「黒双子温泉物語」

J:純、T:透、菟:木菟森、牛:牛鬼
M:マリア、A:アメリア、蛍:ほたるちゃん、昭:あきらさん

少し先のお話

M「やって来ました!」
M,T,J,菟「「「「銀山~!」」」」
A「…オッケー、いい感じに撮れたよー」
蛍「何よあれ」
昭「世界の果てまで行くやつじゃないか?」
蛍「あぁ、同好会の?」
牛(何の話だ…)
M「いやー!」
M「サムイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
J「テンション上がって忘れてたけど寒い…」
菟「雪すごいですねー、ふかふか」
T「雪合戦しようぜー!」
A「寒いし宿行こうよー…」
昭「こっから近いのか?」
牛「10分ぐらい」
蛍「というかどっちにしても荷物置きたいんだけど」
M「じゃあ早く!早くいこ!」
J「サミィ」
T「えー?」
牛「遊んでねえでさっさと行くぞ」
T「…」
T「おらっ」ポイッ
牛「」ボスッ
牛「…」
T「ジャストミート!」
牛「…」
ッパーン
牛「後にしろ」
T「…ハイ」
昭「雪景色にもみじとはまた風流だな」
蛍「うわぁ…」

T,M「「畳だー!」」ズザーッ
J「はぁ…あったか…」
A「温泉どうする?すぐ行く?」
J「ちょっと休んだら行こっか」
T,M「「うひょー!」」ゴロゴロ
A「聞いてたー?」
T,M「「聞いてtアデッ!」」ガッ
J「何やってんの…」
M「いてて…あとでアキラ達の部屋も行こっか」
T「そうしよっか」

菟「いい部屋ですね」
蛍「そうですねぇ」
昭「旅館といえばこのスペースだよなぁ、あぁたまらんね」
牛「おっさん臭いぞお前」
昭「そう言いつつナギも収まるじゃないか」
牛「落ち着くからな」
昭「ふふ、だろうと思ったよ」
菟「温泉どうします?」
昭「そうだな…少し休んだら行こうか」
蛍「そうね…朝早かったし」
牛「くぁ…」
昭「寝るなよ?」
牛「わかってる…」

ガチャッ
T「お」
菟「あ」
T「…温泉?」
菟「温泉」
T「じゃ行こっか」
菟「行きましょっか」

M「これがtermais japonesas…!」
A「えっ、温泉って飲めるの?」
T「まじ?」
J「ほんとだ書いてある…」
菟「蛍どうしたんです?さっきから黙ってるけど」
蛍(明鏡止水、心頭滅却、晴雲秋月)
牛「…」
昭「…」
牛(こいつら…でかい…)
牛(もうどうでもいいとは思ってたけど…こうも無残に現実を突きつけられると…)
昭「な、ナギ…」
牛「なん…っ!?」
昭「これは憶測で言うから違っていたら悪いんだが…その…」
牛「言うな…」
昭「…」
牛「わかってる…言わないでくれ…」
昭「…うまいもん、いっぱい食ってくれな」
牛「…」
T「二人とも早く行くよー?」
昭「あ、あぁ」
牛「あぁ…」
M「温泉のサホーとかあるの?」
菟「私もそこまで詳しくないのですが、まずかけ湯して軽く洗いましょうか」
M,A「「ハーイ」」
M「オネーサンお背中流しますよ~」
A「ありがと、マリーのも洗うよ」
T,J「「~♪」」ワシャワシャ
菟(洗い方までおんなじなんですね)
蛍(ねーさんの頭のそれ、シャワー浴びてもそのままなんね…)
昭「ん…ん?どこだ…」
牛「…」キュッ
昭「うわっ、あぁありがと」
牛「ん」
M「よしっじゃあもう入っていいの?」
菟「いいですよー、ゆっくり入ってくださいね」
M,A「「ハーイ」」
M「どれ入ろっか?」
A「とりあえず普通のでいいんじゃない?」
菟「私達もそっち入りますか」
蛍「ねーさんの入りたいとこならどこでも」
T「なんか面白そうなのあんじゃん」
J「打たせ湯だっけ、勝負する?」
昭「せっかくだし露天行くか?」
牛「そうだな、うるさいし」

