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2022ー23 UEFAチャンピオンズリーグ グループD 第4節 トッテナムvsフランクフルト 備忘録記事

トッテナム3-2フランクフルト

得点者(TOT)
20' 7ソン フンミン
28' 10ハリー ケイン
36' 7ソン フンミン

得点者(SGE)
14' 15鎌田大地
87' 11ファリデ アリドゥ

両チームのフォーメーション

ハイライト

 チャンピオンズリーグのグループステージも早くも折り返し。前節は0-0のスコアレスドローで終わったこのカードだったが、今節は壮絶な打ち合いとなった。

 前回対戦の備忘録記事にも書いたように、アタッキングサードでのフィニッシュワークは、良い形が多かったと思う。なので、決めきれる場面で決めきれれば勝てる相手だと筆者は感じていた。

 しかし、この試合はビルドアップで手詰まりを起こす。この日のフランクフルトは、前回対戦よりもアグレッシブなハイプレスを見せてきた。トッテナムはこれに面食らうような入りをしてしまう。

 すると14分。エリア内で横パスを受けたダイアーがリンドストロームにボールを奪われると、最後は鎌田に決められ先制点を献上してしまう。フランクフルトとしては狙い通りのプレッシングがハマったシーンだったはず。

 それでもその6分後。右WBのエメルソンがケインに斜めのボールを入れると、長谷部を背負ったケインが反転からスルーパス。抜け出したソンがGKとの1vs1を落ち着いて決めて同点に追いついた。

 前回対戦は、長谷部に対してフラストレーションを溜めていたケインだったが、この試合では圧勝。それに加え、フランクフルトのCHが低い位置にいるトッテナムのCHを捕まえに行っていたため、バイタルに大きなスペースが生まれていた。その結果、長谷部へのフォローが少ないためケインをサンドして奪うシーンがほぼ見受けられなかった。

 こうなるとケインが輝く試合になる。同点から5分後には、ケインがエリア内で倒される。OFRの結果PKとなり、このPKをケインが決めて逆転に成功した。

 これで波に乗ったトッテナム。引き続き前からのプレッシングを試みるフランクフルトに対してラングレなどがラフに長いボールを選択。それをケインが競り勝つことで疑似カウンターが成立する形まで作っていた。

 続く36分には、ボールを受けたリシャルリソンの落としをホイビュアが拾いサイドに流れてクロス。これをソンが豪快なボレーシュートでネットを揺らし3点目を奪った。

 前半の終盤に差し掛かる頃には両チーム共にビルドアップから前進するシーンが増える。フランクフルトはトッテナムのCH間を広げて、シャドーが落ちて来ることで脱出。対するトッテナムは、WBからの横パスからCHの縦関係で前進していた。

 後半に入ってからもケインポストプレー大作戦で前進を続けるトッテナム。フランクフルトも前から奪いに行きつつ、全体を押し上げてコンパクトな陣形を保つも、落ちてくるケインを捕まえられずにDFラインがトッテナムのシャドーとの並走を余儀なくされてしまう。

 これがジャブのように効いてきたのか、トゥータが57、59分と立て続けにソンをファウルで止めてしまう。この両方にイエローカードが提示され退場となった。

 更にソンのドリブル突破を止めた長谷部は左膝を負傷。これによりフランクフルトは4枚替えを慣行。3-5-1のフォーメーションで残り時間を戦うことになる。

 対するトッテナムはスキップとビスマを投入し3-5-2に変更。スキップのダイナミックな上下動は良かったが、対人面で良さを発揮出来なかった。走れるけど当たり負けするみたいな感じである。

 86分にはルーカスとヒルを投入。フォーメーションを再び3-4-2-1に戻した。しかし、87分にコーナーキックからアリドゥに合わされて1点差にされる。

 終盤オープンな展開になりつつある中で相手のミスを突いたヒルがボールを奪いそのままドリブルで仕掛けると、エリア内で倒されPKを獲得する。だが、ケインが失敗。1点差のまま後半アディショナルタイムに突入する。

 最後もピンチの場面があったもののGKロリスを中心に守り切り試合終了。ホームで3-2の逆転勝利となった。

雑感

 この勝利によりグループD首位に立ったトッテナム。次節のスポルティング戦で勝利すれば、グループステージの突破が決まることになる(はず)。

 試合としてはビルドアップであまり良さが出せなかったのは気になった。1失点目はハイプレスからのショートカウンター。2失点目のコーナーキックを与えたキッカケもエメルソンの所でハメられてからシュートを打たれている。

 そんな中で、ケインと長谷部のミスマッチを活かしつつ、ソンが高いDFラインの背後に抜け出す形でチャンスを作り続けていた。そこを利用しながら相手ゴールへと迫れたのは良かった点だと思う。怪しい所は狙ってナンボだ。

 ただ、相手のCBがケインにも負けないマンだったら難しかったかもしれない。そうなった時にどうやってボールを運ぶかは改善していく必要があるだろう。

 後はヒルは少ない時間でかなり頑張っていたと思う。彼の良さを活かすなら、クローズな展開よりもオープンな場面の方が光りそうだなと感じた。

 次のスポルティング戦もホームでの開催。ここでしっかり勝ちつつ、グループステージ突破を手中に収めたいところだ。

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