とある警察官の禁欲生活

男子は坊主、女子は短髪、あらゆるアクセサリーも禁じられ、スマホはおろかガラケーさえ禁じられているし、間違ってＵＳＢや書込み可能ディスクなんて持ち込もうものなら全員外出禁止。アルコールなんてもってのほか。許されているのは走り込み、筋トレくらいのもので、読み物だってお堅い小説くらいしか許可されない。今時北朝鮮でもやらない人権侵害の巣窟。それが警察学校。日本国憲法で定められている身体の自由なんて気にされることは無く、なんなら入校と共に闇の組織に洗脳されるので職業選択の自由も奪われがち。

 グーグル先生に警察学校の訓練内容を聞いてみると、

 

  

嘘。法律の授業なんてずっと白目むいて寝ないようにしていただけだし、柔剣道はまだしも、逮捕術は単に痛みに耐える時間だった。警察学校で学ぶのは【世の中には理不尽なことしかないということ】ただそれだけだ。(当社比でもちろん個人差があり個人の感想です)

 入校中は常に連帯責任がつきまとう。教官ごとに班が作られ、授業や訓練において何をするにしてもその班で行動することが多くなる。もしも班の誰かがテストで赤点をとろうものならその班は週末外出禁止である（たぶん今はそこまで厳しくない）警察学校は基本的に平日は外出できない。ずっと学校に缶詰で、授業を受けて、走って、筋トレするだけの生活である。週末に実家に帰れないとなれば発狂する人も出てくる。彼氏彼女と遊ぶ約束だって守れない。社会人になってから転職の人で妻子がある人もいる。子どもの発表会に出れず泣いていた人も見た。こんな楽しい楽しい警察学校の中で理不尽だったものを思い出していきたい。

 ①　靴
　朝、古川教官が靴棚にあった伊藤の靴が汚れていることに気付いた。発狂した教官が全員の靴を玄関にぶちまけ、週末全員外出禁止。

→発狂したいのはこっち。

 ②　洗濯物
　週末の昼、見回りに来た古川教官が部屋に無造作に放置された矢野の洗濯物を発見。部屋をきれいにしていなかったことに憤慨し、三階の窓から洗濯物を放り投げ、週末その部屋の人全員外出禁止。

→頭がおかしい。

 ③　空き缶
　朝出勤してきた森教官が敷地内にビールの空き缶が捨てられていることに気付いた。昨日の夕方にはなかったもので、夜の見回り警備の際に発見できなかったのか、そもそも入校中の学生が捨てたのかと話題になり週末全員外出禁止。

→深夜に外から塀の中に放り込まれたに決まっているでしょう。判断があたおか。

 ④　忘れ物
　週末に外出中、コンビニのトイレにメモ帳を忘れるエダ。メモの中には学校の時間割や個人的メモが。コンビニから学校への電話によって発覚。メモの中身から警察学校の生徒のものだとわかったとのこと。校庭走り込み２時間の上、次の週は外出禁止。

→ク○

 ⑤　アルコール検出器
　週末はご飯が出ないので、誰かが代表して同部屋員の買い出しに行く。土曜にじゃんけんで負けたエダは買い出しに行くことに。我慢できずにコンビニでビールを買って一気飲み。買い物を終え帰校。帰校の連絡をしに教官室に入るもフイにゲップを漏らしてしまう。不審に思った五十嵐教官にアルコールチェッカーを使用されあえなくアウト。殺されるかと思うほどの叱責を受け土日で40キロ走らされた上反省文。次の週外出禁止。

→人権侵害。飲ませろ。

 

⑥　ホテル
　週末に実家に帰ると嘘をついてホテルに泊まってデリヘルを繰り返していた加藤。駅裏のホテルに入っていくところを偶然にも岬教官に見かけられ週明けに尋問。２週間の外出禁止。

→自業自得

 

⑦　体育館倉庫
　警察学校入校中から付き合いだした小田嶋とまゆみは週末の体育館倉庫でコトに及んだ後に出てくるところを教官に目撃される。厳しい尋問の末に落とされた２人は死ぬほど怒られ、なぜかこの２人の班員も全員連帯責任で週末外出禁止。

→倉庫で健全なお片付けしていたかもしれない。不当尋問。身体の自由の侵害。

  

軽く思い出しただけでも六ヶ月の学校缶詰生活の中で多くの理不尽な出来事がありました。よく発狂せずに卒業できたと思う。発狂はしていたけどもその自分と向き合うのが怖くて見ないふりをしていただけな気もします。

 なおこの半年の間で７．８人が退職しました。まだ警察官としての現場の仕事なにもしたことないのに()

 洗濯物を放置していた矢野も、週末に実家に帰ると嘘をついてホテルに泊まってデリヘルを繰り返していた加藤も、体育館倉庫でいたしていたまゆみも、ビール飲んでバレたエダも、警察学校を卒業して現場に出て数年で退職しています。

 

大体は警察の色に染まれなかった人が問題を起こすし、そういう人から辞めていく。警察はそんな組織です。だからわたしは現職の警察官のみなさんに対して、心からのドン引きと尊敬がごっちゃになった感情を抱いています。

 

まあ警察学校のいいことと言えば痩せて腹筋がちょっと割れ気味になったりしたことくらいでしょうか。それ以外はほんとに何も・・・もう跡形もなくたるんだお腹を眺める日々ですが（完死）

 

 

まあいい経験でしたとさ。

 

 

※この話はふぃくしょんです。ふぃくしょんですよ