M「それじゃあ~ゆっくり~」
菟「あとタオルはつけないようにね」
A「っと、危ない…」
蛍「んああぁぁぁぁぁ…」
M「ふえあぁぁぁぁぁ…」
A「ふふっ、すごい声出てる」
菟「まあ気持ちはわかりますよね~」
M「ばばんば~♪」
蛍「なんかおかしくないー…?」
M「えー?そうー?」
A「ばばんばばんばんばん~」
菟「あびばのんのん」
M「そうそれそれ」
蛍(さっきの…タン○イザのよね…?どっから…)
M「…」
A「ん?」
M「んー?メルの肌白いなぁって」
A「んー?まぁ…そういう生まれだし…」
菟「キレイですよねぇ」
M「すべすべだしね~」サワサワ
A「ちょっくすぐったい…」
菟「スタイルも良いですしね~」サワサワ
A「もースバルまでー!」
蛍(あぁ…頭が沸騰しそうだわ…)
菟「でもスタイルの良さだったらマリアも負けてないですよね~」スルスル
M「お?」
A「そうだよマリーだってキレイな褐色肌だし」
M「ん~ありがと♡、のぼせそう」
蛍(もううちはのぼせとる)
菟「蛍大丈夫?」
蛍「ちょっと頭冷やしてきます…」ザバァ

T「…」
J「…」
T「グ…」
J「…」
T「ひー!もう無理!」
J「ふっふっふ…まだ甘いのう」
T「はぁ、お姉ちゃんには勝てんね」
J「ごめんってば、あとで何か甘いもの買ってあげるから」
T「ハーゲンがいいなぁ」
J「うっ…じゃ、ジャンボでどうか」
T「うそうそ、ジャンボ半分こしよっか」
J「へへ」
T「へへ」
J「次どうする?」
T「普通の入ろっか」
J「冷やさなくていいの?」
T「平気ー」
J「じゃあ入ろっか」
M「お?」
菟「いらっしゃいませー」
J「お邪魔しまー」
M「邪魔すんなら帰ってー」
T「え」
M「あれ?それってそうやって返すんじゃないの?」
蛍「それ基本大阪でしか通じないわよ」
A「ホタル露天行ったんじゃないの?」
蛍「タオル忘れた」
菟(時々忘れるけど蛍向こうの生まれですもんね)
蛍「邪魔するでー、邪魔すんなら帰ってー、ほんなら邪魔したな帰るわーってコラっ…っていうノリツッコミのネタよ」
T,J,M,A「「「「ほえー」」」」
蛍「じゃあ露天行ってくる」
M「いってらー」
A「…何で知ってるんだろ?」
菟「蛍は博識なんですよ」
T「さすがつくちゃんの親戚」
J(イントネーションとか妙に慣れてる感があったけど)

