あの子とあの子のいつかどこかの思い出

黒双子とBTF、別々の学校に通う彼女達
もし、あの子とあの子が同じ学校だったら

速水透
双子の妹、元気で優しく時にナーバス。
夏が似合う空手娘。

速水純
双子の姉、のんびりマイペース時に豪胆。
春が似合う元空手娘。

木菟森昴
双子の友達、上品でお茶目でミステリアス。
秋が似合うミミズク娘。

牛鬼渚
双子の友達、口下手不器用本当は優しい。
冬が似合うヤンキー娘。

マリア・ナシメント
双子の中学の友達、でっかく明るく慈悲深い。
夕焼けの海辺が似合うブラジリアン娘。

アメリア・クイン
双子の中学の友達、奥手人見知りでもでっかい。
木漏れ日さす芝生が似合うアイリッシュ娘。

猫蔵蛍
木菟森さんの遠い親戚、堅物怒りっぽい実はオタク。
昼の縁側が似合う猫娘。

太宰昭
牛鬼さんの小中の友達、変人奇人本当は寂しがり屋 かもしれない。
夜中の窓辺が似合うイケメン娘。


・渚と昭、課題とエフェクター

昭「なぁナギ」
渚「ん」
昭「今日の数学の課題…
渚「見せないぞ」
昭「いやまだ何も言ってないぞ」
渚「じゃあ何だよ」
昭「見せてくれ♡」
渚「…」
昭「…」
渚「…見せてもいいんだけどなぁ、こっちにメリットが無いのがどうにも納得出来ん」
昭「あーそういう」
渚「見せる見せないどうこうより納得出来ないのが解せん」
昭「えーじゃあ新しく買ったエフェクター使ってもいいから」
渚「ん…」
昭「それでどうだ?」
渚「…はぁ、ほら」
昭「ありがと」
渚「…解けないわけじゃ無いだろ」
昭「あぁ」
渚「…わかってて聞くけど何でやらないんだよ」
昭「気付いたら寝る時間になってるんだ…」
渚「昨日は何やってたんだ」
昭「足元の構成考えてた、新しく追加したし」
渚「あぁ…もういいや…」
昭「私の扱い分かってるな」
渚「もう…何年だ?7年とかそんぐらいか?」
昭「そうだなぁ」
渚「でもお前を理解出来るとは一生思えないけどな」
昭「明日何色で生きるか分からん女だからな」
渚「自由だな」
昭「自由だよ、これまでも、これからも」
ヒソヒソ…キャイキャイ…
渚「…相変わらずずっと見られてんな」
昭「ほっといてくれるならいーよ、それよかナギにまで迷惑かかるほうが嫌だよ」
渚「…そうか」
昭「ところでさぁ、部員勧誘やった方がいいかなぁ…流石にずっとギター二人ってのもあれだし」
渚「ベースとドラム欲しい所だが」
昭「自分で言うのもあれだけど私が勧誘するのあれだし」
渚「え…私もやだよ」
昭「じゃあしばらくはギター二人だな」
渚「うーん…」
昭「でも昔チェロ二人組が話題になったりしたじゃん、CM曲やったとかで」
渚「あー…?」
昭「ならギター二人組もいけるだろ」
渚「…インパクト無くね?」
昭「あーおーんー…」
渚「まぁ人前に出るためにやってるわけじゃないし」
昭「いやそれはいかん、見せつけてやるんだよ」
渚「えー…」
昭「お?それともあれか?私との秘密のセッションを独り占めしたいってか?可愛いやつだなぁ」
渚「てめぇ」
昭「愛い奴め、愛してるぞ」
ザワッ
渚「おい」
昭「あぁ…すまん」
渚「…いいからさっさと写せ」
昭「へいへい、ほいさんきゅ」
渚「器用な奴だな」
昭「時間は有限だからな」
渚「…あと」
昭「ん?」
渚「…朝から気になってたけどお前またクソT着てるだろ」
昭「今日はなーほら、サザエドリルロボ」
渚「需要がどこに…」
昭「私に、しかし今日も誰も気付いてなさそうなんだよな」
渚(言えないんだろ)
昭「このシャツ透けづらいのかな」
渚「透かすな」
昭「はっはっは」
キーンコーンカーンコーン
昭「さて、じゃあ終わったら即行部室な」
渚「ん」
渚(…)

