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ブルゴーニュワインって難解?

ブルゴーニュ、それはワイン好きが最終的に辿り着く場所。

経営者は成功するとブルゴーニュワインとトライアスロンにはまると言われます。ブルゴーニュ好きで有名な経営者達、たくさんいますよね。
サイバーエージェントの藤田晋氏はかなり有名です。他にもレバレッジコンサルティングの本田直之さん、資産デザイン研究所の内藤忍さん、大物ではソフトバンクの孫正義さんもブルゴーニュのとある有名ドメーヌのワインがお好きなようです。

でも初心者にはまったく理解不能と言わるくらい難しいと言われています。
それは、ブルゴーニュワインが畑によって、味わいが異なり、また畑ごとに格付けがあり、同じ畑でも生産者によって、または年によって味わいが大きく変わるからでしょう。

逆にマニアにとっては、この難解さがたまりません。

私にとっては、とにかくさまざまに変化する、ピノ・ノワールという品種と硬質感のあるシャルドルの味わいが大好物で、敢えて反発を恐れずに言えば、ワインはこれ以外いらないんじゃないかと思うほどです(あっ、すいません、シャンパーニュもいります)。

そんな難解なブルゴーニュを少しだけ、できるだけ分かりやすくお話させてください。ブルゴーニュ愛が溢れすぎて、うんちく入ってしまったら、ごめんなさい。

ブルゴーニュを理解する上で外せない言葉は「テロワール」

Wikiによると、テロワール(Terroir)とは、「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉である。もともとはワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語である。

ブルゴーニュワインがブルゴーニュワインたる所以に欠かすことのできない3大要素は気象、土壌、地形であるテロワールなのです。

ブルゴーニュの場所はフランスの北東部。夏は暑く、冬は寒い亜大陸性気候です。土壌はジュラ期(約2億年~1億5千万年前)の海洋性生物の死骸が堆積して出来た石灰岩が母岩となっています。

ブルゴーニュでつくられる有名品種は赤はピノ・ノワール。こちらは泥灰岩が向いています。白で有名なのはシャルドネ。こちらは石灰質土壌が向いています。

かなり大雑把にいっているのですが、本来ブルゴーニュの土壌はいろいろな地質がミルフィーユのように何層にもなっていて、しかも狭い範囲で土壌が異なっています。だから実際に数メートルしか離れていない隣の畑と全く違うワインができたりします。お値段もかなり違ったりします。

お値段を決める要素その1はテロワールでした。

お値段を決める要素その2は格付けです。

ブルゴーニュワインの格付け

ブルゴーニュを複雑にしているのは、ワインを格付けによって階層化している点です。

上の特級と1級は畑単位、村名は村、地域はそれよりも広い範囲を指しています。だんだん狭くなるにつれて高級に、そしてお高くなっていきます。

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生産量でいくと特級は2%未満、1級が約10%、村名が40%未満、それ以上が地域のワインとなってます。上に行けば行くほど、先のテロワールが反映されたワインとなります。

少しブルゴーニュが好きで飲んでいる方が間違えやすいのが、村名と特級を混同してしまうことなんですよね。というのも特級畑は偉大な畑であり、有名なため、村にその畑の名前を入れることが多いからなんです。

よく間違えているのはモンラッシェ(偉大な白ワインの畑、安くても1本、10万円くらい)とシャサーニュ・モンラッシェ(村名)やピュリニィー・モンラッシェ(村名)ですかね。ワイン会に村名のワインを持ってきているのに、「今日はモンラッシェ持ってきました」という人がいたら、あの人は略していってるだけね。と思うようにしています。。。同様にシャンベルタン(特級)とジュヴレ・シャンベルタン(村名)やミュジニー(特級)とシャンボール・ミュジニーを間違えて言ってる人を見かけますね。私はミュジニーが死ぬほど好きなので、間違えている人がいると、ここは我慢できなくなります(笑)。

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こういうブルオタたちが、ますますブルゴーニュワインのハードルあげてるんですね。すいません。。。

まずは、地域を抑え、徐々にその地域にある村、そして畑をおさえていきましょう。畑は特級(グラン・クリュ)の方が有名なので、覚えやすいのですが、今、バカ高で、なかなか飲めなくなっていますね。それこそロマネ・コンティなんて一生に一度飲めるかどうかわからないくらい。。。1級は数が多いので、有名どころを抑えていくのがよいかと思います。1級も今は有名な畑は高くなり、なかなか飲めなくなりました。

手の届く地域ものを見ていきましょう。

ブルゴーニュの生産地区

手が届きやすい地域ものとして覚えておくといいのは、

ブルゴーニュ全域(Bourgogne): ブルゴーニュの指定された全地域でつくることができるワイン。赤、白、ロゼがある。

シャブリ(Chablis):白く硬い石灰岩の土壌で造られる、きりっとしたシャルドネの白ワインが有名。

コート・ド・ニュイ(Cote de Nuits):赤ワインが90%を占め、赤の偉大な特級畑はこの地区に集中している。

コート・ド・ボーヌ(Cote de Beaune): 世界的に有名な白ワインの特級畑が集中しているが、芳醇な赤ワインも造られる。

マコネ(Maconnais): 生産量の85%がシャルドネでコスパのよいフルーティな白ワインが造られる。有名生産者のマコネは手が届く値段でお勧め。

大好きなルフレーヴがマコネでつくるワインはこちら。ルフレーヴにしてはかなり手の届くお値段です。

お値段が変わる要素その3は造り手です。

ドメーヌとネゴシアン

2013年度のブルゴーニュワイン委員会の資料によるとドメーヌは3,900軒、ネゴシアンは300軒ほどあるそうです。

ドメーヌというのは、ぶどうを自分で育てて、ワインを造る生産者のことで、ネゴシアンは買いぶどうでワインを造ります。

1960年代などは、今でこそ有名なドメーヌもかなりネゴシアンにぶどうやワインを売っていたようで、古酒を飲むのであれば、ネゴシアンものもお勧めです。1980年代にドメーヌが台頭し、人気が沸騰します。ネゴシアンは優れたワインの入手が困難になり、弱体化していきます。経営困難になったネゴシアンは買収され、体質改善されるようになりました。たとえばブシャールはシャンパーニュのアンリオに、シャンソンはボランジェに買収されました。

とはいえ、ネゴシアンでも自社畑を持っている高品質なものもあり、有名なところでは、フェヴレイ、ルイジャド、ドルーアン、ルイ・ラトゥールは間違えないですし、生産量も一定レベルを保っているので手に入りやすいかと思います。

お値段も同じ畑であれば、ドメーヌ物よりは手が届いたりします。

今回は、長くなってしまったので、この辺にしますが、村ごとの特徴とか、年の特徴とか、有名生産者とかいろいろ書きたいなー。

ちなみに、Vin de Bourgogneのサイトでは地図やブルゴーニュの美しい畑や街が見れるのでお勧めです。ブルゴーニュにちょっと興味がわいた方は覗いてみてください。

フランスの宝、ワインの芸術品である、ブルゴーニュのワインについて、興味を持っていただけたら嬉しいです。




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