現実世界で生きるのに

私は昔から空想好きで、目に見えない世界に興味を持ってからは、更にふわふわとした地に足が着いていないような人間になっていたのですが、最近わかったのは、編み物をすると現実感が強くなる、ということでした。
編み物自体は昔から好きで、ずーっとやっていた訳では無いのですが、思い出してはたびたびやって、ここ数年で本格的な趣味になっていました。
マイペースにひたすら編んでいくのが、どうも私にはすごく楽しいことのようで、お裁縫もやるのですが、どちらかというと、今は編み物の方が楽しめる気がしています。
編んでいると、自分は現実世界に生きていると再確認するというか、現実世界に編み物を通して繋ぎ止められるというか、そんな感覚に陥ります。
目に見えない世界のことは好きですが、それだけだとふわふわとどこかに飛んでいってしまいそうで、やっぱり私は現実の世界で生きねばなるまいなあと思うのでした。
グラウンディングっていうことが、以前はあまり実感として理解できないところがあったのですが、編み物を通して、こういうことかなと知ったように思います。
きっとひとりひとりに合う形の、グラウンディングというものがあるのじゃないだろうか。
編み物をして、完成した靴下なりを思い描いてワクワクすることとか、現実世界だからこそ味わえる楽しみなんだろうなと思いました。

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