クリエイター投稿54回目 つぶやき返し?

どういうものなのか見てみようとツイッターをはじめてみた。こういうときはどう言えばいいのだろう。会員になった、アカウントを作った、要するに、誰かのつぶやきを読めるようになった。誰かと言っても、知り合いでツイッターをやっている人はいないので、まずはトランプ大統領を筆頭に、TIMEだのニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、オックスファム、アルジャジーラだの思いつく限りの組織をフォローすることにした。日本では報道されないものとか、報道されたとしても扱い方の違いなどを知りたいと、面白半分で。そしてわかったのは、そういう組織の元々のつぶやきに対するリツイートというのがあるのだなということだ。これまでテレビやラジオから一方的に情報を受け取ることに慣れきっている古希女子にとっては何とも新鮮に感じられる。

けれど、昔は一家に一台しかないテレビを家族そろって見ながら、ああでもないこうでもないと言い合ってはいた。その意見なり考えが家族内にとどまっていて、情報の発信元とか、その他大勢に知られることがなかっただけだ。だからというわけではないが、家族内ということで世間的には差し障りのあることなどを言うことも、まあ許されてはいた。ところが今では、ある情報についての自分の考えをすぐにつぶやき返すということになっているのだろうか。目の前の人に対しては言わないようなことであっても。

メディアに対する反応、以前はどういう形で表していたか考えてみた。

初めに思い出すのは、雑誌の連載漫画ごとに必ず書かれていた「○○先生に励ましの手紙を出そう」というやつだ。この○○のところには当然その漫画を描いた漫画家の名前が入る。手塚治虫先生とか、水野英子先生とか、お気に入りの漫画の作者はいたが、励ましのお手紙を出したことはなかった。それでも、手紙を出せば読んでもらえるのだなということがわかってはいたのだ。

テレビに出る芸能人に興味を持つ年頃になると、私たち中学生はてんでにファンレターを書き出した。私も誰かにファンレターというものを出そうと、特に熱狂してたわけでもない楠トシエさんと、中山千夏さん当てに書いたものだ。すっかり忘れていたが思い出した。住所をどうして知ったかというと、「平凡」とか「明星」とかの芸能月刊誌には芸能人の自宅住所がしっかり出ていたのだ。何とものどかな時代でした。ファンレターを出した相手から返事をもらった友達も何人かいた。返事と言っても、サイン入りのブロマイドだが、その子はみんなにうらやましがられていた。なにしろ、一人はクリフ・リチャード、そしてもう一人はスティーブ・マックイーンなのだもの。

この後、いわゆる新聞などへの投書というかたちがあることを知ったのだろうが、身の回りには実際に投書という形で考えを発信している人はいなかったし、私も未だかつて投書したことはないと思う。忘れているのかもしれないが。なにしろ本当に記憶って曖昧になるものだと身にしみて感じている今日この頃なので。

今は、PCやスマホでもって何でも言えてしまえることになっているようなので、それこそトランプ大統領に対してさえリツイートしてもの申すことが出来るということか。大統領つながりで思い出したことがある。J・F・Kがダラスで暗殺された、あの衝撃的な事件の後、私はキャロラインちゃんにお悔やみの手紙を出していた。この間まで駐日大使だったキャロライン・ケネディさん。当時はほとんどの人がケネディ大統領贔屓で、少女雑誌にもキャロラインちゃんについての記事がよく出ていたのだ。ホワイトハウスの住所は、友達が雑誌か何かからみつけてきた。これまた、ある意味のどかでいい時代でした。


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