Lesson 26 デラヒーバガード

コンバットベースをとることがトップの人にとっての定石になった結果、ボトムの人の定石はコンバットベースの天敵であるデラヒーバガードを取ることになりました。最強の技はありませんといいつつ、定石からいうとデラヒーバガードが最強なのかなと思います。強い。いうまでもなく相手がデラヒーバガードを選択するとわかっているのだから上の人も別の対策を考えてくるでしょう。でもそれはコンバットベース抜きであることがおおいです。

相手の足を直接持っているのはやはり有利です。足を持たれたまま立ち続けるのは極めて困難だという宇宙の法則。ただしキープするのは極めて困難なので判断力が問われます。

シングルレッグスイープ
アンクルリープ、シングルレッグテイクダウン

上記の宇宙の法則三部作です。足を持ったら相手はコケる。長かったベリンボロ時代が終わりレッスルアップ時代が始まっているようにみえます。最後はシングルレッグテイクダウンです。つよい。
レッスルアップ時代がどう着地するのか楽しみです。ベリンボロ攻略の通説が策定されないままいつの間にかときが流れていったように、シングルレッグテイクダウン攻略についても単なる体力勝負的な落ち着き方になるのでしょうか。またはこの世の誰かがシングルレッグテイクダウンに対する特効薬を見つけるのでしょうか。私ではないこの世の誰かが。

オーバーヘッドスイープ

私はある日突然デラヒーバガードからのオーバーヘッドスイープを使えるようになりました。エリを引くといいことが起こります。デラヒーバフックをキープできるようになり、しかも、相手に対してこっちの肩から回転するんですよーと促すこともできるからです。オーバーヘッドスイープを使えることは相手の重心を奪えることを意味するため、その他のテクニックも簡単になるはずです。がんばりたいものです。

ハンドルバースイープ

座った状態のコンバットベースへの対処。
白帯の人は最初から最後まで背中をマットにつけたままドリルをしようとするのでいい感じになりません。起き上がりましょうと言ったり背中を支えて起こしたとしてもキリっと背中をマットにつけたままなので、もしかしたらこのテクニックは人間の自然的な感覚に反する動きをしているのかもしれません。
インストラクターはかなり早い段階で長座的に起き上がっているのを見てほしいものです。

上の人は最初二次元的に状況を把握、つまり下の人がべったりと背中をマットにつけたものだと状況を把握していて、そこでいきなり三次元の攻防に持っていかれて、つまり下の人がおもむろに起き上がってきて、三次元的なベクトルを強制されるので、上の人は結構な落下に見舞われると思うのです。マスターカリキュラムのスパイラルスイープ的なもの。二次元とか三次元とか電波じみたことをクラス中に言っても伝わらないと思うので言ったこともないし言うこともないのですが、背中をマットにつけたままの白帯会員さんの脳は多分二次元のままなんだと思います。三次元を提供したいものです。黒帯になってもらうために。

バックテイク(クロスグリップ)

私が柔術を最初に学んだ頃はこれがデラヒーバガードでした。デラヒーバ2000と呼んでいる人もいたので、最近の改訂版なのだろうと思っていました。
2010年に受講したメンデス兄弟セミナーで、たぶんハファエルメンデス先生のほうが、俺たちはこの技法(ディープフックからのバックテイク)を使うのをかなり昔に辞めた、なぜならば上の人にとって、①クロスグリップを切るのはたやすいし、②自分の両ひざの間に相手が足をのばして差し込んでくれたらそのままニーロックに行けるからだ、と言っていて、なので普通のデラヒーバフックのまま帯をつかんでバックテイクをする、とも言っていました。
当時のハファエルメンデス先生は50/50で勝ちまくっていた時代なので、自分たちが使っていない技法を教えてくれたのでしょう。空気読めない人が50/50の解除方法を教えてくれよ、と質問したところ、OKOKとさわやかにエックスガードの解除方法を説明し始めるなど、徹底的かつ露骨に50/50を隠していました。
そのときにハファエルメンデス先生が教えてくれたデラヒーバガードからのバックテイクを試そうとしても相手がしりもちをついたり背中を隠したりヒップスクートをしたりするとぐだっとなってしまうことが多く、こりゃだめだあいつら何か隠してやがる、と思っていたらしばらくして突然ベリンボロが世界中で大爆発してビビりました。これかもしれないと思いましたが、そのときの私はピンポイントで電機メーカーの超絶パワハラ受難柔術冬時代だったので柔術を練習することができない時代でした。残念。このとき私は柔術の進化についていけなくなりました。

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