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最も基本の動作に差を感じた藤田vs.大野/渡来vs.ウ、日中ホープ対決にしびれた


☆8月8日/東京・後楽園ホール
三迫プロモーション
日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
○藤田 炎村(三迫)チャンピオン
●大野 俊人(石川ジム立川)1位
TKO3回2分48秒

 初回、丁寧にいこうという意識も働かせ、ゆるやかなリズムを刻んでいた大野。そのリズムに合わせていた藤田が、左から立て続けに放った速い右ストレート──これが、そこまでの“間”を切り刻み、大野をバタつかせた。その動揺を図ったかのように、藤田は右フックも外から被せる。大野の左ガードの甘さ、引きの隙を縫った、計画的なブローと感じた。

 早々に右の脅威を与えた藤田は、以後はよりリラックスして戦っていた。上下への散らしもスムーズに、有効打を決めれば足を組み換えてのサウスポースタイルで追撃をかける。心の余裕が芽生えているから強引さはなく、大野の唯一といっていい勝機のタイミング(強引な攻めに対するカウンター)をずらしながら。

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