ワードクラウドでみる事業再構築補助金のトレンド
中小企業経営者の方で「事業再構築補助金」というキーワードは、詳しくは知らなくても、どこかで聞いたことはぐらいはあるという方が殆どかな思うようになりました。（事業再構築補助金の説明はいろいろなサイトで説明されているので省略します）
また、noteに掲載していない業種は私のホームページに順次掲載してまいりますので、是非クリックしてみてください。
第１回から第９回までの採択数推移
８月上旬に第１０回の公募がかかったばかりですが、令和３年３月の緊急事態宣言の中で始まった第１回から令和５年の第９回までの採択数の合計は６万件を超えています。
とはいえ、令和５年に入るとポスト・コロナになってきたわけなので、採択数は下降傾向ですし、そもそもの応募者数も減っています。これは補助金のニーズがひと段落をしてきたともいえるかなと思いますが、公募毎に補助金の内容も少しづつ時勢にあわせて変わってきているので、潜在的な応募候補者が減少しているのかなとも考えられると思います。
ワードクラウドでみる製造業のトレンド変化
公募内容に変化があるとすると、はじめのころと最近とでは申請（採択）内容も違うと思われるため、ワードクラウドで確認してみました。
業種は、採択数が最も多い製造業で（個人的には、宿泊業・飲食サービス業の方がコロナ禍のインパクトが大きかったと思うので、宿泊、飲食業だと推測してました）、令和３年の第３回と令和５年の第９回の事業概要をワードクラウドを見てみます。
第３回事業再構築補助金 製造業のワードクラウド
ワードクラウドからは、「ウィズコロナ」で「テイクアウト」や「デリバリー」といった事業への進出を検討していることが伺えます。製造業なのにと思われる方もいらっしゃると思いますが、元々、食品製造業を営む中小企業が、自社製品を販売することでコロナ禍を乗り切ろうということだと推察します。
また、「マシニングセンター」、「IoT」、「リユース」、「リサイクル」といったキーワードからは、生産性をあげて量産体制の強化や、大きな社会課題である脱炭素、資源循環といったイシューを捉えた市場進出が伺えます。
第９回事業再構築補助金 製造業のワードクラウド
次に、第９回を見てみると、第３回とは大きく違うことが一目でわかります。テイクアウトやデリバリーというキーワードは無くなり、ウィズコロナも少なくなっていることがわかります。代わりに「ウェハー」が台頭してきており、これは、拡大する半導体市場への対応を目論んでいると推察できます。
第６回、第９回ともに多くある「IoT」というキーワードは、実はすべての会に共通するキーワードになっています。これはスマートファクトリー化で品質や生産性を高めようとしていることがわかりますね。
"事業再構築"という名称を変えるべきか？
冒頭に、潜在的な応募候補者が減少しているのではないかと書きましたが、個人的には、どのような施策に補助金がでるのかが経営者にはわからないため、認知されていないのではないかと思います。
また、事業再構築という名称も、コロナ禍で売上が急減した企業の再生にでる補助金のように認識されているのだと思います。当初の目的はそうだったと思いますが、第９回の採択結果をみても自社の成長戦略のために補助金を活用するというスタンスが大きくなっているのではないでしょうか。
事業再構築補助金は令和６年度も継続する方向で経済産業省は考えていると思いますが、そろそろ名称を新たにして良いかなと思います。
補助金に関するご相談
このnoteを読んでいただいた中小企業の読者の方で「もしかするとやろうとしていることに補助金がでるかも」、「何に補助金が出るかわからないので教えてほしい」という方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。無料にてご相談を承っております。
また、製造業以外のワードクラウドは私のホームページに順次、掲載してまいりますので、こちらもご覧いただくとうれしいです。
ワードクラウドの追加・更新はX（旧Twitter）でお知らせしますので、是非フォローをお願いします。
掲載予定業種（並びは採択数順）
製造業
宿泊業，飲食サービス業
卸売業，小売業
建設業
生活関連サービス業，娯楽業
学術研究，専門・技術サービス業
サービス業（他に分類されないもの）
情報通信業
不動産業，物品賃貸業
医療，福祉
教育，学習支援業
運輸業，郵便業
農業，林業
金融業，保険業
電気・ガス・熱供給・水道業
漁業
分類不能の産業
複合サービス事業
鉱業，採石業，砂利採取業
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