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見えない業務もあるんです!

ある企業では、10年前まで打刻式のタイムカードを使って勤怠管理をしていました。

社員が朝来て仕事はじめにカードに打刻し、帰るときにカードに打刻する。
そして、勤怠管理のために、総務部の人たちがカードの数字をExcelに入力し、社内規則に基づいて午前休/午後休や残業時間を判断しながら、給与計算に必要な勤怠時間を計算する。

総務部門の人たちは、勤怠時間を算出する業務を毎週、毎月、くり返していました。

そして、10年前に、人が処理をすると時間の読み間違いや打ち間違いでミスが発生することがあったので、ICカード式の勤怠管理システムを導入しました。
社員はICレコーダに「ピッ」とICカードを付けるだけで、システムが給与計算に必要な勤怠時間を計算し、給与計算までシステムの中で自動で計算されるようになりました。

今年、その企業では、業務改善をするために、業務プロセスを描くことになりました。
勤怠管理について総務部の社員にヒアリングをすると、「社員がICカードを読み込ませると、給与が計算されて給与明細が印刷されます。」とのこと。

いやいや、それは”業務”じゃないですから‥‥‥。

10年前まで、目に見える形で人がやってきた”業務”が、勤怠管理システムが導入されて”業務”がシステムの中で行われているだけで、”業務”が無くなってしまった訳ではありません。
情報システムが導入されると、これまでやってきた業務が情報システムというブラックボックスの中に入り、時間が経ってしまうと見えなくなってしまうのです。

あなたは目に見えない業務があることを知っていますか?

あなたが会社で入力したデータはどんな”業務”処理がされているのか。
一度考えてみるのも面白いと思いますよ。

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