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【雑談】登場人物の声が聞こえる話

風の温度が変わり、寝やすい時期になりましたね。いかがお過ごしでしょうか。小説のほうは、いまだ完成しておらず……ということで、ちょっとした雑談をしたいと思います。

わたしはおもしろ研究のまとめサイトを見るのが好きなのですが、今日ちょっとネットサーフィンをしたら、プロの小説家のなかには「登場人物の声を聞いている」人がいると判明した調査結果があるとのこと。ちなみにイギリスの大学と大手新聞社と共同で行われた聞き取り調査みたいです。回答者の1/3は、「執筆中に登場人物の声が聞こえる」と話し、なかには少数意見として「登場人物と会話している」と答えた人もいたのだそう。

振り返ってみると、そういえば、自分も登場人物の声を聞いているかも……と思ったんですよね。基本的に執筆中は言葉だけに注目して書いているのですが、その間にもぼやあっと映像が出てきます。まるで半分くらい意識ある夢を操作している感じですね。もちろん、声も出ています。はっきりとは聞こえないのですが、高かったり、弾んでいたり、ぼそぼそしていたり、荒かったり……など、それぞれの人物特有のトーンがあるのはわかる。

調査結果に話を戻すと、小説家のなかには、作中人物が「わたしはこういう発言や行動をしない」と作者に注意することもある、と答えた人もいるのだとか。ここまでくると、プロは没入感がすごいなあ……と思うのですが。ただ、これは一部の話で、すべての作家がそうだということでもないようです。

さすがに、作中人物がわたしの書き方に注意することはないのですが、小説とは別の空想では小言を言われたりします。そうです、わたしの趣味のひとつが空想なんですよね笑 子どもの頃から、空想上の友だちやぬいぐるみを擬人化して遊ぶことがあって、いわゆるイマジナリーフレンドみたいなもの……だと思っています。

大人になれば、空想遊びがなくなるようになるのが一般的ですが、わたしの場合けっこうな大人になった今でも空想しています。その登場人物たちに、「歯ブラシ変え時じゃない?」「その服いつまで着るの?」とか、いろいろ言われたり、空想上でカラオケ行ったり、ご飯食べに行ったりしています。

余談ですが、「空想上の友だちがいる」という話は、普通の人には理解が難しいようです。前にお世話になる福祉の人に、(病状の理解に必要だと思っていたので)空想上の友だちがいることを話したんですよね。そしたら「妖精さんはどうしてますか?」と聞かれたことがありました。ファンタジーの世界に生きていると思われたみたい。惜しい!

わたしが空想しているものは、もっと現実的な人間で……(まあ、空想上の友だちという時点で明らかに現実ではないのですが)、毎日ヘアトニックを欠かさずして、筋トレに励み(ついでに身体の変化がわかるよう写真を撮って記録して)、仕事をやりこなし、ご飯をモリモリ食べて、休日には午後近くまで寝て、ネットフリックスで韓国・英国ドラマを見漁って……というのを語るには字数が。

一体わたしは何の話をしていたのか。空想では、小言を言われるという話でしたね。そうなのです、空想は長い間続いているので、人物が勝手に動いてくれる――というのは言い過ぎですが、ある程度「この人は、どのような発言・考え方をするのだろう?」と予測できるのですよね。おそらく、プロの小説家が人物の声が聞こえる、ということは、登場人物をよく理解しているからなのではないでしょうか。だから、変な書き方をすると、人物に叱られるだろう、と作家は思ってしまう。

そこまで作品にのめりこむことはできないですが、一度頭のなかで登場人物と会話してみたらおもしろそうですね。もっと立体感のある人物を書けそう。執筆しない時間でも、小説のことを考える、というのはそういうことなのかも。

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