子育て感謝ー思春期でも対話できる親業・パラダイムシフトコミュニケーション

順調にいけば来春子どもが巣立ちます。毎日濃く目まぐるしく過ぎ去りました。あっという間です。自分も大きく変わりました。たくさんの宝物でいっぱいです。振り返って、子育てでよかったなと感じていることを書き出してみます。
子育てのなかで辛くなったり迷ったことがたくさんあり、たくさんの方に助けられました。私の経験もどなたかの役にたつなら幸いです。
今回は子どもとなんだかうまくいかない、話すほど泥沼になる…子どもが小さい時から思春期まで、尽きないコミュニケーションの悩みを救ってくれた学びについて書いていきます。

◼️自分の幼さに驚愕
小さい子ってわきまえなんて無いですよね。察してもくれないし、配慮も無しで、まさに今の欲望で生きている。一方で私の方はああして欲しい、こうしてほしく無いが結構いっぱい。こんな状況でお互いどう伝えていくか、小さい子とのコミュニケーションはなかなか難しいものです。
大人な人とのやり取りに慣れきって、安穏としていたけれど、こういう難しさに直面した自分の反応の、あまりの幼さを感じて恥いったものです。こなれてないなあ。夫も私と同じようにひどい面がありました。今思うと20代30代だもん、仕方なかったよ。よくがんばった!

◼️親業を教えてもらう
そんな時先輩ママパパから親業のお話をうかがいました。保育園でも講座があったので、早速参加。
思ったことをそのまま出し合っていた親子の会話の交通整理です。アイメッセージや同じ色のボールを投げるとか、いろんな事を習えます。忘れちゃうので、度々本を読み返したり、冷蔵庫にナゾのキーワードとして貼り付けておいたり。使えてなんぼなので、覚えて手ごたえあった技を繰り返し披露しているうちに、無意識にできるようになりました。教え全体は忘れたけどw、どこの部分かな?デフォルト搭載じゃなかったかな?というくらい身になっているものもある。そのうち子どもがお友だちに「嫌だったんだね」と繰り返していたり、腹が立ってカーッと来たらちょっと離れて落ち着くなどやってるのをみて、しめしめ、という気分になります。
親がやっている姿を子どもはよく見て真似るもの。親の変化は、子どもにも取り込まれて相乗的に効いてきます。

◼️思春期はそもそも話せない?!
順調かと思いきや、思春期に翻弄されることになりました。思春期になると、子どもは社会とのやり取りでの手ごたえが欲しくなる。親の評価や意見じゃ満足できない。親はもう関われない問題がいっぱい出てきます。ママの愛や「すごいね」なんて言葉は、もう水や空気のように当たり前なもの。
子どもの「きっと…と言われるし、話すの無駄」的な反応も増えます。そんなネガティブなものでなくても、子どもの方も親だからこそ言えない深刻な悩みも出てきます。
まず、話さなくてもいい安全安心であたたかい時間が大きな助けになりました。小さい頃からの触れ合いの習慣が本当に役に立ちました。マッサージでも耳掃除でもあったかい時間を過ごせるのは、親にも子にも大事でした。これは別の記事でご紹介しています

◼️最初の突破は認めることだった
うちの子は人との交流が大好きで、コロナ禍の暮らしや学校の意義の瓦解は深刻でした。お腹の底から笑ってずっと喋ってオンラインゲームに明け暮れ、地球の裏側の人たちと交流して学校の時間は寝る。登校が始まっても同じ状態でした。成績はボロボロ。進学も怪しい。親にとってはゲームは悪。
いかに彼を正そうかという発想でした。

そんな時パラダイムシフトコミュニケーションという考え方に出会い、お話を聞く機会がありました。
人が内発的な動機から行動してくのは、最も効率的でその人の持てる力が素直に輝く。そんな状態が起きる仕組みがあって、そのフローを阻害せず、回すことを支援することが大事…というような内容です。そこで出てくるキーワードに「認める」があります。
認める…彼が熱中しているのが勉強だったら、私はきっとニコニコしている。部活動でもきっとニコニコして応援していそう。じゃあなんでゲームだとこんなに怒っているんだろう?ゲームが認められないのはわたしの狭量な価値観。それにゲーム自体よりそれによって昼夜逆転したり、落第しかけたりの状況に対して、心配のあまり怒っているんだ。
自分の気持ちを整理して素直に子どもにぶつけてみました。息子はびっくりするほど嬉しそうでした。掛け違っていたものがピタッと収まりました。子どもも学業や生活リズムが心配な状態なことは素直に認めました。親子の関係は「非難される態度」を巡る攻防から「共有する課題」を一緒に取り組むチームになりました。

◼️思春期を超えた後の親子の会話
パラダイムシフトコミュニケーションでうかがったお話は、子どもとの会話でいろいろヒントになりました。高校生になって、自分てどんな人?何が好きだっけ?将来何仕事しよう?進路指導は厳しいものを迫ってきます。この年齢でそもそも世界を知らず世の中を知らずです。いろいろ決めろ、どこかに君がキラキラ輝くところがある!そんなことがないといけないような雰囲気はなかなか酷です。
もやもやするものを恐る恐る出してみることができて、会話によって自分の考えの整理が進み、心が決まる。私との対話がいつもそんなホームランでなくても、マッサージしてもらいながら話を聞いてもらう時間は、リラックスして心も身体も元気が出ると思ってくれているようです。
話すと気持ちがいい相手として、いろいろ悩みも報告も、喜びも楽しみも、彼のタイミングで分けてもらえています。
結構いい関係が築けたなと思っています。

◼️最後にすごく大事なこと
最後に以上は素人のあくまでの1ケースというところを強調して、専門家に相談する必要性を書いておきたいです。
思春期の子どもからは、想定を遥かに超える瞬間風速が出るものです。身も心も大きく育ったからこそ、大きな痛手が出るほど踏み外す瞬間も出てきます。素人考えだけでなく、信頼のおける第三者、それは親戚や幼馴染の父母かもしれないし、精神科医やカウンセラーかもしれないし、平時から関係性を作っておく大事さを強く感じます。
よく考える子に育てば育つほど悩みは深いし、行動力がある子ほど影響力の大きい行動になるかもしれない。親がカウンセラーにかかることは何も恥ずかしくなく、使っている姿を見せておくこともいいかもしれない。私は子どもや自分を大切にできる方法があるなら、頼っていっぱい使っていけばいいと思います。
鬱っぽいってこういう状態?!ただの思春期の反抗!?早合点せずに専門家にかかるのも大切だと思います。ママの考えすぎだったよ、ごめんね、なんともなくてほんとよかった。そんな会話で終われれば、問題が大きくなるよりずっといいです。

今回は子どもとなんだかうまくいかない、話すほど泥沼になる…子どもが小さい時から思春期まで、尽きないコミュニケーションの悩みを救ってくれた学びについて書きました。
ここでの学びはもちろん子どもに閉じる技ではありません。
夫婦の会話や義父母との会話、難しい関係だった母との会話、そして職場とさまざまな場所で生きています。一番真剣で思いが詰まりすぎている子どもとのコミュニケーションに比べれば、他のもののなんとかんたんなこと!子どものおかげでコミュ力はだいぶ上がったと思います。みなさんも自分の新しい伸び代にびっくりしながら子育て楽しんでくださいね!

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