16歳未満の子供と新型コロナ
オミクロン株の流行で新型コロナは子供にも流行する感染症となりました
新型コロナは発熱や倦怠感といった感染症そのものの症状だけでなく、
倦怠感といった症状が長期化する「後遺症」が問題となる感染症です
後遺症が残るのは、大人だけではありません
今回16歳未満の子供における新型コロナウイルス感染症の特長や後遺症について、日本のデータをまとめられた論文をご紹介します
対象:
2020年2月から2022年4月に日本で新型コロナと診断された16歳未満の子供 5411人
うち28.2%がオミクロン流行期に罹患し対象者の63.5%は入院した患者
1回以上ワクチンを接種していた子供は34人 (0.6%)
2020年2月から2021年11月に28日以上症状が続く16歳未満の子供 1697人
アウトカム:
臨床的特徴と持続する症状を評価
結果は
オミクロン流行時期ほど無症状者の割合は減少
オミクロン流行時期ほど痙攣や嘔気嘔吐といった症状が増加
オミクロン流行期ほどクループ症候群の合併が増加
オミクロン流行時期ほど入院を要した患者は減少していました
合併症は頻度が多いもので痙攣性障害 2%、肺炎 1.2%
MIS-Cや心筋炎、脳症といった重篤な合併症はそれぞれ0.1%、0.13%、0.06%でした
ワクチンを接種していた34人に合併症はみられませんでした
28日以上症状が続く後遺症と考えられる症状が3.2%でみられました
年長者ほど後遺症がみられました
後遺症の症状として味覚障害、嗅覚障害、発熱、倦怠感が多くそれぞれ1.1%、1.0%、0.8%、0.7%でした
日常生活が制限される症状が1.1%でみられました
割合が低くても感染者数が増えれば重篤な合併症や後遺症を残す子供の数も増えます
子供にとっても、適切な感染症対策や予防が求められます
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