情報整理②

情報整理①で書いた「デザイン」という言葉の使われ方について、もっとわかりやすく書かれていたものがあったのでまとめます。

デザインという言葉の意味

「傘」は「雨が上空から降ってくる」という問題に対して、「手で持てる軸の先に幕をつけて雨をさえぎる」という解決の糸口を見出したもの。「問題を発見し、解決の糸口を示す」能力のこと。普段「デザイン」と聞いて想像する「オシャレなグラフィック」等はデザインの範疇ではない。絵心、造形力、センス、クリエイティビティは一切関係ない。
→「デザイン」

「傘」の幕の模様や、柄の形状や素材のことはデザインと言わない。
→「スタイリング」

デザイン力とは問題解決力のこと。「問題を発見し、解決の糸口を示す」能力のこと。普段「デザイン」と聞いて想像する「オシャレなグラフィック」等はデザインの範疇ではない。絵心、造形力、センス、クリエイティビティは一切関係ない。

デザイン
1 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市をデザインする」「制服をデザインする」「インテリアデザイン」
2 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具にデザインを施す」「商標をデザインする」
3 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活をデザインする」

1と2は物事を綺麗に整える「スタイリング」という言葉としても使われる。3が本来の「デザイン」のこと。

デザイン思考の始まり

フォードが初めてT型フォードで自動車の大量生産に成功した時、世界の自動車市場を完全に独占。
消費者のニーズやインサイトを気にすることなく、メーカーの技術をそのまま出せば売れるテクノロジー中心の時代。

しかし、他社も同様に大量生産が成功すると、メーカーが売りたいものが売れる時代ではなくなってしまった。そこで消費者に「どんなクルマだったら買いたいと思うか」というシンプルな質問を投げかけ、そのFBを商品開発に反映した。消費者が買いたいと思うものが売れる時代へ。
人間中心と呼ばれる思想。「デザイン思考」の始まりである。

デザイン思考=PDCA説

デザイン思考のプロセス
①課題か需要の発見
②解くべき課題の定義
③アイデア出し
④試作づくり
⑤実施
⑥評価

P(Plan/計画) →①②③
D(Do/実施) →④⑤
C(Check/評価)→⑥
A(Action/改良)→①

デザイン思考とは「消費者の求めることを聞いてPDCAを回す」ことである

デザイン思考の役割

デザイン思考は「改善のためのツール」。現状のプロダクトよりさらに良いものを生み出すための「仮説検証」のための道具。
仮説「1」を「10」に磨いていくための手法。

失敗例:イノベーションを起こすためにデザイン思考を導入。
イノベーションは「0」から「1」を作ること。
何もない「0」から質の良い仮説「1」を創造するのはデザイン思考とは根本的に違う別のアプローチが必要。例として、アート思考など。

デザイン思考で出るアイデア

デザイン思考において、最初の課題発見のステップにおいて「(自分ではない)他人」にそのヒントを見出そうとしている。ユーザーを客観的に観察することでインサイトや潜在的なニーズの発見を目指している。
自分ではない他の人の誰でも、鋭い観察眼があれば課題を見つけてしまうかもしれない。

世の中を変えるような革新的なアイデアは、アイデアを思い付いた人の極めて個人的な主観や見立てに基づいているもので、他人には容易に理解できないものであったりする。
そのため、客観的な視点のデザイン思考からでは出にくいアイデアだと考えられる。アート思考のような主観から生まれるアイデアに近い。

アイデアの考え方は情報整理③に続きます。


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