柔術白帯ボーイはスパーリングで力を抜くべきか

スパーリングに参加できるようになった白帯ボーイに「力を抜きましょう」とアドバイスすると、言われた白帯は何をすればいいのかわからず悲しい気持ちになっちゃうので、とりあえず頑張ってくれよと応援するにとどめています。スパーリングの相手を都度インストラクターが指名すれば自爆することもないでしょう。抽象的なアドバイスは白帯を混乱させます。力を抜けという言葉は抽象的です。

一方で、頑張り白帯ボーイが先輩相手に奮闘すると、先輩の身体の肉をぐいっとわしづかみしたりして先輩が痛かったりするわけです。かくいう私の二の腕はどすぐろいあざが出来ていてこれはわしづかみされたあざだし、しばらく前までは手の甲にかわいらしいかさぶたが三つオリオン座のように並んでいてこれは白帯ボーイの爪あとでした。文字通りの爪痕。

格闘技未経験でなんなら運動未経験の白帯ボーイを先輩とスパーリングさせるときは、噛みつきと目つぶしまでなら許しますよ!と声をかけるようにしています。すでに強くてうまい先輩を初心者のパートナーとして指名する場合に限りますが。
でもまあさすがに目つぶしと噛みつきを実行した人はさすがにいません。みんな、常識と節度があってすばらしい。
例外として深夜の道場やぶりが私に噛みつこうとしたときはさすがに半ズボンで応じるのはよくなかったなと思いました。洗濯をすべて終えた後に来館されたので新たな道着を出すのがいやでした。横着はよくありませんね。短気は損気ですね。私の人生は横着で失敗してばかりです。

エキサイトした白帯ボーイに肘うちとか頭突きとかされることはあるけれど、白帯のうちは先輩がいいかんじにいなしてあげるしかないかなと思っています。弱い人とのスパーリングほどマウスガード必須です。わしづかみされたり肘打ちされるたびに注意したらそれはそれでたぶん悲しい気持ちになるんだろうなと思います。なぜなら白帯ボーイには、肉をちぎろうとしたりUFCファイター並みに肘打ちをしようとしたりした意識すらないからです。習ったテクニックを使ってくれよ、と言いたい気持ちは彼が青帯になるまでこらえます。

なので結論。白帯ボーイは頑張っていいと思います。ケガだけはしないように見守るのは先輩とインストラクターの役割でしょう。

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