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映画「世界の終わりから」の感想

紀里谷和明監督作品、「世界の終わりから」を観て来ました。
簡単に言いますと、紀里谷さんの思想そのもの、と言った感じでした。

僕は紀里谷さんの作品の中で初めて観た作品がGOEMONなのですが、その時からモノづくりに対する情熱をひしひしと感じていて、ファンになりました。

今回は紀里谷さんが、SNSやインタビューなどでずぅーーっと言っている事が全部詰まった作品だなと感じました。

僕は紀里谷さんが仰っていた、内なる自分と向き合う、そして掘り下げていく事の大事さ、そしてこの世界の曖昧さ、良い加減さ、というモノを真摯に受け止めて思考する日々を送っていた時期があり、そのおかげで自分の本当に大切なモノ、感覚に気づく事が出来ました。
しかしそれと同時に自分を知れば知るほど孤独を感じる事でもあるし、世の中に絶望していく事でもありました。

それでも自分を深く知らなかった時の自分には戻りたいとは思いませんでしたし、紀里谷さんにはきっかけを与えて頂いてとても感謝しています。

今回、この「世界の終わりから」は、世の中の全ての人の絶望に寄り添ってくれるような映画だと感じました。
登場人物の一つ一つの言葉が身体と心に染み入って来る感じがあり、今をもがき苦しんで生きている人達の声を代弁してくれているようでもあり、紀里谷さんの心の叫びの様でもあり、自然と涙が溢れました。

紀里谷さんの人間に対する絶望を終始感じるのですが、それだけに優しさも感じる事が出来ました。

人間を嫌いだけど、好き、という、愛に溢れた作品だと感じました。

今を生きるのが辛い人にほど観てほしいと思う作品でした。

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