昭「はぁ…日本の冬って感じだなぁ…」
牛「外だからって熱くないかこの温泉…」
昭「そうか?」
牛「熱いのも寒いのも嫌いだ」
昭「ナギはそうだったな」
牛「あぁ…」
昭「でも雪は悪くないだろ?」
牛「…」
昭「どこまでも静かで、頭を冷やしてくれる」
牛「…」
昭「なんなら忘れられない記憶だって覆い隠してくれるさ」
牛「お前…」
昭「夏は…ちょっと考える時間をくれ」
牛「お前それはカッコつけすぎだろ」
昭「んふふ、のぼせたかな」
牛「お前昔から唐突にキザになるよな」
昭「洋画的な言い回しってかっこいいよな」
牛「無駄に似合うから余計にむかつくな」
昭「ハリウッド目指すか?」
牛「どうせ続かねえからやめとけ」
昭「違いないな、ははっ」
蛍「あ」
昭「お、蛍も頭冷やしに来たか」
蛍「まぁそんなとこよ」
牛「…」
蛍「何よ」
牛「なんでもねえよ」
蛍「あっそ」
昭「…」
牛「…」
蛍「…」
昭「二人は何でそう仲悪いんだ…」
蛍「こいつがねーさんに不遜な態度取るからでしょ」
牛「こっちは迷惑してるんだ」
蛍「なんですって」
牛「あ?」
昭「おいやめてくれ温泉入りながら…」
蛍「…なんだけどさぁ」
昭「え?」
蛍「おばさん…ねーさんの母さんが妙にこいつの事気に入ってるのよね…昔から私の親に言われたけどあの人はその人の本質を見抜いてくるって」
昭「はぁ、そんなすごい人なのか」
蛍「私もよく言われたわよ、”気が高ぶりやすいからそういう時はしっかり呼吸を意識しなさい”って」
牛「…」
蛍「だから…別に嫌いなのはねーさんに不遜な所だけよ、それだけ」
昭「そうだぞ~?ナギはあまり喋らないから勘違いされがちだけど本当は優しいし義理堅いし真面目だsガボォァ!」
牛「余計なこと言うな」
昭「照れ隠しは愛嬌」
蛍「あっそう…」
牛「はぁ…」
蛍「…あんた達は昔からの仲なんだっけ?」
昭「小中が同じでな、小3ぐらいだったか?その頃から話すようになってな」
牛「最初はやばいやつに目付けられたと思ったよ」
昭「ナギそこまで思ってたのか…!?」
牛「冗談だよ」
昭「なんだ…」
牛「変なやつとは思ってたけどな」
昭「それは否定できない」
蛍「あんた昔からそんな感じなのね…」
牛「変わったのは見た目ぐらいだな」
昭「そうか?ピアスとメッシュぐらいだろ?」
蛍「それは充分変わってるわよ」
牛「いや髪型も変えただろ」
昭「あぁそうか、メッシュ入れるためにいじったんだった」
牛「昔から変なやつで、そのくせカリスマ性があって、人に好かれるやつだったよ」
昭「それは言わないでくれ、あまり思い出したくない」
牛「悪い」
蛍「まぁ確かに何考えてるんだかわかんないけど、悪いやつでは無いわね」
牛「そうだな、悪いやつでは無いな」
蛍「…」
牛「…」
蛍「…あんたも苦労したのね」
牛「…そっちこそ」
昭(あれ?多分私という共通点で距離が縮まってる気がするけど、遠回しに私貶されてないか)
牛「はぁ…」
蛍「あんた顔赤いわよ」
牛「あー…?」
昭「大丈夫か?」
牛「…もう出る」ザバァ
昭「私も出るか」ザバァ
蛍「…私も出る」ザバァ

T「あぅぇあー…」
J「もー無理するから」パタパタ
菟「大丈夫ですか?はいお水」
T「…はひぃ」
M「んー?こう?」
A「えー…?こうじゃない?というかもうちょっと前閉まんない?」
M「キツい…」
A「いやでも見えすぎじゃ…」
M「そうなんだけど…ていうかメル下着てる?」
A「着ない…んじゃないっけ?」
蛍「着なさい今すぐあとマリアは一回外しなさいやるから」
牛「…」キュッ
昭「ん~」
牛「何だよ」
昭「浴衣で髪を上げるの良いよなぁ」
牛「お前もすれば良いだろ」
昭「人のを見るのが良いんだろ?」
牛「…好きにしろ」
昭「ナギは浴衣似合うなぁ」
牛「あ゛?」
昭「何も言ってない言ってない」

T「はぁ…だいぶ楽になった」
M「だいじょーぶ?」
T「もう大丈夫」
A「あ」
J「ん?」
A「あれ、ping-pong?」
菟「あぁ、卓球台あるじゃないですか」
T「お姉ちゃんやる?」
J「いいけど、軽くね」
T「やったー」
蛍「ねーさんやりません?」
菟「んーまぁいいですよ」
M「ピンポンって生で見るの初めてかも」
A「私もー」
昭「次私達もやるか?」
牛「いやいい」
昭「そうか」

