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映画『インサイド・ヘッド』がこんなにも面白いってどうして教えてくれなかったんですか?

インサイド・ヘッド2が今夏公開ということで私、今更ながら鑑賞させていただきました。轆轤回しの感想書き殴り記録です。どうやらアメリカではかなりヒットしているとか。

総評:泣きすぎてゲロ吐くかと思った。

マジですごい作品だった。成人がこんなに嗚咽を漏らして泣くこともそうないと思うくらい泣いた。

「感情の擬人化ァ~~?オタクの妄想じゃないんだからさ、、、」と思ってこの作品をスルーしていた過去の自分を心の中で往復ビンタした。できることなら公開当時の中学生の頃に見たかった。その時見てもわからなかった部分が絶対にあって、でも今もう一度見たらわかったような気になれて、というピクサー最高体験をできる気がするから。

本作のメインは、主人公の頭の中に存在する5つの感情のキャラクター。5つというのは一見少ないように見えるが、主人公の成長に伴って複数の感情が組み合わさるなどかなり上手くまとまっていている。主人公のみならず他の登場人物の感情たちの様子も垣間見ることができるのだが、人によってキャラクター性やチームワークが異なっているのも面白い。
自分の頭の中はどうなっているんだろう?と考えながら見るのも楽しい。私はきっと、リーダーはムカムカだろうな。で、新宿の雑踏を歩いたり、イカれた客と話したりするとイカリが爆発して………考えるのやめようかな。

主人公が成長するにつれ、感情が付随した、キラキラのビー玉みたいな思い出がどんどん増えていく。ずっと覚えている大切な思い出、心の奥にしまわれた思い出、そして思い出の容量をオーバーして消えていく思い出、ライリーの思い出を見ているはずが、いつの間にか自分の中の感情たちと思い出に想いを馳せてしまうのは、他のピクサー作品に比べてあまりキャラクターが濃くなく一般的なもののように感じるからだろうか。
なんにせよ、こういういわゆる「考えさせる系」として重要なのはいかに視聴者が自身と結び付けられるかであるから、よくできているなあというところ。

一番泣いたのはビンボンのシーン。自分が小さい頃も、もしかしたらビンボンがいたのかな?忘れたくないなぁ、全部忘れたくない。涙が出るほど笑った日も、どうしようもなくつらかった日も。感動が止まらなくて、色んなことを思い出そうとして、でも蘇らない「私の中のビンボン」を想って、ずっと泣いていた。自分の汚い嗚咽でようやく正気に戻った。


悲しさも怒りもムカムカも、ネガティブな感情は決して悪いことではない。どの感情も大切にして大人になっていけばいい。私たちに生き方を教えてくれるピクサーはいつも優しい。

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