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「部下からの質問に追われている!」を解決する1つの考え方

役職をもらって部下ができると、これまで以上に多くの人から問い合わせを受けるようになります。

「教えてください」
「決めてください」
「どうしたらいいですか?」
「あれどうなりました?」

一昔前までは、質問をしようと思えば、対面かメールが主でした。
メールで来れば、ある程度空いた時間を見つけて回答できます。
対面であれば、話しかける側が話しかけても大丈夫か空気を読んでくれます。

近年SlackやTeamsといったチャットが登場し、質問する側にとっては、メールや対面よりも気軽にポンポン投げられるようになりました。
しかし、質問を受ける側は大変になりました。
こちらの状況は一切考慮されずに、チャットが大量に届きます。
これは役職が高くなれば関係する人が増えるため、比例して受け取るメッセージの量も多くなります。

さらにスマホにも通知が来るため、どこにいてもいつでも休まることがありません。
これにより、現代人は多くのストレスを抱えることになっています。

部長になりたての方が、部下や他部署からの問い合わせに追われて、自分の仕事ができず、パフォーマンスが落ちているという話を聞きました。
まさに、上記のような状況にさらされてしまい、うまく仕事の調整ができないことにモチベーションも下がっていそうだと。

私は役職を持ったからではありませんが、過去似たような経験をしました。

ヘルプデスクが開いている日中は、クライアントからの問い合わせが立て続けに来て、それに対する調査やレポートの作成で開発を進めることができませんでした。
延々と問い合わせが続くわけではありませんでしたが、1時間に1件など細切れに時間を奪われ、集中して開発作業を行うことはできません。
なので、定時内は問い合わせに対応し、定時後から自分の開発作業に取り掛かるという感じでした。

ある時、これはダメだなと思い、ヘルプデスクに相談をしました。

「問い合わせは16時から18時の間に対応する」と。

1時間に1件の問い合わせがあるとすると、16時までの7時間で計7件。1件10分で終わらせれば1時間10分で片付きます。
ちょっと件数が多かったり、時間がかかっても2時間でなんとかなるだろうという算段です。
まぁ、終わらなければ残業すればいいだけの話なので。

ヘルプデスクも状況を理解してくれ、彼らのKPIが24時間以内の回答ということもあり、問題なしと受け入れてくれました。

結果的にはこれが良かったです。
16時までは開発作業に集中し、16時からの2時間は開発も会議も止めて問い合わせに対応する。
このリズムで、どちらも良いパフォーマンスでこなせるようになりました。

スティーブン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』では、いわゆる問い合わせは第III領域の活動と言われます。
第III領域は、緊急だけれど自分にとって重要じゃないことです。
「錯覚」の領域とも言われ、重要と思い込みがちな活動です。
例えば、以下のようなものが第III領域の活動と言われます。

  • 特に発言をしない出席しているだけの会議

  • メールや電話、チャットでの問い合わせ

  • 上司や同僚からの作業依頼

これらは、相手の優先順位が高いだけです。
これに巻き込まれてしまうと、永遠に仕事は片付きません。
この点を理解しコントロールするだけで、仕事に追われる状況から解放されるでしょう。

私たちは、他人の仕事ではなく、自分にしか出来ないことで周囲に価値を提供していくことが務めなのです。

今、集中したいことがあるのであれば、思い切って会議を断ったり、問い合わせの回答を後回しにしてみましょう。
もちろん、相手との関係性は大切にすべきことなので、これを後回しにした場合にどのような影響があるのかは考える必要があります。
ただ、私の経験上、大した影響はありません。

本当に出てほしい会議なら、別日で調整されます。
そうでなければ議事録を確認すれば、30分、1時間の会議も5分で済みます。
問い合わせも、「今これに取り掛かっているので、◯時に回答するね」といつ回答するかを伝えておけば、相手もモヤモヤすることはありません。
本当に急いでいれば、相談してくるでしょう。

役職が上がると質問攻めに遭い、自分の時間が取れなくなるのは誰でも経験することです。
そこをうまく乗り越えて、新たな役職でリーダーシップを発揮し、社会に貢献できるビジネスパーソンを目指しましょう。

時間管理について過去に書いた記事です。
よろしければ参考にしてください。


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