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【ボクシング】阿部麗也が翻弄も前田稔輝に将来性感じる/技の安藤を攻略しそこねた狩俣

☆12月3日・東京/後楽園ホール
日本&WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ12回戦
○阿部 麗也(KG大和)チャンピオン
●前田 稔輝(グリーンツダ)日本2位、WBO・AP1位
判定2-0(114対114、116対112、117対111)

 序盤は変幻自在に動いて幻惑し、中盤はプレスを強めて倒せれば倒す。終盤はふたたび攻撃的アウトボクシングでポイントをキープする。阿部本人、そして陣営が思い描いていた展開をほぼ辿ることができたのではなかろうか。だからこそ、ドローの採点には腰を抜かしそうなほど驚かされた(前座の岡田真虎対内田勇気も同様だった)。

 阿部の完勝だったと言っていい。が、望んでいた圧勝はできなかった。ひとえに前田の優れた反応の良さ、冷静さが決して崩れなかったからだ。並の新鋭ならば、序盤の阿部の動きで心身ともに崩壊していてもおかしくなかった。それをさせなかった前田の将来性を大きく感じさせられた。

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