエニシダ》はミレイの後期作品の偉大な業績の1つと広く評価されており、またこの画家の特徴らしくない抽象的な作品である。」

https://www.musey.net/14620  より引用

今回の美術展では先のジョン・ブレッドやこのミレイなど私がまだ沢山見たことがない画家の作品に触れられたことも良かった。

ブリジット・ライリー

この作品は、「宇宙の踊り手として描かれてきたヒンドゥー教のシヴァ神をイメージしている」とのことだった。

こういうことを聞いても正直残念なことにピンとこない。

ヒンドゥー教のシヴァ神は、これまた先日松岡美術館で見てきたばかり。
ブラフマー神・ヴィシュヌ神とならんでトリムールティ(三神一体)と言われる、インドの三大神様の一人で、『創造と破壊の神様』。

そのくらいの知識しかないのだが、この色の集合体がシヴァ神をイメージしているとは、解説を見ても????だった。

この企画室の絵はそういうものが多かった。

ブリジット・ライリー
《ナタラージャ》1993年

このタイプの絵は、理解できないので感じるだけにしている。
ただいつも思うのは、作者に「この作品がどうしてこのタイトルなのか」
具体的に聞いてみたい。

ペー・ホワイト

糸と紙でできた作品。

ペー・ホワイト
《ぶら下がったかけら》2004年
全貌
かけらにはハスの葉や月みたいな模様が
いろいろと描いてあった

ぶら下がったかけら・・・

これはタイトルを見てさほどモヤモヤしなかった。
思ったのは、これで何を伝えたかったんだろう・・・。
やっぱり聞いてみたい。

今回は音声ガイドを借りれば良かったかもしれない。

オラファー・エリアソン

最後の展示がこちら。

オラファー・エリアソン
《星くずの素粒子》2014年
素粒子
物質を構成する最小単位


球体の中から光が発せられて、それが壁や床にいろいろな形を投げかける。

このアーティストも知らなかったので検索・・・

オラファー・エリアソン は、デンマーク・コペンハーゲン生まれのアイスランド系の芸術家。現在はコペンハーゲンおよびベルリン在住。 彫刻と、光・水・気温といった自然の要素を使い、鑑賞者の体験を高める大規模なインスタレーションで知られている。

ウィキペディア

以下の展覧会に《太陽の中心への探査》2017年 というアートがあったけれど、それが今回の《星くずの素粒子》2014年と似ていると思った。


普段、絵画中心、たまに彫刻など静止している作品が多いから、今回のような動きがあるアートに触れたのは新鮮だった。

おまけ グッズ


迷ったがお菓子を購入


いつもなら絵葉書を買うのだが、今回の作品は特にハガキにすると今ひとつそのままが伝わらない気がしてやめた。

テート美術館展は、冒頭記載の通り、

絵画、写真、彫刻、素描、キネティック・アート、インスタレーション、映像などの様々な作品に触れることができ、絵の作品だけの展覧会とは異なる会場構成で、とても楽しめた。

そして改めて、私はどちらかというと現代アートより20世紀前半以前のアートの方が好みだと認識した。

でもいろいろ見ることで少しずつ現代アートにも触れる機会を増やしてみたいと思える企画展でもあった。

おまけ これから・・・

8月はあと2つ見に行くし、9月は再び松岡美術館の後期を見にいく。

「デイヴィッド・ホックニー展」は前期と後期、両方行きたい。

そして10月は、これを見たい。
『ゴッホと静物画ー伝統と革新へ』(SOMPO美術館@新宿)

美術館巡りは私のストレスコーピングの1つ。
今日も楽しい時間を過ごせたことに感謝!

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