T「じゃーいくよー?」
J「ほーい」
T「ほい」カッ
J「ほっ」コッ
T「てい」カッ
J「へい」コッ
T「お菓子の名前!」カッ
J「え!?」コッ
T「スコーン(湖池屋)!」カッ
J「えっカントリーマアム!」コッ
T「うまい棒!」カッ
J「キットカット!」コッ
T「歌舞伎揚!」カッ
J「ルマンド!」コッ
T「えープリッツ!」カッ
J「パイの実!」コッ
T「えー…あー!」スカッ
J「お菓子で仕掛けてくるとは片腹痛いわ!」
T「くっ…不覚…」
牛「お前塩っ気のあるのが好きなのか?」
T「え?まぁ好きだけど、どっちかというと甘党」
牛「あっそ」
昭(よく憶えてるなぁ)
A(ジュンは甘いのばっかりだったな)
M「ジュンはチョコ系が好き?」
J「好きー」
A(カワイイ)

蛍「ふふふ…」
菟「ねぇ…」
蛍「あぁたまりませんわ、この高揚感」
菟(あぁダメだ)
蛍「ねーさんとの戦い…こんなにも昂ぶる…」
菟「…はぁ、まぁいいか、たまには本気を出さないと鈍りますしね」
蛍「10点先取でいいですよね?」
菟「えぇ、まぁ20点でも何点でも」

菟「あなたに勝ちはありませんよ」

蛍「そうでなくては!ヤる意味がありませんよねぇ!!」ッカァン!
菟「甘い!!」カァン!!
蛍「その程度ですかァ!!」パァン!!
菟「遅い!!」スパァン!!
蛍「グッ!!」
菟「私の目を超えられると思っているんですか」
蛍「ククク…楽しくてつい気が逸れてしまいましてね…」
菟「さぁ本気を出しなさい、私も楽しみたいですよ!」
蛍「ハッハァ!その言葉忘れないで下さいよオ!!」ッガァン!!
M,A「「アバババババ…」」プルプル
T「うわ…」
J「つくちゃんあんな顔するんだ…」
昭「なぁ…見えるか?球」
牛「さっぱり」
蛍「アッハッハッハッハ!!」ズガガガガ
菟「アッハッハッハッハ!!」ズガガガガ

蛍「ハァ…ハァ…」
菟「フー…こういう時はこう言うんでしたっけ?」
蛍「え…?」
菟「『まだやるかい?』」
蛍「!?、それ、どこで」
菟「刃牙でしたっけ?前蛍の部屋に行った時に読ませてもらったじゃないですか」
蛍「そう…でしたっけ」
菟「さぁ、『まだやるかい?』」
蛍「…ふふ、『元気…イッパイ…ダゼ…』」
牛「おいお前ら」
菟,蛍「はい?」「何よ邪魔しないでよ」
牛「飯」
菟,蛍「「え?」」
牛「だから飯の時間だ、汗拭いてこい」
菟,蛍「「…」」
菟「勝負はおあずけですよ!」ダッ
蛍「あちょっねーさん!」ダッ
牛「…はぁ」
昭「あの二人は何になるべく生まれたんだろうな…」
牛「それはお前もだよ」
昭「ん~?何だろうな?」
牛「…何だろうな」

T「はぁ~もう食べられない」
M「はぁ~」
J「どうしよっか」
A「まだ寝るまで時間あるしどうしよっか」
J「でも外はさすがに出たくないしなぁ…」
M「トランプ持ってきたけどー」
T「いいじゃんあっちの部屋行ってやろうよ」
M「行こ行こー」
J「ごーごー」

オジャマシマー
蛍「邪魔すんなら帰りなさいな」
M「ほんなら邪魔したな帰るわーってコラ!」
蛍「よく出来ました」
M「やったー!」
菟「いらっしゃーい」
T「トランプやろーぜー」
昭「お、ポーカーでもやるか?」
J「役とかよくわかんないけど」
昭「じゃあインディアンポーカーにするか」
A「インディアンポーカー?」
昭「一枚引いて自分で見ないように相手に見せて勝てる数字か賭けるってやつだな」
M「じゃあそれにしよ」
菟「一対一でやります?」
T「決闘形式いいじゃん」
A「そういえばナギサは?」
蛍「酔い覚まししてくるって」
J「ご飯の時に結構飲んでたね」

牛(うーん…うまいからって少し飲みすぎた…)

