青帯おじさんは自分の柔術システムを作るべきか

タイトルはたんなる前回との対比で付けただけです。おじさんがいきなり特定の展開にこだわることにかんしては結構否定的な立場で、おじさんたちが特定の柔術の展開にこだわると同じ個所を永久に動かし続けることになって関節を摩耗させて普段のストレスまみれの仕事や家庭との相乗効果で怪我をしてしまうので、大体どの展開になっても対策できるようになって特定の展開でミスしたり攻め込まれたりしても何とかなりそうだとなってから、特定の柔術の展開を研究したりしたらどうかなと思っている。自分の関節を摩耗させて道場のスパーリング番長になるよりも若者にころがされたり攻め込まれたりするのをたのしんでほしい。

そして、おじさんの柔術ビギナーか青帯くらいの人たちは、たぶん、自分の先生にちゃんといろいろと聞いたほうがいい。いろいろなひとのあらゆるパターンを見てきた結論は、先生に聞こう、これしかない。
おじさんに対して先生はアドバイスしづらいはずで、長幼の序的な理由もあるだろうしなによりもそれぞれの問題意識が違いすぎてコナミスポーツクラブとおなじ感覚なのか痩せたいのか暇つぶしなのか練習後の飲み会が楽しいのか試合で勝ちたいのか試合に出てみたいだけなのかトレーディングカードゲームやストリートファイター2で遊ぶようなゲーム感覚で攻略したいのか、それぞれの問題意識のバリエーションに幅がありすぎるので、つまり血気盛んな若者と比べてあまりにも問題意識がみんなてんでばらばらに異なるので、問題意識をバシッと言っていただくか一緒に何を解決したいのかを探っていかないかぎり何とも言えないし、そもそもおじさんたちが何をやっていても基本的に先生はダメだとは言わないのでとにかく先生にちゃんと聞いたほうがいい。全肯定ほめほめアドバイスがものたりないなら大人の財力でプライベートレッスンで自分専用のメニューを買おう。
あえてギリギリ一つだけ言うと生活に支障をきたさないような家か職場の近くにある通いやすい道場に通おうというくらいか。でも川越とか結構遠くから高頻度でうちに通っている会員さんもいるし、道場の近くで暮らしたいというのは私だけが持っている希望なのかもしれない。わからない。

おじさんたち特有のおススメのテクニックチャートなど何一つないし自分のペースで楽しく通い続けるのが一番いいよとしか言えない。といいつつ、しかしながら、たぶん、おそらく、おじさんが身に着けるべき攻略ルート、つまりドラクエで最短でレベル上げしていい感じの装備と呪文一式をそろえられる攻略ルートは確かに存在しているんだろうけれど、そしてたぶんアダルト戦線で戦うひとたちよりも画一的なそれがあるのだけれども、そのためにも問題意識をはっきりさせてそこから逆算していく作業が必要になっていて、おじさんたちの余命にも膝軟骨の限界から逆算して問題解決までのメニューが提示されるため、何にしても先生にいろいろ聞いたほうがいいとしか言いようがない。そして黒帯になりたいのであればそのまま伝えればいいとも思っている。トライフォース志木ができたときはまだ私は茶帯だったしえらそうなことを言っているとは思うのだけどたとえどんな問題意識を持っている会員さんであっても私は一緒に悩んだり悲しんだりしたいしほかの道場の先生もたぶん似たようなことを思っている。つまりおじさんこそ先生に聞こう。


とにかく、見る。観察する。時には「なぜそのタイミングでそれをするのか」を考えてみる。考えてわからなかったら聞いてみる。これは言い切ってもいいのですが、聞かれて答えてくれない料理人はいません。それどころか、確実にあなたの評価は上がります。先輩は、そのことの大事さを知っているはずだからです。

料理を学ぶということ 稲田 俊輔


こんな状況下で「修行」を軽視するのは、むしろ単純に勿体無いというのが私の考えです。環境が優しくなった分、自分自身がそれなりに意識しなければ、つまり単に受け身なだけでは、何も身につかないという難しさはあると思います。だから、そこで自分のスキルアップのためにどれだけ能動的に、積極的になれるかが、修行の意味を高めもすれば無効化もする、ということだと思います。

修行って必要?  稲田 俊輔

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