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読書感想 - 結婚が不要になる?

日々気付いたこととは別に、読んだ本の感想もこのnoteで発信してみようとなんとなく思い、初めての読書感想発信としてこの記事を書いてみる。

紹介する本のタイトルは、結婚不要社会 (朝日新書)である。

  • 著者:山田昌弘

  • 発売日:2019-05-14

読もうとしたきっかけ

この本を読もうとしたのは、

“自分にとって本当に結婚する必要があるか”

と疑問に思ったためである。
この本を知る前は、結婚が必要か不要かという考えは、あくまで個人の自由であり、社会と密接に関わっているとは思っていなかったので、「結婚不要社会」というワードから連想するに、個人だけでなく社会的に結婚が不要であるということなのか!と驚き、興味を持ち始めた。

印象に残ったポイント

この本では、複数の要素で日本と欧米の社会構造の比較をしていた。その中から印象に残ったものをピックアップしてお伝えする。

一つ目は「なぜ結婚するか」という、結婚する理由について次の通り述べている。

(日本)経済的・心理的サポートを同時に満たせるパートナーが欲しい   
(欧米)心理的に親密な相手が欲しい

日本と欧米で一番違うところは、「経済力に対する考え方」にある。
つまり、経済的に相手を頼りにするか否かという点のこと。
結婚する理由として、経済的に相手に頼るためなのかとそうでないかとの違いが生まれている。
この違いから何が言えるかというと、相対的に日本では、「生活のための」
結婚、欧米では「親密性のための」結婚の意味合いが強いと感じた。

二つ目は、結婚不要社会の背景、つまりなぜ結婚不要の社会となっているかを
次の流れで論じている。

(日本)
経済の不安定化 ⇒ 男性の経済力の低下 ⇒ 結婚困難社会の発生 
⇒ 独身割合の増加、生活の利便性向上 
⇒ 結婚不要社会
(欧米)
結婚以外(同棲、事実婚など)でも社会保障が充実している 
⇒ 結婚以外でパートナーが存在している人が一定数既にいる 
⇒ 結婚不要社会

ここから言えることは、
日本では、(パートナーが不要という意味での)結婚不要社会
欧米では、(結婚以外でもパートナーを持てる意味での)結婚不要社会

以上の違いがあると筆者は論じていた。

プライベートでの活かし方

幸運ながら、私にはお付き合いしているパートナーがいる。
だからと言って、独身(一人行動)では不幸な人生を歩むという思い込みも
ない。
親密に過ごす相手がいるので毎日心地よく過ごしているが、一人で楽しむことができないわけではない。
相手がいるのといないのではどちらが良いかということは、はっきりと決める
ことは難しいと感じている。
この本を読んだことで、結婚だけを意識せず素直に恋愛を楽しめるのかもと気付き、今のお付き合いの関係に集中するという考えができるようになった。この考えを大事にするとともに、結婚について社会がどのように動いているか、その社会の変遷と自分の幸せを照らし合わせる際に立ち返る書籍としてこの本を活用したいと感じた。

改めて気付いたこと

 この本では、結婚する理由と徐々に進んでいる結婚不要社会について、日本と欧米の比較をしていた。
 この本を手に取って読んだということは、絶対に結婚するという結婚100%の気持ちと、絶対に結婚せず独身で過ごすという結婚0%のどちらでもない、その間に自分がいることを指し示していると感じた。
 なぜそう感じたかというと、自分が結婚に対する気持ち(絶対に結婚する or 絶対に結婚しない)が明確に決まっていたとしたら、その気持ちは、社会がこんな状況だからという理由とは関係ない揺るがないものであると考えるためである。
 別の例えとして、散歩が好きな人がいたとする。その人は散歩をする前に、周りの人が散歩をしているかということを果たして気にするだろうか。そんなことを気にする前に家から出てすぐにでも歩き始めるのではないだろうか。また反対に、散歩をしない人がいたとしても同様に、その人は周りの人を気にするだろうか。散歩以外のこと(読書、映画鑑賞、料理など)に集中し散歩のことを考えていないのではないだろうか。このように、気持ちが揺るがないとしたら行動に先に現れるので、その行動とは何かということや、その行動は必要か不要かを調べることに対してはエネルギーを注いでいない、言い換えると優先順位が低いと言うことができる。つまり、私がこの本を読んだということは、結婚が必要か不要かを調べたと言うことができる。
 したがって私は、結婚に対しては揺るがない明確な気持ちがなく、結婚したいともしたくないともどちらとも言えないほどの気持ちである。
 この記事を書く前は、本を読んだ感想をしっかり書こうと思っていたところ、いざ記事を書き始めたら、本を読んだことから分かる自分の気持ちを書いてみようとなった。記事に書く予定だった内容にはなかったものが、記事を書き始めてからアイデアとして出ることがあることにも改めて気付いた。なかなか面白いものである。この気持ちを大切に心にしまっておく。

最後に

最後まで読んでくれてありがとう。いかがだっただろうか。
最初の読書感想発信としては自分としてはかなり分量が多くなってしまい、「今後同じレベルにしないと!」とハードルを上げそうになってしまうが、そんなことは必ずしも必要ではない。ハードルを上げて記事が書けなくなるのが一番避けたいことであるのでそれには注意しながら発信を続けていきたい。
今回はこの辺で。それでは、また。



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