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長島と名古屋に行ってきた(その1)

まあ試しに旅行記というのを書いてみよう。長島と名古屋に行ってきたよ。

2/4(土)

みんなだいすき夜行バス。一眠りするだけで目的地についてしまう!そんな夢が見られるような乗り物に乗るところからスタート。

千葉県内陸民の私にとっては、夜行バスの乗り場というと2つの選択肢がある。東京駅八重洲口とバスタ新宿である。
前者は東京を代表する東京駅舎を見てから発つことができる。後者は、ある御方に挨拶してから出発することができる。今回は交通費のことも考えて後者から出発することにした。

その御方とは、皆さんが常に携帯している「英世」「一葉」「諭吉」と並ぶお方。そう、

敬愛なるSuicaペンギン様である。

黄金に光る身体を持つSuicaペンギン様は、ドコモタワーを背に向け、新宿駅から発つ列車やバスに乗る旅人の安寧を見守っておられるのである。
私はバスタ新宿から発つ時は必ずSuicaペンギン様にご挨拶を申し上げてから出発することにしている。なんでかって?いつの間にかなんかそういう習慣になっちゃったんだよ。

個人的にはどちらかというとバスタ新宿のほうが好きである。Suicaペンギンに会えるのもそうだが、バスタ新宿こそ「日本一でかいバスターミナル」だからである。
バスタ新宿前の甲州街道には様々な会社の夜行バスの車列が見られ、構内では絶えず出発案内放送がながれている。旅を始める場所としてはうってつけの空気だ。
もちろん、夜の病院の受付のような気だるげな空気、巡回する警視庁も夜行バスならではの空気である。

ついでに、バスの車列に向けて黒い大砲を構えているバスオタクたちもいる。オタク同志よ。

無数の行き先とバスたち。
バス達を捌く誘導員の方と、佇むドコモタワー。かっこいい。
23:48

さて、今回私が乗り込むのは23:55発のドリームなごや3号。私はJRバスが大好き。
今回の旅程は、まず長島に行ってから名古屋を観光するというルートなのだが、東京→長島直通バスは高いので、一旦名古屋を経由するというルートを選択したのだった。
ドリームなごやは普通は3列シートであるらしいが、「そういえばバスの下の階乗ったことないなあ、乗ってみるかあ」というノリで1階の4列シートに乗り込むことにした。4列シートに乗り込むのは1年ぶりである。
1年前に初めて夜行バスに乗って以来、夜行バス体験を多くしてきた。夜行バスのそれなりの経験値と道具は持っている。1年前はアイマスクも何も持っていなかったが、今の私はアイマスクや耳栓、ネックピローまである。これで寝れないことはないだろ~。

これから数時間見ることになる景色

せまい。

思った以上に狭いぞ。

そういえば4列シートに乗った1年前以降は3列やら2列やらを体験してしまい、4列の窮屈さを忘れていた。まあでも人権が確保される椅子があるだけ良いだろ、という感じで、眠りの体制に入る。

おえ、おえ、おえ。
そういえば夜行バスはカーテンがかかったまま移動するんだったな、酔った。

外が見えないつまらない空間を楽しむのもいいが、明日は体力を使うアクティビティが待っている。アイマスク、耳栓、ネックピローを装備し、眠りに入る。

おやすみ~

ん~

うわあ、寝れねえ。
夜行バス特有の、寝てるのか寝てないのかわからないが時間だけ過ぎていくあの感覚が、さらに「寝なければ」という感情に拍車をかけて、さらに寝られなくしていく。そういえば、最近CHILL OUTとかいう飲料が巷に広まっているっぽいが…。こういうときには少し気になる。

ドリームなごや号は、足柄SA、浜名湖SAで休憩する。足柄SAに止まった時は別に降りたいと思わなかったのでそのままスルーした。

寝られた気もしないままSAに到着。
到着した際はウトウトしており、どこに到着したのかも不明だった。

あ、浜名湖か。
浜名湖SAといえば、このガラス張りのアーチと、この屋根を抜けた先に広がる浜名湖の景色だ。せっかくなので寝起きの覚束ない足で浜名湖の様子を見てみる。

何も見えない浜名湖

うお、暗。カメラには何も映ってないが、早朝の浜名湖らしきものを眺めるのも粋であった。なにせ夜行バスじゃないとこの景色は見ることはないだろうし!ただ、夜の水の塊は形容し難い怖さがある。

CHILL OUTを見つけた。買うか割と悩んだが、得体のしれない飲み物を極寒の中で短時間で飲む勇気はなかったので買わないことにした。明日の宿の中でも飲もうと思う。

バスに戻ってウトウトしているとバスは愛知県に入り、途中何個かの停留所に停車する。なんか止まっているなあという感想を持ちながら、継続して睡眠を続ける。

やべえ、もう名古屋駅!やべえ!支度しなきゃ!やべえ!降りれねえ!
という夢を見た。嫌な夢を見せないでほしい。ちゃんと名古屋駅に着く前に降りる準備が完了し、余裕を持って下車した。

