【反省会】らくせん。

英語の勉強を終えたあと、電車に乗って書店まで行き、文学賞の結果を確認した(この時期に発表の文学賞……といえば、だいたい察しがつくと思いますが)。結果は去年(、一昨年)と同じ一次落ち。がっかりするよりも、ああ、やっぱりそうなんだなとなぜか納得してしまった。倍率が高いというのもあるけど、物語としてインパクトに欠けていた作品だった。

ひさびさに大型書店に来たからイーユン・リーの小説だけは買って、カフェで抹茶ラテを飲みながら母に報告。次は良いことあるよ、とメッセージが来る。"良いこと”にするためには戦略を練ればならんよな……とも思いながら抹茶ラテを飲み干す。ほかに用事もなく、昼ご飯用にパンを買い、帰宅。

今回出した作品は、自分ではテーマをよく考えて書いていたつもりだった。でも、それでは弱く、肝心の物語が真新しいものでもなく、読んでいても展開がなかなか進まない感じがするようなものだった。この間、編集部の人のインタビュー記事を読んだ。"視点の独自性”がある人を求めている。そのようなことを語っていた。わたしにはまだそれがない。既存の作品の焼き増し、それも薄くなったものを書いて自己満足していた自分を反省した。

受賞作が決まったとき、あらすじだけ聞いて「ああ、こういうインパクトが必要なんだ」と感じ、自分の作品を振り返ってみて、選考落ちしている予感がした。純文学は、インパクト、独自性を求めているからと言って、必ずしも「変」な作品であればいいわけではなく、そこが難しいなと思う。

インタビュー記事では、読書体験を重ねることを編集部の人が勧めていた。世界(社会)を見る目を養うこと、そこから個々の小さな声を拾っていくこと。まずは自分の好きな作家を丁寧に読むことから始めてみようと思う。それから、「何を書くのか」を探す。私小説は書かないけど、自分の実感と重なるような題材をもとに、読書体験を積みながら模索してみようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?