T「最初誰いく?」
昭「じゃあ私がやろうかな、相手は…お姉ちゃんにしようかな」
J「私!?」
昭「意外とポーカーフェイスが上手そうな雰囲気」
J「そう…?」
T「お姉ちゃんたまに何考えてるんだかわかんない時あるよ」
J「それ関係あるかなぁ…」
昭「というわけで、お手合わせ」
J「うい」
菟「じゃあ一枚引いてくださいねー、一回だけ引き直し可能です」
昭,J スッ
菟「自分で見ないようにおでこに付けてさぁ勝負!」
蛍(胴元みたいですね…)
昭「ほーん」
J「…」
昭「んー…どうかなぁ?」
J「…」
昭「ははぁなるほど、喋らないタイプか」
J「…」
昭「意外と本番に強いタイプと見た、これは手強いな」
J「…」
昭「…」
J「…」
昭「…わからん!勝負!」
J「勝負」
菟「ではオープン!」
昭 3
J   5
昭「あーギリギリ駄目だったか…」
J「ふいー」
T「お姉ちゃんに勝とうなんざ百年早いぜネエちゃんよぉ」
昭「くっ…!悔しい…!」
M「ジュンつよーい!」
A「すごーい!」
J「いやいやそんなそんな」
昭「じゃあ一枚脱げばいいか?」スルッ
蛍「脱衣麻雀じゃないわよ!」
昭「いやん」
J(ちょっとドキッとしてしまった…)

牛(土産に酒買おうかなぁ…)

蛍「じゃあ次私やろうかしら、もちろんねーさんと」
菟「いいですよ~さっきの決着もつけないといけないですし」
蛍「ククク…」
A「じゃあ一枚引いてねー」
菟,蛍 スッ
A「じゃあおでこに付けて勝負!」
菟「…」
蛍「…」
菟「…」
蛍「…」
T(さっきとは真逆の雰囲気だね…)
J(息が出来なくなりそう…)
菟「…チェンジ」
蛍「っ…」
昭「ほう、そのタイミングで変えるか…」
M「うぅ…」
菟「…」
蛍「…チェンジ!」
A「勝負?」
菟,蛍「「勝負!」」
A「じゃあオープン!」
菟 J
蛍 3
蛍「フグヌウゥゥゥゥァァアアアァァァ!!」
菟「やっぱり蛍はこういうの向いてないですね」
蛍「!? まさか!?」
菟「一枚目、クイーンでしたよ」
蛍「ぐっ…!」
菟「蛍は身体能力は並外れていますけど、その精神面にはまだ穴がありますね」
蛍「…さすがねーさんですよ」
菟「精進しましょうね」
蛍「はい!」
T「名勝負よのう」
J「これが駆け引き…」

牛(…あれ?こっちだっけ?)

M「じゃあ次メルとやるー」
A「自信無いなぁ…」
J「単純に数字見て確率で勝負でもいいんじゃない?」
A「うーん、そうしよっかなぁ」
菟「じゃあ引いてくださいねー」
M,A スッ
菟「では勝負!」
M「んー?」
A(うっこれって…)
M「いけるかな?」
A(見つめ合う形になって…)
M「勝負!」
A「しょ、勝負…」
菟「ではオープン!」
M 2
A 3
M「あれ!?」
T「あーあるなぁ」
J「あるねぇ」
A(顔近かったぁ…)
昭「エイミー顔赤いぞ?」
A「ナンデモ…」
蛍(あとで水浴びしよう)

牛「もど…何してんだ?」
T「お、ナイスタイミング!ポーカーしようぜ!」
牛「ルール知らねえぞ」
昭「大丈夫、簡単なやつだから」
カクカクシカジカクロフタゴ
牛「ふーん」
菟「じゃあ引いてくださいねー」
T,牛 スッ
菟「では、勝負!」
T「あー…?」
牛「…っ」
T「どーかなぁ…?チェン…うーん」
牛「…」
T「チェンジ!」
牛「…チェンジ」
菟「勝負?」
T「勝負!」
牛「ん…」
菟「ではオープン!」
T  K
牛 A
T「うっそぉ!?」
菟「引きましたねぇ、逆転の一手」
牛「…」
昭「ナギもどうした」
牛「いや…」
昭(あぁ、なるほど)
菟「もう酔いは覚めました?」
牛「んー、まぁまぁ」
A「あのお酒おいしかったね」
牛「そうだな」
A「もうちょっと飲みたかったなぁ」
牛「…お前何合飲んだんだ?」
A「合…はわかんないけど、とっくり?は2本ぐらい飲んだっけ…さすがにちょっと酔っちゃった」
M「3本じゃない?」
A「そうだっけ?」
牛(こいつ…そんな飲んで平然としてるのか…)
T「結構時間経っちゃったね、どうする?寝る?」
J「ちょっと眠い」
M「まだ大丈夫だけどお布団入りたい、ふかふか~」
A「ちょっと温泉入ってこようかなぁ」
菟「そういえば私達も汗拭いてそのままでしたね、温泉行きますか?」
蛍「そうしましょうか」
昭「ナギちょっと散策付き合ってくれよ」
牛「はぁ?もう酔いは覚めたぞ」
昭「少しだけだから」
T「じゃあ今日はとりあえずかいさーん」

