土用期間について思ったこと
2024年1月15日から土用期間に入ります。明けは2月4日。つまりは節分で旧暦の新年ですね。今回は、この土用期間について、思ったことがありましたので記録しておきます。
もともと土用期間というのは日本で発達した暦法の九星気学の考え方に基づいています。なんで九星気学が日本だけで発達したかというと、日本には四季があるから。そしてこの土用期間というのは、とても四季の考え方と結びつきやすい考え方です。
そもそも「土用」の「土」というのは、中国の五行思想から来ています。木火土金水の五行は、日本では曜日の名前になるほど溶け込んでいますが、実は季節もこの五行に分けられていて、春=木、夏=火、秋=金、冬=水 と当てはめ、余った「土」を季節の変わり目に割り当て「土用」と呼んだところから始まっています。つまり、土用は年4回あるのです。
ですから、無用に土用を特殊な期間として怖れる必要はなく、ひとつの季節と考えることができるのです。
でも、土用期間には、してはいけないとされていることもたくさんあります。
・大きな決断・契約
・引っ越し、転職
・結婚・離婚
・旅行
などなど。これはなんでか、と言いますと、単純に、季節の変わり目、だからですね。
日本人なら大抵、感じているとは思うのですが、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉はありつつも、季節というのは〇月〇日からすぱっと切り替わったりはしません。そんなデジタルなものではなく、あくまでもアナログに、じわじわ、じわりと変わっていく。
例えば、今回の土用は冬から春への切り替わりの土用なわけですが、冬と春って全然、違う季節じゃないですか。これがじわじわと切り替わっていくときに、何か大きな判断をするのは危険だ、という考えに基づいているのではないかと思われます。
例えば、服を買うのだって、冬に欲しい服と春に欲しい服は全然違います。でも、切り替わりの時期にはどっちを買うのが正解なのか、意思決定に迷う、ということなのです。
西洋の思想では、人間にとって自然は脅威であり、克服して屈服すべき対象ですから、人も自然の影響を受けないように石の壁を築き、その中で生きようとします。しかし東洋の思想では、人は天の気の影響も地の気の影響も受ける存在。この土用期間は、天の気、地の気も切り替わりますから、人もやや不安と言いますか、不安定になる、という考え方になっているのです。
では、土用期間は悪いものなのか?
いえいえ、そんなことはないでしょう。
大きな意思決定をしない方がいい期間、というのは、逆に、いろいろ試行錯誤するのに向いている期間とも言えます。ですから、これまでの人生でどこか壁にぶち当たっていたり、出口の見えない迷路に迷い込んでしまったように感じていた人は、むしろ、この期間があることがチャンスかもしれません。この時期は浮気とか不倫とかも増えると言います。別れたい彼氏とかが居る場合には、彼氏が浮気して縁を切る、なんてことにはチャンスの時期かもしれません。
あるいはメンテナンスの時期、と捉えることもプラスかもしれません。大きな意思決定というのは外の世界に目を向けることですが、そこは現在は不安定なので、むしろ、自分とか自分の身の回りに目を向け、季節の変化に備える、という過ごし方が、様々な方が推奨している過ごし方のようにも思えます。
いろいろ余計なことも書きましたが、土用期間をむやみに恐れるのではなく、季節の変化を感じながら、自分をメンテナンスしたり、新しい自分の可能性を探ったりして、プラスの意識で過ごせば、きっと良い期間になるのではないかな、と思ったので、メモとして書かせていただきました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。現場からは以上です。
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