トランクに預けていた荷物を受け取る。

乗務員さん「荷物どれですか?」
わい「んー?」
わい「どれだ?」
わい「…んぅ~?」
乗務員「これですかね?」
わい「あーそうですうありがとうございますう」

夜行バス明けは寝ぼけすぎて毎回こんな具合である。
私自身くせ毛なのもあり、夜行バス明けは容姿が大変なことになっている。なんとかしたいものである。

ということで7時間に亘る夜行バス乗車を終え、名古屋に到着です。

2/5(日) 1日目

グッドモーニング


夜行バスの無慈悲で好きなところは、早朝に街中にポンと放り出されるところだ。通勤で行き交う人々の中に投げ出されると、朝の忙しい人々の息を感じることができる。ただ、毎回困るのは朝食である。
しかしここは名古屋。名古屋には素晴らしいモーニング文化が根付いている。名古屋に行くと決めてから朝は名古屋っぽいモーニングを食べることを目標にしていた。前情報で名古屋駅の地下にはコメダ珈琲があることを知っていた。そこに行ってみるか。

名古屋のモーニングは混んでいるイメージがあったが、並ぶことなく入店することができた。コメダは量が多いことで有名だ。注文する際は慎重に注文する必要がある。
店員さんにこのセットにすると安くなりますよ、という助言を受けながら、無事にモーニングを注文することに成功。名古屋観光1発目は成功のようだ!

うまそう。

私はコーヒーを飲むと腹痛が発生するので、紅茶を頼んでいる。カフェのくせに紅茶を頼むという愚行をよく行う。旅行は好きだが消化器が弱いという致命的な弱点がある。なんとかしたい。

このパン半枚を食べたところで、コメダ珈琲に入店したとは思えない感想が浮かんだ。

「あれ、パン1枚じゃ足りねえな?」

何も考えず私はサラダとパン半切れを追加注文した。
この判断は誤りであった。なぜ”あの”コメダ珈琲がパン1枚に設定していたのか、よく考えるべきだった。店員さんには貧相な体つきのくせによく食うやつだなと思われたと思う。
まずサラダである。サラダは完全にコメダの罠に引っかかった。小せえサラダだろと思ったらクソデカサラダがやってきた。やってしまったと思った。次にパン。パンはマーガリンが塗ってあるので見た目以上に胃に来たのだ。
結局、このパン1.5枚とサラダに1時間戦うことになった。

ミニ観光

本日1日目の主な目的は、ナガシマスパーランドに行くことである。
関西在住の友人と行くことにしていたのだが、友人曰く「1時間遅れる」とのことだったので、少し名古屋駅周辺の観光をする余裕ができたのだった。

名古屋と言ったらまずこれである。

Nana chang…

ナナちゃん人形だ。ツイッターランドではよくナナちゃんの装いが流れてくる。ぜひお会いしたいと思っていたところだ。実際に見たところ、めちゃめちゃでかい訳では無いが決して小さいわけでもないというちょうど良い大きさであった。今日のナナちゃんはかわいい冬の装いだ。しかし…この服ってどうやって作ってるんだろ?

ナナちゃんの横には、高く聳えるガラス張りの変な形のビルがある。

スパイラルタワーズというらしい。もちろん見ての通りモード学園の建物だ。新宿にも同じくモード学園のコクーンタワーが有名である。モード学園さんはなぜ都市に変な形のビルを作りたがるのだろうか?そういうところが好きですよモード学園さん!

名古屋を歩いていると、やはり道路の広さに驚かされる。さすが"大"車社会の名古屋先輩といったところだ。しかも気になったのは信号の音である。信号の音がなんか違うのだ。なんか違う。信号オタクの耳にかかれば私が今どこにいるか特定するのなんてお茶の子さいさいなんだろうなと思う。同じ日本なのに道路事情や環境音が違うのは面白いし、違いを発見するのが一番の旅行の醍醐味だ。

さて、バスの時間も近づいてきた。ナナちゃん人形に近い名鉄バスセンターから長島温泉へ向かうバスに乗り込む。ここでようやく気づいたのだが、ナガシマスパーランドのスパーはSpaなんですね。
バスに乗る人達の中には、きれいな標準語を話す大学を卒業したぐらいの同期と旅行に来た男女グループや、南方訛りで話す中国人観光客がいた。公共交通機関を使うと、その交通機関を使う人達の会話を聞けるのが良いところである。

今日は快晴だ。奥には山脈が見える(なに山脈かはわからない)。
明日は雨予報が出ており、しかも関東では雪が降るらしい。帰れなくなったら帰れなくなったで楽しいので、気に留めず旅を続けよう。

→次に続く


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