M「んあ~おふとん~♪」
J「ふあぁ…」
T「エイミー帰ってくるまで電気付けてるけどお姉ちゃん大丈夫?」
J「かぶるから大丈夫」
M「こういう時はあれでしょ?」
T「ん?」
M「コイバナ!」
T「え、えぇー…」
J「おやすみ」
T「あお姉ちゃん逃げるな!」
M「じゃあ私から~、私はね~」
T「いや待った、マリー昔もその流れでエイミーの惚気話始めたでしょ」
M「したけど今日はまた違う話だもーん」
T「えー…?いや別にいいんだけどさぁ…」
J「寝ようとすると叩き起こそうとするでしょ」
M「だって途中なんだもん」
T「何時間話すんだよー!」
M「去年ね、休みの日に一緒にお出かけした時にね…」
T,J((早くエイミー帰ってきてくれー!))

A「…?」
菟「どうしました?」
A「いや…うん、なんでもない」
蛍「やっぱりちょっと熱い…」
A「早めに出よっか」
菟「それにしても…」
A「ん?」
菟「私と蛍は親戚で」
蛍「どうしたんです急に」
菟「マリアとアメリアは双子の二人と中学の同級生」
A「うん」
菟「で、牛鬼さんは昭さんと幼馴染み」
蛍「そう言ってましたね」
菟「妙な縁だなぁ、って思いまして」
蛍「それもそうですね、まさかあの牛鬼がねーさんと友人だなんて…」
菟「意外といじらしい所もあって可愛いんですよ?」
蛍「えぇ…あの顔で?」
A「でもちょっとわかる、何かこう、警戒心の強い犬とか猫とかそんな感じ」
蛍「暴れ牛じゃないの」
菟「まぁ何でもいいんですけど、4人がそれぞれ繋がりがあるってそうありませんよ」
A「すごいよね、それにもう結構付き合いも長いし」
蛍「…そうねぇ」
菟「…この縁は大事にしたいですね」
A「うん」
蛍「程々に適度にお願いしたいわ」

昭「はぁー、寒いな!」
牛「ふざけんな…何でこんな寒い中…」
昭「ほら寄った寄った」
牛「歩きづらい…」
昭「…もう何回もした話だけどな」
牛「あ?」
昭「ナギと出会えて本当に幸運だったなって」
牛「またその手の話か、帰るぞ」
昭「あー待って待って、手短に話すから」
牛「…さっさとしろ」
昭「もう…10年ぐらいの付き合いだな」
牛「間が空いてるけどな」
昭「それは必要な時間だったと今は思うよ、私とナギは親友だと信じていたけど、それでも出来ることには限りがあったんだ」
牛「…私を救えなかった事か?」
昭「痛いとこ突くなぁ…まぁそうだな、ただその役はあの妹ちゃんが代わりに引き受けたようだけどな」
牛「んん…」
昭「だからナギと同じくらい、ナギを救ったあの子にも感謝してる、偉そうな言い方で申し訳ないけど…」
牛「…あいつは気にしねえよ」
昭「ただ」
牛「?」
昭「今なら吐き出せるけど、なぜ私はその役を務めきれなかったんだろうなって…」
牛「おい」
昭「え?」
牛「お前の今の趣味は過去を悔やんで泣くことか?」
昭「そんな趣味は…いやだなぁ」
牛「もう私達は20年生きてしまったんだ、あっという間だったよ
そして気づいたよ、つまんねえ事に割いてる時間無いってな
特にお前はな、だからそんなつまんねえ事してんじゃねえよ」
昭「…」
牛「私はもう、大丈夫だ
ちゃんと生きてる」
昭「ナギ…」
牛「…はぁ、お前のキザが移るんだよ…私のキャラじゃない」
昭「…いーや、ナギはやっぱかっこいいよ」
牛「ふん」
昭「さすが、私が惚れて愛した女だよ」
牛「…お前さぁ」
昭「ん?」
牛「…お前本当にそっちなのか?」
昭「どちらかというと家族愛に近いかな」
牛「あっそ、おら帰るぞ」
昭「温泉入り直すか?」
牛「面倒、朝に入る」
昭「そうしようか」

