見出し画像

プレゼンテーションスキル

「プレゼンテーション」の領域は、下表の項⽬から構成されます。
本パートでは、演習を通じて「プレゼンテーション」のポイントを学びます。

⽬標・⽅針の伝達
会社の⽬標・⽅針・トップの考え⽅などを、分かりやすくかみ砕いて部下に伝達している。

プレゼンテーション
⾃分が作成した企画案などを、みんなの前で分かりやすく明快に発表し説明している。

上司への意⾒具申
⾃分が考えた戦略、意思決定、企画案などを上司に対して積極的に意⾒具申している。

相⼿に伝えるべき「答え」とは

プレゼンテーションにおいて、相⼿に伝えるべき「答え」は、「結論」「根拠」「⽅法」の3つです。

結論
課題に対する、伝え⼿の答えの核となるもの。何らかのアクションを提⽰
する場合と、評価や判断を表す場合がある。

根拠
相⼿に納得してもらうために、その結論に⾄った理由を⽰す。事実と判断の2つがある。

⽅法
結論がアクションの場合、相⼿がそのアクションをとれるように、具体的な
やり⽅を提⽰する。

「答え」が伝わらない主な原因は、次のとおりです。

全体的に伝わらない原因
・話に重複・漏れ・ズレがある。
・論理に⾶躍がある。

「結論」が伝わらない主な原因
・課題に対する答えになっていない。
・曖昧な付帯条件をつけているため、結論が確定していない。

「根拠」が伝わらない主な原因
・根拠が結論の裏返しになっている。
・事実なのか、伝え⼿の判断・仮説なのかが不明確である。
・前提条件や判断基準がずれている。

「⽅法」が伝わらない主な原因
・普遍の真理にとどまっており、具体的に何をすべきかが分からない。
・⽅法への深堀りが⾜りない。

話の重複・漏れ・ズレをなくす

話に重複・漏れ・ズレがないようにチェックする技術として、MECEがある。

【MECE】
ある事柄や概念を、重なりなく、しかも全体として漏れのない部分の集まりで捉えること。
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive
(相互に重なりなく)(漏れがない)

MECEのフレームワークを押さえておくと便利である。
【ビジネスで使われるMECEの例】
<事業分析の3C>
Customer(市場)、Competitor(競合)、Company(⾃社)
<マーケティングの4P>
Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)
<経営資源>
ヒト、モノ、カネ、情報
<企業を構成する要素7S>
Strategy(戦略)、Structure(組織)、Systems(社内の仕組み、制度)、Style
(経営スタイル)、Staff(⼈材)、Skills(社内のノウハウ、スキル)、Shared Value
(価値観)

論理の⾶躍をなくす


論理の⾶躍をなくし、伝え⼿の⾔いたい結論と根拠、結論と⽅法のつながりを、相⼿にすんなりと理解してもらうための技術として、So What︖/Why So?がある。

【So What? 】
現在持っている情報から導き出せる結論を⾒つけ出す作業


【Why So?】
「So What︖」した結論に対して、納得できる理由付けであることを確認する作業

So What/Why So?には、2つの種類がある。
「観察」のSo What/Why So? そこにある事象や事実のポイントを正確に説明する。
「洞察」のSo What/Why So? ある情報から、それとは違う種類の情報を引き出す。

論理をつくる

論理とは、結論と根拠、もしくは結論とその⽅法という複数の要素が、結論を頂点に、縦⽅
向にはSo What?/Why So?の関係で階層をなし、また横⽅向にはMECEに関係付けら
れたものである(出所︓「ロジカルシンキング」(東洋経済新報社))。

【論理の基本構造】
【要件1】
結論が課題(テーマ)の「答え」になっている。
【要件2】
縦⽅向に結論を頂点としてSoWhat?/Why So?の関係が成り⽴つ。
【要件3】
横⽅向に同⼀階層内の複数の要素がMECEな関係にある。

論理の基本パターンとして、「並列型」「解説型」の2つがある。

【並列型】
同⼀階層内にある複数の要素が上位の要素に対してMECEな関係にある。

例)「当社は、○○の事業に参⼊すべきである。理由は3つである。1つめは、市場の観点において、〜だからである。2つめは、競合の観点において、〜だからである。3つめは、⾃社の観点において、〜だからである。」


【解説型】
客観的な事実と、主観的な判断というMECEな2種類の要素が、事実、判断基準、判断内容という流れで構成される。

例)「当社は、今回市場で不良品が発⽣した問題に対して、リコールで対応する。まず、事実として、〜である。このことに対し、当社では〜という判断基準で検討した。その判断基準に照らし、最終的に〜という判断した。」


1つの課題に答えるための論理パターンの典型的な組み合わせは次の2つである。

【全体の論旨も各論も並列型】


【全体の論旨は解説型、各論は並列型】


2つの課題に答えるための論理パターンの組み合わせは次の4つである。

【パターン1】根拠並列型+⽅法並列型

【パターン2 】根拠解説型+⽅法並列型

【パターン3 】根拠並列型+⽅法解説型

【パターン4 】根拠解説型+⽅法解説型


ここまでが、プレゼンテーションの際に相手に伝わりやすくなる論理的思考な部分となります。

最後に、細かいテクニックをお伝えしたいと思います。

まずはページデザインに必要な各部分の名称を確認しましょう。


キーメッセージは 1 Sheet 1 message で語りきることが重要です。

良くない例(1Sheet N message)
・貴社の業績は今後回復しない
・貴社は開発力がとても高い
・貴社の採用戦略は陳腐化してる
で、何がいいたいの?

良い例(1 Sheet 1 message)
・貴社の業績は今後回復しない
フムフム、それで?

伝えたいことを 30 文字以内でひとつに絞り、関係の無い内容はバッサリと切り捨てる勇気を持つ


チャートは“データ”と“コンセプト”の2種類があります。


データチャート
膨大な数字(データ)を分かりやすく整理する

コンセプトチャート
事象の論理的な繋がりや要点を分かりやすく整理する


分かりやすく書くためには、人間の自然な目の動きに沿った書き方が必要です。





以上です。

プレゼンテーションに必要な「論理的思考」について解説しました。
また、必要なスライドの構成もまた「論理的思考」に基づいた要素を含んでいますので、ぜひ参考にしてみてください。



最後までご覧いただきありがとうございました!!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?