マウントポジション1(ベーシックカリキュラム)

今週のベーシックテクニックはマウントポジション1でした。

1.コントロール

リラックスして相手に乗りましょう、と言いますが本当にリラックスして相手にのるとタップ寸前までのプレッシャーが相手にかかります。そうじゃない場合はどこかが緊張しています。マスターカリキュラムのマウントポジションまでやったあとにふたたびコントロールしてみましょう。とにかくリアルにやると相手が疲労困憊しちゃうので永久にリアルな攻防ができないので教えるのが案外難しい技法です。
相手が暴れたとき、手だけじゃなくて足も、つまり膝のベースやかかとを使ったフックなどもちゃんと使えるといいです。

2.クロスチョーク(ダブルアンダー、オーバーアンダー)

体重も使うのがトライフォース流。クローズドガードから仕掛けられる技法はおおむねマウントポジションからも仕掛けられます。ということで下からでも上からでも体重を使います。おでこでベースをとるときに自然な感覚で着地するべき場所のさらに10センチか15センチ遠くにおでこをつくといいかんじになります。けっこうむずかしいのですが体重をのっける技法をうまく生徒が再現できないのは先生の責任です。これはまちがいない。人間は見たことのないことはできないし見たことがあることはできるようになるからです。実演する先生の責任重大。

3.アメリカーナアームロック

ゆっくりと相手の肩関節の可動域をなくしたあとにちょいと力を入れます。ここらへんの機微を知らないとたぶんアメリカーナの使い方がわからないままです。トライアングルチョークとかストレートフットロックとかはだれかに教えてもらったほうがいいと早めに気づくんだけれどもアメリカーナを教えてもらうとそれはそれで未知なる発見や悦びがあるものです。
相手の正面から仕掛ける技法なので馬鹿正直にごりごりといって初心者はみんな失敗します。ごりごりといかれそうな相手がファラオのように固まった場合の対応はマウントポジション2でやります。相手が不用意に手を出してきたときの技法です。そして相手が棒のように手を突っ張ってきた場合の対応もまたマウントポジション2でやります。じゃあどんなときに使うんだよという微妙なときのタイミングを奪うのです。

4.ストレートアームロック

前の週にガードポジション1でストレートアームロックのきめかたをならいます。そのとき、肘関節をきめるためにはその両端にある関節つまり手首関節と肩関節の可動域をなくす必要がありますと習うはずです。手首関節の可動域に関しては相手の親指を天井に向けましょうと言われます。そして相手の肩関節をピンチするために両膝を閉じましょうと言われるはずです。
ここまでが前提で、きめおわったかたちをイメージしていると気持ちがあせった人たちは膝をしめつけながらこの技法にチャレンジしようとして、足でマットをスクラッチして失敗します。
いわゆるスピニング式はマウントポジション2でやります。フレームディフェンスする人に対して浮き固め式できめきるやり方はアドバンストカリキュラムでやります。それらのどれでもないやりかたです。この世のどこかで伝えられているのかもしれないけれど、10年いろいろな道場で柔術をやっていてトライフォースで学び直して初めてみた教え方でした。茶帯くらいになって流れでサブミッションをきめられるようになるともうこのやり方最高大好き!となります。

5.バックコントロールトランジション

初心者の会員さんたちはバックコントロールの定義をここで初めて教えてもらうはずなのでインストラクターの研修時にちゃんと説明しなかったりしたら注意されます、私に。インストラクター研修で後半部分のレッスンをやりたいというと込み入った技法になって時間が足りなくなるし、前半部分のレッスンになるとこういった細かな配慮が必要になるので要注意です。

↓現在黄帯になったナツミのマウントポジション。けっこういい。アメリカーナアームロックでレギュラーグリップを使っている部分以外なにひとつ悪いところがない。このころのなつみは天性の輝きを持っていました。道場のマットも壁も古いバージョンづすね。懐かしい


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