A「ただい…ま?」
M「それでさー…ちょっと寝ないでよ!」
J「っふぁぃ、寝てないです寝てないです」
T「もうちょっと耐えてお姉ちゃnエイミー!」
A「…まさかまたやってんの?」
M「あ」
A「前も言ったよねぇ…
そうやって私の話で人を寝かさないのやめてって…」ズゴゴ
M「ヒッ、いや、その、だって」
A「寝なさい」
M「BOA NOITE!」ガバッ
A「…はぁ、ごめんね二人とも」
T「だいじょーぶ」
J「…」
A「あれ?」
J「…」
T「寝てる…じゃあ寝よっか」
A「うん、おやすみ」
T「おやすみー」

昭「はぁ~さむさむ」
牛「別に部屋で良かったんじゃないか…?あいつら温泉行ってたし…」
昭「銀山と言えば夜景だからな、一目見とかないと…あれ?」
牛「電気付いてないな、もう寝たのか?」
菟「あ、おかえりなさい」ガラッ
昭「ぅお、二人共そこにいたのか」
菟「星が綺麗だったので」
蛍(せっかくねーさんと二人きりだったのに)
昭「星かぁ…昴見えるかな?」
菟「電気付けますか?」
昭「木菟座の昴ならここにばっちり見えてるさ」
牛,蛍((は?))
菟「あらお上手なんですから、牡牛座の方は角度的に見えないかもですね」
昭「そっか、ふふ」
牛「私もう寝るから」
菟「じゃあ私達も寝ましょうか」
蛍「そうしますか」
昭「そうだな、おやすみ」


T「んん…」
J「zzz」
M「んぁー…zzz」
A「…」
T「朝…」
A「鳥は bird is カモノハシ」
T「え?」
A「zzz」
T「…え?寝てるの?」
M「ふあぁ、んぎー」ノビー
T「おは…!?」
M「んん…んぁーぉー」
T「なんちゅう格好してるの…」
M「…ん?あぁ、いつも気付いたら脱げてるの」
T「あー…そうだったような気がする…」
A「如来」
T,M「「え?」」
A「…ん、ふぁ」
M「メルどしたの」
A「え?」
M「ニョライって」
A「…え?」
M「え?」
T(寝言…?)
J「zzz」

牛「…ん、寒い…」
昭「お、おはよ」
牛「…早いな」
昭「ショートスリーパーなんでね」
牛「そうだったな」
昭「ところでだ」
牛「?」
菟「zzz」
蛍「zzz」
昭「木菟森ちゃん、さっきから見てるけど一切動かないんだよな…
そして蛍はテレビで見るような警戒心ゼロの猫の寝方みたいだし」
牛「…名は体を表すっていうやつか」
昭「そうだな」
牛(なんで木菟森笑ってんだ?)
昭「あそうだ、風呂行くか?」
牛「…あぁそうだった」
昭「朝飯もあるし、さっさと行くか」