渚(エフェクター何買ったかだけ聞けば良かったかな)


・双子と蛍、武術と漫画

透「ねーにゃんねーにゃん」
蛍「…それ呼びづらくないの?」
純「かわいいからもんだいない」
蛍「あっそう…あんまりそれで呼んで欲しくないけど…」
透,純「「えー」」
蛍「うっ…あんた達全く同じ声だから同時に声出すと単純にうるさいのよ!」
透,純「「((えー))」」
蛍「違うそうじゃない、というか何か用事あるんじゃないの」
透「あぁそうそう、借りてた漫画返すよ」
蛍「あぁ…はいはいどうも、どうだった?」
透「『空手家が空手を使って、何が悪いんでェ…』のとこは正直笑った」
蛍「あのおっちゃんそういうとこあるから…」
純「私は無呼吸連打を耐えきってカウンターの一撃かますとこが好き」フンス
蛍「あぁ、それはわかる」
透「お姉ちゃん出来そうじゃない?」
純「どっち?」
透「侠客立ち」
純「頬破られるのはやだよ」
透「もちもちだもんねー」モイモイ
ガッ
純「まだやるかい」
透「げ…元気いっぱいだゼ…」
蛍「コント始めないでよ」
透「わはー」
純「ねーにゃんはどこ好き?」
蛍「あー…死刑囚編だと『私は一向に構わんッッッッッ』のところかしら」
透「あーあそこもいいよね、4000年やべえってなった」
蛍「あと女装してパンモロはもう滅茶苦茶過ぎて好き」
純「1mmも正体隠せてないのも好き」
蛍「それ」
透「もしかしてああいうクール系が好き?」
蛍「んなっ」
純「あーその2シーン出てるねぇ」
蛍「いや別にそういうつもりじゃ」
透「隠さなくてもいいよ〜」
純「ああいうクール系もいいよね」
蛍「ちゃうし!」
透「んふふー」
純「んふふー」
蛍「なんや気色悪い」
透「最初はさぁ、すごい気難しそうというか真面目って感じで近寄りづらかったんだけどさ」
純「話しかければちゃんと話を繋げようとしてくれるし、本当は話すの好きだったりするのかなーって」
蛍「ぐっ」
透「だから本当は漫画とか好きだったり関西弁だったりっていうのを知れて嬉しいなーって」
純「普段から関西弁でもいいぐらいだけど」
蛍「それは出来ん」
純「え」
蛍「…色々あるの、嬉しく思ってるのは…悪い気持ちじゃないけど」
純「…ごめん」
蛍「謝らないで、貴方達は悪くない」
透「その…何があったかはわからないけど、少なくとも私達はちゃんと受け止めるから」
蛍「ありがと、それだけでも十分よ」
透,純「「えへへ」」
蛍「スゥーッッッッッッッッッッ」
透「…たまに出るそれ何?」
蛍「あくび」
純「ずいぶん…覇気があるあくびだね」
蛍「そう、覇王色のあくび」
蛍(双子、恐るべし萌え属性)
透「そういえば何か他に面白そうな漫画ない?」
蛍「えー…ジャンルは?」
純「グルメ物」
透「姉ェ…」
蛍「あぁじゃああれよ」
純「どれ?」
蛍「うおォン」
純「は」
蛍「…」
透「…」
純「…」
蛍「明日持って来るから」
透,純「「わーい」」

透「(そういえばさぁ…今日返したやつ、だいぶえっちぃとこあったよね…?)」
純「(思い出させないで…結構見るの恥ずかしかったんだから…)」
透「(そうだよねぇ…ねーにゃんそういうの大丈夫なのかな…)」
純「(女装モロパンが面白くて好きって言うぐらいだし…)」
透「(え、それは別にネタだからじゃないの…?)」
純「(いや…パンモロはパンモロでしょ…)」
透「(そういうもん?)」
純「(そういうもん)」

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