Lesson 25 タートルポジション(ボトム)


ダブルレッグテイクダウン

ダブルレッグテイクダウンのドリルが失敗するパターンはたくさんありすぎて言い表せないくらいです。パートナーが無目的な優しさを発揮して相手の背中に自分の体重を預けない場合、そもそもの最初の段階で相手に膝を寄せていかない場合、顎をあげて相手の体重を背筋で支えない場合、ハンドベースだったものを足のベースにスイッチしない場合、などがよく見られる失敗例です。例外的な失敗例で、マッチョマンがパートナーをリフトし始めますがとても怖いのでやめましょう。ベーシックではリフト禁止。
両足をとられたまま立っていられる人間はいないという宇宙の法則。ドリルでやるとレスリングテクニックは疲れがちなのですが、スパーリングで発動すると一番疲れないリバーサルテクニックになります。宇宙の法則があるからです。

スイッチ(シットアウト)

これもレスリング技法。得意な子はとことん得意になってガンガン使います。まじめにドリルすると案外疲れます。相手の体重を受けながらゆっくり再現するからだと思います。小料理屋ののれんを小粋にくぐるごとく腕と肘でのれんをあけたら頭の同時にのれんをくぐってないといけません。頭が出てこない場合はアドバンストカリキュラム以降のサイドクリンチの攻防にうつりますし、サイドクリンチのほうが柔術ルールでは使い勝手がいいようにおもえます。柔術ルールはマテがないので。

受け手にいいかんじに受け身を取ってもらうこと、または、受け手にいいかんじに転がってもらうことが大切で、テクニックドリルは会話が重要だという話です。無言でのドリルはそうとう上手い人じゃないと無理です。

ガードリカバリー(シットバック、フロントロール)

前半二つと違ってこっちはいかにも柔術っぽい技法です。自ら背中をマットにつくという不自然な動作が合理的でしかも護身術的にも最高です。マウントポジションを取られたらブリッジしてひっくり返しましょうっていうのは自然な問題意識に合致するのですが自ら背中をマットにつけましょうっていうのはからだにしみこみにくい場合があります。これ以前のカリキュラムで、キックコントロールやクローズドガードの大切さをしみこませているかどうかが問われているわけです。参ったと言わされないための宇宙の法則です。君は小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか。

タートルディフェンス、アームピンロール

ここらへんでテクニックドリルがぐだっとなるので要注意です。
アームピンロールで相手の手首の関節をとらえるのか相手の肘関節をとらえるのかは議論の余地が残っていると(個人的には)思っているのだけれど、手元にある会員さんたちのスパーリング動画を改めて確認したらちゃんと肘関節を巻き込んでアームピンロールしていました。なぜ彼らは肘関節を巻き込むのか、それは先生からそう言われたからです。手首を巻き込むときはハンマーロック。

ハンマーロック

実際のクラスでは、テクニックの説明前に今までに自分が見たハンマーロック事故を説明することにしています。痛くなったらおしまいなので痛くなる前にタップするよう促します。互いの信頼関係が構築できなくてぐだっとなっていてもOKです。そのうちできるようになる。ケガがないことが大切。

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