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【一期完結】連作短編「おとなりさん」(全10話+特別編2話)

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#ほろ酔い文学 のお題に合わせて。 私たちのくらしをささやかに祝う一杯。 そのとき、隣にいるのは「おとなりさん」。 肩を並べて、美味しい食事と美味しいお酒。 そんなおとなりさんと… もっと読む
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連作短編「おとなりさん」 #WBC開幕編

特別編「かつての野球少年たちへ」  ごぼうの唐揚げとチーズ挟み厚揚げ焼きがカウンターに並…

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連作短編「おとなりさん」番外編

 番外編「星々を見守るように」 「動いてる。動いてる」  グラウンドに躍動する選手たちに…

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連作短編「おとなりさん」#1

第一夜「おとなりさん」 「一杯目はビールにしようよ」  メニュー表を愛おしげに、しかし、…

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連作短編 「おとなりさん」#2

第二夜「おさななじみ」 「あいつ、結婚するんだって」  なるべく何気なさを装って、僕は母…

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連作短編「おとなりさん」#3

第三夜「お母さん」  魔のイヤイヤ期という記事を見つけては片っ端から同意して、ため息をつ…

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連作短編「おとなりさん」#4

第四夜「うそつき」  お腹空いてるでしょう?  返事を待たずに私は食卓をお皿で埋め始めた…

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連作短編「おとなりさん」#5

第五夜「うりふたつ」  明日さ。  そう言って僕は懐かしいグラスにたっぷりのビールを君に差し出す。君は笑っている。僕も手持ちのグラスにビールを注いで、それを重ね合わせた。小さな声の乾杯もいっしょに運んだつもりだった。そして、ひと息にそれを飲み干した。  これって美味しいのかな。きっと美味しいんだろうと思う。相変わらず僕はビールの美味しさが、お酒の味がわからない。きっとこれからもわからないまま、それでも、大切ななにかを思い出すためにビールを買って、グラスに注いでゆくんだろう。

連作短編「おとなりさん」#6

第六夜「プレイボール」  せめての自負心なのだろう、変装するつもりで深くキャップを被って…

ビリー
1年前
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連作短編「おとなりさん」#7

第七夜「きみのこと」  ねえ、と、私は誘う。相変わらずのはにかんだ笑みを浮かべている、相…

ビリー
1年前
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連作短編「おとなりさん」#8

第八夜「小さく儚いものたち」  アルバムを眺める。これって私たちなんだ、なんて、わかって…

ビリー
1年前
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連作短編「おとなりさん」#9

第九夜「ぼくたちの願い事」  静かな冬の朝。目覚めたばかりの僕は、聴こえてくる音に耳を澄…

ビリー
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連作短編「おとなりさん」#10

最終夜「流れ星」 「もうすぐだよ」   時刻を確認したのだろう、どこかの誰かが声をあげた…

ビリー
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