Day 12 採卵

初めての採卵でした。

夫婦揃って来院。待つ間、緊張しないようにストレッチしたり深呼吸していたけれど、どんなことをするか、どれぐらいの痛みがあるかも分からないので、やっぱり体が強張る。

呼ばれて採卵室にはいると、何だかにぎやか。白髪の先生が他の先生に教えていたり、他の先生が、私はここで失礼しますと挨拶してたり。

多分この先生、経験豊富で、他の先生に採卵を教えてるんだ、と思いました。大学病院みたいに。此の時点で、ベテラン先生にやってもらえるのでちょっと安心。

何も言わずに器具えお挿入され、ガシガシと消毒される。痛くてお尻が浮く。介助の看護師さんから、消毒終わったらお尻は下ろして下さいって言われる。

私の様子で分かったのか、先生から、採卵初めて?体外受精も初めて?ーと言われる。会話しながらモニターに超音波で卵巣がうつり、2つ卵が見える。私の気を紛らわずためか、どうやってこの病院に決めたのか、他はどこを見たのか、など聞かれる。そうこうするうちに、針刺します、と言われて針に卵が吸い取られるのが見えた。モノの5分ぐらい。注射の痛みよりも痛くない。消毒の方が痛かった。。。側にいた先生に、時間があればこれも取るんだけど今日はやらない、って映像だけ見せてた。未成熟卵かな。

痛みよりも、緊張と、終わったことでの安心感で、腰がうまくうごかない。若いから、大丈夫ですよ、と最後に一言言われる。そういう言葉を言われたのが初めてで、嬉しかった。

安静にして、ガーゼを抜いて、止血確認して終わり。安静にしていた時に、本日の採卵結果を教えてもらう。予定通り、2個。


採卵室から出たら、ちょうど採精室から夫が出てきた。なんか、こういうの、夫とよくあるんだ。歩いてたら駅や道で会うとか。顔見たらほっとした。

その後、培養士からの説明。綺麗な卵が2つ見れた。精液検査の結果は、どんどん良くなってた。(それでも顕微鏡受精一択だけど)。
そして医師との診察。内膜が薄いので、移植は次の周期に。この日からプラノバールを飲んで、消退出血を起こしてリセット。排卵しないで卵取っちゃったからこの後どうなるんだろうって思ってたけど、このままピルで排卵を止めて偽妊娠状態を作って、消退出血待ち。

移植出来る状態に育ったら、次回は生理からDay10で内膜の厚みを確認。ということは、ピルを飲んだ後は、しばらく薬はお休みできそうなのでよかっった!!たった2つの卵でも、私はお腹も張るし、クロミフェン辛かったー。

会計をして終了。この日は採卵とスプレーや座薬の薬代、顕微鏡受精で27万円程度。

待ってる間に夫が周辺のお店を調べてくれて、ランチに。食べたら、何だか眠くなってきた。まだお腹も張ってるし、器具でひろげられたせいか、痛いし。私は帰宅。夫は仕事へ。

正直、採卵の前日はよく寝れなかった。本当に顕微鏡受精するのかっていうのに戸惑いと、後戻りできない感と、で。ただ、前日に夫と見たテレビで人類の歴史をやっていて。とても長い目でみたときに、人類が生き残ったのは優れた遺伝子があったからでなく、気候変動があったときにたまたま海辺にいて海産物を口にしたからだったり。新しい物を口にしたり挑戦するその勇気や好奇心があったらだった。

ダーウィンの名言で、優れたものが生き残るのではなく、変化に対応することができたものが命をつなげられたのだ、という言葉があるけど、なんだかそれをみて、腑に落ちた。体外受精はそもそも自然では低い可能性を、人の手で広げたものだけど。やらなければ低いまま。やれば可能性は広がる。人の手を介した技術には抵抗を感じないわけではないけど、新しいことに挑戦してきたから人類はここまできたのかなって。

そう思うと、今生きてる人はみんな幸運だし、運が良かったし、奇跡。命をつないできたことに感謝したくなった。

私には幸い、大好きな夫がいて、生殖医療に通える環境があって、お金も払うことだ出来る。恵まれてて。命を繋ぎ、自分がもらっった愛情を繋いでいきたいって思ったから、他の可能性は低いのだから、やれることはやろうと思った。

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