M「朝ごはんもおいしかったなぁ…」
蛍「あんた朝からよくあんな食べられるわよね…」
M「ソバット盛り~」
A「育ち盛り」
M「育ちます」
T「運動の後のご飯はおいしいなぁ」
J「はい…何よりです…」
T「「冗談だって、お姉ちゃんの寝起きの悪さはよ~く知ってるし」
J「本当に朝は…無理…」
T「もー!あとでお土産おいしそうなの探そ!ね?」
J「んんー…んん」
菟「そういえば蛍って面白い寝相なんですね」
蛍「え?そんなですか?」
菟「猫みたいでしたよ」
蛍「猫なもんで」
菟「こしょこしょ~」
蛍「ヒョッ、ねっねーさん!」
菟「ふふふ」
昭「土産どうする?」
牛「何買うかな」
昭「ナギは酒だろ?」
牛「…」
昭「私はどうすっかな」

菟「じゃあチェックアウトも済んだので、あとはお土産買いに行きますか」
T,J,M,A「「「「はーい」」」」
蛍「お土産かぁ…」
昭「なんだ土産買う金無いのか?」
蛍「万年金欠の趣味人に言われたくないわよ、うちは親戚の分も買わなきゃいけないのよ」
牛「親戚?」
蛍「家の付き合いってやつよ、円満にするためにね」
牛「ふーん」
菟「うちも似たような感じですね」
蛍「しかもあの人達お土産とか大好きですしねー」
菟「選ぶの大変ですよねー」
菟,蛍,M「「「ねー」」」
T「マリーもそうなの?」
M「うちは家族多いからだけど、でも何選んだら喜ぶかなーって考えるの楽しいじゃん」
J「兄弟姉妹いるんだっけ」
M「そう!さーて何にしようかな~」
A「ねぇアキラ」
昭「おん?」
A「弟のお土産何がいいかなぁ」
牛(よりによってこいつに聞くのか)
昭「弟君って何歳?」
A「3つ下」
昭「あぁ~?成程~?」
A「いいのある?」
昭「そりゃあもう男の子って言ったらあれだろ、えーっと…あったあった」
A「…これ?」
昭「男子って言ったらお土産屋に何故か置いてある武器のキーホルダーだろ!!」
A「えー…?そうなの…?」
牛(小学生男子の間違いじゃねえかな)
昭「この鞘付きの剣いいなぁ…あ!?何だこれ手裏剣!?こんな機構あるのか…え…欲しい…」
牛「…適当にお菓子でいいだろ」
A「うん…とりあえず回ってみる」
J「まんじゅうにジャムに…迷うなぁ…」
T「どうせなら銀山っぽいのがいいよねー、この銀山まんじゅうとかどうよ」
J「全部買いたいなぁ…」
M「私はジャムにしようかな、何個か買えばしばらく楽しめそうだし」
菟「それいいですね、2種類あればいいかな…」
蛍「私もそうしようかしら…」
J「んんっ煎餅もある…」
T「お姉ちゃん、使えるお金そんなにないからね」
J「ハイ」
菟「あ、そういえば兄さん達帰ってくるんだった」
蛍「あぁお兄さん、元気にしてるんですか?」
菟「元気にしてますよー、相変わらず忙しいみたいです」
蛍「『木菟森の三羽』ってすごい期待されてるらしいですよ」
菟「え!?そんなあだ名付いてるんですか…」
蛍「まぁうちの親が言ってたことなので…また冗談半分で言ったんじゃないですかね」
菟「あ~…」
蛍「でも期待されてるのは本当みたいですよ」
菟「ん~…まぁ、自慢の兄ですし」
蛍(お兄さんの話になると「妹」になるの尊いなぁ)


T「んー!帰ってきたー」
M「楽しかったねー」
J「もう一泊ぐらいしたかったね」
菟「皆さんここで解散で大丈夫ですか?」
T,J,M,A「「「「大丈夫ー」」」」
蛍「いいですよ」
牛,昭「「ん」」
菟「では…名残惜しいですが、帰りましょうか」
T「また行こうよ、今度は西の方とか」
J「別府とか?」
M「沖縄の海も行きたいなー」
A「屋久杉見に行きたいなぁ」
昭「端島は一度は行ってみたいなぁ」
蛍「何この流れ、…西宮かしら」
牛「ゆっくりできればどこでもいい」
菟「ふふっ、全部行くのは大変そうですね」
T「行けるよ、きっと」
菟「…そうですね」
T「じゃあ今度こそ帰ろ帰ろ」
J,M,A「「「またね」」」
菟,蛍「「また会いましょう」
牛,昭「「またな」」

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