カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 期待を裏切る(その1) b labo vol.40
期待を裏切る(その1)
ちょっと前のコラムでコード進行について触れてみた。
そのときに阪神タイガースのJFKを持ち出しながら、音楽にも落ち着かせるための鉄板コード進行があることを説明しましたね。
サブドミナント→ドミナント→トニック
2・5・1もしくは4・5・1
このコード進行を使うと期待を持たせながら期待通りに落ち着かせることができます。私はB’zの音楽をまともに聴いたことがありませんが、メディアから聴こえてくるものはすべて単純明快でなんのひねりのない落ちとなっている曲です。これはこれでアリでしょうが「ガチガチ、ベタベタ」という批判を受け易いのも事実です。また全員がやればどの曲も似たり寄ったりになってしまい面白くありません。そこでいい意味で「期待を裏切る」ということが大切となってきます。
一番わかりやすい裏切りはマイナーからメジャーに変更すること。
昔のGSとか洋楽カバーでよく行われています。どマイナーの曲だったのに最後はメジャーで終わるパターンですが、長年聴いているとメジャー終わりでないと許せなくなってくる。
悲しき願い(尾藤イサオ)などを参考にしてみてください。
お元気ですか(清水由貴子)は歌メロの最後に突然メジャーとなる少し珍しい裏切りです。Am→B7→E△(4・5・1)の進行ですが「来てください」の「さい」の部分で突然メジャーとなる。
しかも最後の「いー」の音はG♯、つまりE△のコードでは3度の音ですね。通常ではハモリとなる音を曲の最後に持ってくるとはニクイ裏切り方ですね、勉強になります!
つづく
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